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早期閉経、生理不順、子宮筋腫...アラフォー婦人科のお悩み【Dr. 高尾先生の〝心と体が軽くなる〞カウンセリング室】

女性の心と体を楽にするアドバイスで、テレビなどでも大人気の産婦人科医の高尾美穂先生が、アラフォーの体の変化に伴うお悩みお答えします!

が、マリソル読者のさまざまな悩みにズバリ回答! 婦人科系の悩みから、生きる目的などまで、マリソル読者の質問に答えていただいた。ぜひ、参考にして!


☆私が教えます!

産婦人科Dr. 高尾先生

産婦人科Dr. 高尾先生

たかお・みほ●産婦人科医。イーク表参道副院長。婦人科スポーツドクター。ヨガ指導者。NHK『あさイチ』出演時の、女性の体や心の悩みに寄り添ったアドバイスや、生き方などが大反響を呼び、テレビや雑誌などで引っぱりだこに。著書は『超かんたんヨガで若返りが止まらない!』(世界文化社)



アラフォーの婦人科のお悩み

女性ホルモンの分泌量の減少からくる悩みや、アラフォーに多い婦人科系の病気の悩みなどまで、わかりやすくアドバイス。

QUESTION1

子宮頸がん、子宮筋腫といった病名はメジャーでよく聞きますが、それ以外にもアラフォー世代なら知っておきたい、気をつけるべき病気はありますか? また性病についても知識がないので(自分もですが、娘にも教えられない……)、最低限知っておいたほうがいいことがあれば教えてください。(42歳)

ANSWER

「ほかの婦人科系の病気では、卵巣のう腫、子宮内膜症があります。気をつけるべき病気というより、定期的に婦人科検診を受けておくことが大事。子宮頸がん検査と経腟エコー検査を受けておけば、ほとんどの婦人科系の病気の有無がわかるので、両方受けておきましょう。また、性感染症は、検査を受けておくと、前は陰性だったのに陽性になった場合に、誰から感染したかがわかります。パートナーが変わるタイミングなどに検査を受けておくのがおすすめ」

QUESTION2

若いころから生理不順な体質でしたが、40代に入ってから、特に生理周期が乱れるようになりました。始まったと思ったら終わったり、逆に2 週間以上ダラダラと続いたり。体も常に生理前のようなダルさや熱っぽさがあります。これって閉経のサインでしょうか?もしくは何かの病気ですか? 改善するためにできることはあるでしょうか?(42歳)

ANSWER

「最後の生理がきてから12カ月間、生理がこなかったら閉経と見なすので、このかたはまだ閉経はしていないようですが、だるさや熱っぽさがあるなら更年期に入っている可能性は高いです。閉経が近づくと生理不順になりやすいので、さほど心配はいりません。ただ、出血が生理ではなく病気の場合もあるので、婦人科で子宮頸がん検査と経腟エコー検査、子宮体がん検査を受けてみましょう。だるさや熱っぽさがつらいなら、その治療も可能です」

QUESTION3

42歳ですが、37歳の時から不妊治療をしています。心身ともに、そして経済的にもしんどいですが、あきらめずに40代半ばで妊娠出産できたかたの話も聞くので、もう少し頑張ろうと思っています。ただこのまま成功しなかった場合の「やめ時」を考えておこうとも思うのですが、正直いつがやめ時なのかわかりません。先生はどうお考えになりますか?

ANSWER
「不妊治療は自分で希望して受けるものなので、医師からやめ時を言うことはありません。不妊治療は始める時点でパートナーと、いつまで行うか、費用をいくらかけるかの2つを決めておくと、やめ時がハッキリ決まって理想的。43歳くらいでやめる人も多いので、今42歳なら、次に受精卵を戻してみて妊娠しなかったらあきらめる、など自分で決めることが大事。パートナーと、いつまで行うかと、子供がいなかった場合の人生についてよく話し合ってみましょう」

QUESTION4

40歳過ぎて生理の出血量が減ってきたな……と思ったら42歳で閉経してしまいました。特に更年期の症状は出ておらず受診もしていないですが、最近「早期閉経すると脳卒中や心筋梗塞のリスクが高くなるので50歳くらいまではホルモン剤を使用したほうがよい」とネットで読みました。なんの自覚症状がなくてもそうしたほうがよいでしょうか?(44歳)

ANSWER

「早発閉経とは30代で閉経することで、42歳での閉経は早発に当たらず異常ではありません。ただ、平均閉経年齢は49.7歳で、このくらいの年齢で閉経する人より10年近くも早くエストロゲンの分泌がなくなるので、実際に脳梗塞などのリスクは高まります。ですから更年期の不調はなくても、50歳ごろまではHRT(ホルモン補充療法)を受けるのがおすすめ。自分で感じる変化はなくても、骨の健康が保てるなど体の内側ではいいことがありますよ」

QUESTION5

子宮筋腫があり(大きいものと、数もいくつか)生理時の出血量がとにかく多く、ナプキンを1 時間ごとに替えねばならぬほどで、つらいです。今40歳ですが、手術で筋腫を取るとしばらく妊娠はできないと聞きますし(独身だし予定があるわけではないのですが)かといって、筋腫があると妊娠もしにくそうで、年齢的に考えてしまいます……。一方、友人は一度40代前半で筋腫を取ったのに、再発してまた同じように出血過多で悩み、48歳で再手術したそうです。子宮筋腫の切除はどんなことに目安や優先順位をつけて(痛みや出血量などのほか、年齢やライフスタイルとか)考えればよいでしょうか? 

ANSWER

「子宮筋腫は閉経すると小さくなりますが、今40歳なら閉経までまだ数年あると思うので、月経過多でつらいなら治療をするのがおすすめです。Q03でお話ししたような、偽閉経状態にする飲み薬での治療を取り入れてみるとよいように思います。また、妊娠を望まなくなった時点で、手術で筋腫を切除するのもいいでしょう。子宮筋腫を切除したほうがいいかどうかには特に目安はなく、本人の困っている度合いによります。医師によく相談してみましょう」

QUESTION6

現在38歳ですが、コロナ禍だし、あまり病院に行く気になれず、不調もないので今まで 婦人科検診を一度も受けたことがありません。というか妊娠したこともないので、婦人科の病院にすら行ったことがないので、正直ちょっと怖く……。乳がん・子宮がんの検診は毎年やったほうがいいんでしょうか?あと何歳くらいまで受けたほうがいいんでしょうか?

ANSWER

「38歳で婦人科検診を受けたことがないなら、明日にでも受けてください。年1回は受けるのが理想的。乳がん検診は、家族に乳がんの人がいる場合は、すぐに受けましょう。いない場合は、こまめに自分で乳房をさわって、しこりなどがないかチェックして、問題がなかったら急がなくても構いませんが、40歳になると自治体から無料の乳がん検診の通知が来ると思うので、それを利用して受けて。〝怖い〞とのことですが、検診を受けていないことのほうが怖い!」

高尾美穂先生 不調を放置せず婦人科の活用を
【Marisol 9月号2021年掲載】撮影/藤澤由加 取材・文/和田美穂

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