女性の方が「ズーム疲れ」を経験しやすい理由とは|Forbes JAPAN

男性より女性のほうがオンライン会議で疲れを感じるという研究結果が。その解決策は?
この記事は2021年6月7日にForbes JAPAN Webサイトに掲載された記事を一部編集したものです。Marisol ONLINEとForbes JAPANはメディアパートナーとして相互提携を行っています。
Getty Images
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新型コロナウイルスの流行が始まってから、従業員や生徒らは一日中ネットを介して会議や授業に臨むことで生じる「ズーム疲れ」を訴えるようになった。しかし、ズーム疲れの影響は万人に共通ではなく、女性の方が影響を受けやすいかもしれないことを示した調査結果が発表された。
 
スウェーデンのヨーテボリ大学と米スタンフォード大学の研究チームが1万人以上を対象に行なったこの調査では、利用頻度や人種、性格などの違いを考慮した上で、男女別のズーム会議後の疲労度を調べた。結果、女性の7人に1人が「とても疲れている」から「極度に疲れている」と回答した一方で、同じように感じていた男性は20人に1人のみだった。
 
研究チームは次に、女性の方がオンライン会議への反応が強いのはなぜかを調べたところ、画面に映る自身の姿を見ることへの反応の違いが理由であるとの結論に至った。ズームを含むビデオ会議ツールでは、初期設定として自分の姿が表示されるようになっていることが多い。これは、参加者が自分自身の姿を見ることができない対面式会議との大きな違いとなる。
 
女性は男性よりも、自分の顔を見ることで自分の見た目について考える傾向にある。この現象は数十年にわたり研究が重ねられていて、「自己注目」として呼ばれることが多い。これまで自己注目の影響を調べるために最もよく使われていた方法は、小さな鏡を見せることだった。
 
例えば、サンディエゴ州立大学の研究者らが行った実験では、調査参加者の部屋に小さな鏡を設置した結果、鏡の存在による影響は男女で異なっていたことが分かった。鏡がある状況では、女性は男性よりも自己の意識が高まり、自分について考えがちだった。研究チームは、鏡による自己注目の高まりは、うつ病を含めた負の感情や感覚に関連していると結論づけた。また、このトピックに関する79の研究結果を分析した別の論文では、こうした影響は一般的に男性よりも女性に強力に作用することが分かっている。

 

ヨーテボリ大とスタンフォード大の研究チームは、ビデオ会議が鏡と同じ効果を持つと考えている。女性は自分のデジタル化された像を見ることにより、会議で自分がどのような印象を与えているかについてより意識するようになる、というのだ。
 
それを示す証拠として、ズームを介した通話で自分自身の姿を見ると不安になったり、集中できなくなったりすると答えた人の割合は、男性よりも女性の方が多かった。研究チームは、自分自身を見たときの男女の反応の違いがズーム疲れの性差につながっていると指摘している。
 
ズーム疲れに関連していたのは、性別だけではない。内向的な人や年齢が若い人は、外向的な人や年配の人よりも疲労感が高かった。また、有色人種の人の方が白人の参加者よりも、疲労度が若干高かった。研究チームは、こうした差を説明するには研究を重ねる必要があると述べている。
 
自分の顔を見ることによるズーム疲れを解消するシンプルな解決策は、セルフビューの表示をオフにすることだ。ズームでは、カメラをオフにすることなく自分の映像を隠すことができる。ギャラリービューの場合は自分の枠の上にカーソルを合わせ、上部の隅に表示される3つの点をクリックし、そこから「セルフビューを非表示」を選ぶこと。
 

編集=遠藤宗生
Kim Elsesser

Kim Elsesser

I am a lecturer at UCLA where I teach courses on psychology and gender. I have been published in The New York Times and Los Angeles Times, have discussed gender issues on Fox News, NPR and BBC. My book, Sex and the Office: Women, Men and the Sex Partition that’s Dividing the Workplace, describes my take on what’s holding women back at work. I hold a Ph.D. in Psychology from UCLA and two graduate degrees from the Massachusetts Institute of Technology (MIT). The inspiration for my research on women at work stems from my prior career developing quantitative proprietary equity trading strategies for Morgan Stanley.

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