●『別れる決心』での数多くの受賞おめでとうございます。深い愛を捧げる抗いがたい魅力を持ったソン・ソレを演じたタン・ウェイさん、この作品を同世代の多くの読者に響くと良いですね。
ーまえに日本を訪れてから、ずいぶん時間が過ぎてしまいました。それでも、私たちの映画を楽しんで応援していただけると嬉しいです!
●「仕事を通じて学ぶことが好き」とおっしゃっていましたが、演じることの面白さをどんなところに感じていますか?
ー俳優は本当に不思議な職業です。演じる役に従って虚構の世界で暮らし、異なる人生を経験し、多様な技術も学びます。本当に魅力的です。
演技をしている間は現実世界をしばらく忘れることもできますが、このような感じはおそらく、どんな人でも楽しめるでしょう。私たち皆が、幼い頃、ままごとをしながら自分以外の役に没頭した経験があるじゃないですか。また、大人もマフィアゲームや脱出ゲームなどが好きです。もしかしたら俳優たちは、おそらく最上位難易度のマフィアゲームをしているような気もします。(私は脱出ゲームとマフィアゲームをしたことがありませんが…)もしかしたら、本気でままごとをしたことのあるすべての子供たちと俳優の気持ちは似ているかもしれません。演技という面においては、ままごとに集中する子供たちと俳優は同等だと信じています。
他の面から見ると、私は新しいシナリオ、新しい人物、そして、そのすべてに最初から出会っていく過程を楽しみます。良い人たちに会って彼らを知っていく時間、私たちが暗黙の理解を形成し、登場人物と、彼らの関係の中で生まれる花火を、一緒になってカメラの前に引き出していく時間、そのすべての作業は本当に幸せなことです。
●『別れる決心』は物語を彩る音楽も、衣装やインテリア、景色も魅力的でした。特に気に入っている衣装はありますか?普段はどんなスタイルが好きですか?
ーはい、私も全面的に同意します! 『別れる決心』の中のすべてがとても美しかったです。 私のシーンの中のすべての衣装がとても良かったですが、あえて一つ選ぶとしたら、ホミ山のシーンの衣装を選びます。私が提案した設定なんですが、何よりもヘジュンがソレにあげた服ですから。ソレはヘジュンにまた会うことができたら、絶対にその服を着なければならないと思っています。それにその服はサイズが大きかったので、中にたくさん重ね着ができてすごく暖かかったんです。冬で、また夜の撮影が多く、とても寒かったんです。その服を着て、ヘッドライトを付けたヘルメットを被って闇の中でぼんやりと立っている場面を撮る時、監督から「宇宙人のようだ」とからかわれたりもしました。
普段は、シンプルで耐久性があってスタイリングしやすい服を着るのが好きです。
●中国、韓国、アメリカとボーダーレスに活躍なさっていますが、今後演じてみたい役はありますか?
ー面白い人と面白いことをして、面白い役を引き受けて、楽しくて美しくて意味のあることをしながら思い出を作りたいです。
タン・ウェイさんは、「レイトオータム」でのヒョンビンさんとの共演でも知られ、女神のように美しくSK-IIのブランドアンバサダーでもあります。また、密やかで隠された感情、愛を描く『別れる決心』には、存在感が尋常じゃないパク・ヘイルさんのほか、お馴染みの演技派が惜しみなく登場するのもドラマファンには嬉しい見どころ。「必要な演技だけする」と監督に言わしめる「D.P. -脱走兵追跡官-」「コネクト」のコ・ギョンピョさん、監督の大物になるとのお墨付きの「地獄が呼んでいる」のパク・ジョンミンさん、「刑事ロク 最後の心理戦」のイ・ハクジュさん、「怪物」「カーテンコール」のチュ・デフンさん、「その恋、断固お断りします」のユ・テオさん、「エージェントなお仕事」のソ・ヒョヌさん、「Sweet Home -俺と世界の絶望-」のコ・ミンシさんなどなど。映画館で是非です!