☆解説してくれたのは・・・
ともこデンタルクリニック院長。日本歯周病学会 専門医、日本臨床歯周病学会認定医。いつまでも健康な歯で生活するため、歯周病治療を中心に歯のトラブルを解決。豊富な知識と最新の方法や機器を用い、重度の歯周病も的確に治療
歯周病は歯だけでなく、全身の健康にも影響する
「歯周病とは、歯を支えている歯茎や骨が細菌=歯周病菌によって侵され、破壊されていく感染症。この歯周病は、歯肉炎と歯周炎と大きく2つに分けられます。歯肉炎は細菌の塊であるプラーク(歯垢)が歯と歯茎のすき間に付着し、歯茎に炎症を起こすもの。赤みが出たり出血することがありますが、汚れをキレイに取れば元に戻ります。さらに炎症が進んだのが歯周炎。歯を支えている骨や組織が破壊されるため、歯がグラグラたり血や膿(うみ)が出て、当然口臭も強くなる。重度になると治療は非常にむずかしく、歯を抜くことにも」と武田朋子先生。ただ、歯周病は痛みを伴わないため自覚しにくく、気づいた時にはかなり進行していることも……。
「軽度の歯周炎であれば、毎日のブラッシングと歯科医での定期的なクリーニングで改善可能。できるだけ早い段階で見つけるのが大切です。また、歯周病の原因となる細菌は空気が嫌い。歯茎や血管の中に入って、心筋梗塞や糖尿病、早産など、全身の健康にも影響を及ぼすことがわかってきました。歯と健康のリスクを下げるために、歯周病のケアはなにより大切なのです」
■歯周病進行度セルフチェック
□ 歯と歯の間に食べ物がはさまりやすい
□ 歯を押すとグラグラする★
□ 歯肉が下がり、歯が長くなったような感じがする★
□ 以前とは歯並びが変わったような気がする★
□ 下の前歯の裏側に歯石がついている(ざらざらした感じがする)
□ 朝起きた時、口の中がネバネバする
□ 歯肉を押すと、血や膿が出る
□ 口臭を指摘された・自分でくさいと感じる
□ 歯肉が時々赤く腫れる
□ 歯肉がむずむずしてかゆい
□ 歯が浮いた感じがして腫れぼったい
□ 冷たいものがしみる
□ 歯をみがくと歯肉から出血する