自覚症状のないまま、ジワジワ進行していく歯周病。気づいたら歯茎が下がって歯がグラグラ、なんてことにならないよう、アラフォーの今こそ、歯周病についてきちんと理解しておこう。
たとえ歯周病にかかっていたとしても、正しいケアをしていれば進行を止めることはできる! だからもう少しだけていねいに。
武田朋子先生
ともこデンタルクリニック院長。日本歯周病学会 専門医、日本臨床歯周病学会認定医。いつまでも健康な歯で生活するため、歯周病治療を中心に歯のトラブルを解決。豊富な知識と最新の方法や機器を用い、重度の歯周病も的確に治療
Q.日常生活の中でまずすべき歯周病ケアってなんですか?
A.とにかく汚れをためないこと。 正しいブラッシングあるのみ!
「歯周病予防には、汚れを取り除き、細菌に感染しないことがなにより大切。効率のいいブラッシングを覚え、自分では落とせないプラークなどは歯医者さんで定期的にクリーニングを」(武田先生)。
「歯ブラシは歯周ポケットに入りやすい、毛先が細めのものを。硬さは好みで選んで」(藤春さん)
歯ブラシが広がらない程度の150〜200gの軽い力でみがいて
歯ブラシは歯と歯茎の境目、歯と歯の間にきちんと当てること
そのまま小刻みに動かして。1〜2 歯ずつ、20回を目安に
プラークがつきやすい部分はみがきにくいところでもある。歯と歯の間、歯と歯茎の境目、嚙み合わせの部分もしっかりみがこう。プラークがたまると硬くなって歯に付着してしまう(歯石)。プラークは細菌の塊! 毎日しっかり落とすことが重要
上)超極細毛が歯周ポケットの奥まで届き、歯茎をマッサージしながら汚れをかき出す。システマハグキプラスハブラシ 超コンパクト ふつう(オープン価格)/ライオン
下)みがき残しやすい部分を集中ケア。クリニカ アドバンテージ デンタルタフト(オープン価格)/ライオン
Q.毎日朝昼晩、としっかり歯みがきしていれば、 歯周病は恐るるに足らず?
A.歯ブラシだけでなく、 歯間ブラシでのケアもプラス
「歯間の汚れは歯みがきだけでは6 割くらいしか落とせません。歯間ブラシやフロスを使うことで95%の汚れを除去できるようになるので、一日一回は歯と歯の間を徹底ケアを。食べ物がつまりやすくなった場所があるのは、歯間ブラシを使うサインです」(藤春さん)
歯間ブラシは歯茎を傷つけないよう、歯と歯の間にゆっくり斜めに挿入し、前後に2 〜3回動かして。一番小さいサイズの歯間ブラシでも入れにくい場合はデンタルフロスで
Q.歯周病予防のためにこまめにガムを 嚙んでいます。だから歯周病は大丈夫ですよね?
A.ガムは唾液を増やすことはできても、プラークを除去する効果はありません
今のガムは"歯を丈夫にする"虫歯予防"といった機能性食品が多く登場しているけれど、「ガムは嚙むことで細菌の増殖を抑える唾液を増やし、嚙む力を衰えないようにする効果はありますが、虫歯や歯周病を防ぐことはむずかしい。特に歯周病は、歯に付着したプラークを物理的に落とすことができるかが重要」(武田先生)
Q.先日、歯医者さんに行ったところ、重度の歯周病と言われました。なんとか治療はできないでしょうか?
A.治療はあるけれど、破壊された組織は100%元には戻らない。時間も費用もかかります
「歯周病の治療はプラークの除去から。軽度であればこれだけでかなりキレイになりますが、歯周ポケットの奥まで細菌が入り込んでいる場合は、歯茎を切り開いて取り除きます。歯を支えている骨まで破壊されてしまったかたには、土台を作り直す歯周組織再生療法を。歯茎が下がって歯が長く見える場合は、上あごの裏側から切除した歯茎を移植するという手術もあります」(武田先生)
イラストレーション/中根ゆたか 佐藤由実(藤村デザイン事務所) 取材・文/寺田奈巳 構成/原 千乃