毎月1日に行っている乳がんセルフチェック。定期的にチェックする習慣をつけることと自分にしかわからない違和感を放置しないこと。乳がん・ニューライフ （第36回はこちらから）
第37回は妻が乳がんになって感じたことを夫に聞いてみた話。
【家族にどう伝えるか】
乳がんかもしれないと感じた時に最初にイメージしたのは「助かるのか」そして次に「胸を失ったらどうしよう」さらに「夫に捨てられるかもしれない」という恐れ。
具体的な治療やお金の心配はそのあとの話であった。
今日は乳がんになってからの生活を夫に聞いてみた話をしよう。
「乳がんかもしれない」エステでデコルテ付近に激痛を感じ、自分でしこりを見つけてから病院に行くまでは「なんでもなかったらそれでいいのだから」と夫には言わず一人で苦しみを抱きしめていた。
病院で検査をして、医師から病理検査の結果はまだにもかかわらず「ほぼ乳がんだね」と言われ、夫に「乳がんの可能性があるから検査をしている」と告げた。
心配性の夫が少しでもダメージ少なく受け止められるように医師と相談して段階を踏んで柔らかく伝えてみようかと相成った。
病院から帰ってきていきなり「乳がんだって」と言うよりは彼の性格を考えたらこの言い方ができたのは我ながら上出来だったと思っている。
乳がんかもしれないし、違うかもしれない。まだわからない。可能性があるから検査をしている。あらゆる想像をしながら覚悟を決めていけるだろうと思ったからだ。
具体的な治療やお金の心配はそのあとの話であった。
今日は乳がんになってからの生活を夫に聞いてみた話をしよう。
「乳がんかもしれない」エステでデコルテ付近に激痛を感じ、自分でしこりを見つけてから病院に行くまでは「なんでもなかったらそれでいいのだから」と夫には言わず一人で苦しみを抱きしめていた。
病院で検査をして、医師から病理検査の結果はまだにもかかわらず「ほぼ乳がんだね」と言われ、夫に「乳がんの可能性があるから検査をしている」と告げた。
心配性の夫が少しでもダメージ少なく受け止められるように医師と相談して段階を踏んで柔らかく伝えてみようかと相成った。
病院から帰ってきていきなり「乳がんだって」と言うよりは彼の性格を考えたらこの言い方ができたのは我ながら上出来だったと思っている。
乳がんかもしれないし、違うかもしれない。まだわからない。可能性があるから検査をしている。あらゆる想像をしながら覚悟を決めていけるだろうと思ったからだ。
【夫の本音を聞いてみた】
ケビ子「私が乳がんかもしれないから検査しているって聞いた時どう思った？」
夫「ショックだった。命は大丈夫なのかと落ち込んだけど、すぐに大丈夫だよな、助かるよなと楽観的に考えた。いつもそう。わりとすぐに切り替わる」
ケビ子「乳がんって胸がなくなってしまうかもしれないでしょ？もし私の胸がなくなったらどうした？ショック？」
夫「胸がなくなるショックは君の問題。自分は君の命があればそれでいいよ。胸があってもなくても関係ない。愛情とか気持ちに変わりはない」
ケビ子「え？胸のあるなしって関係ないの？」
夫「全然関係ない。仮にオレの体の一部、例えば男性器の一部を病気で取ってしまったらどう思う？」
ケビ子「あ、確かに関係ないね。あなたを思うとかわいそうだ不便だ大変だとは思うけど、愛情に変化があるかと言われたら全く関係ないね。なるほど」
夫「そういうこと。仮に胸がなくなったとしても全然関係ないんだよ。生きてさえいてくれれば」
ケビ子「ほんとだね、なるほどね。聞いてよかった。よいこと言うじゃん！」
ケビ子「私が乳がんになってからの生活や心境の変化ってある？」
夫「君はイライラすることが増えたね。オレが気を使うことも増えたけど、まあ慣れたね」
ケビ子「何それ！」
夫「もともと自分は心配性だったけど、乳がんになってからますます君のことが心配になってしまった。世話をしてやらないとならない気がしていつも気になっている」
ケビ子「えーそういうことだったのか。たまには一人になりたいくらいだ」
夫「……」
夫「ショックだった。命は大丈夫なのかと落ち込んだけど、すぐに大丈夫だよな、助かるよなと楽観的に考えた。いつもそう。わりとすぐに切り替わる」
ケビ子「乳がんって胸がなくなってしまうかもしれないでしょ？もし私の胸がなくなったらどうした？ショック？」
夫「胸がなくなるショックは君の問題。自分は君の命があればそれでいいよ。胸があってもなくても関係ない。愛情とか気持ちに変わりはない」
ケビ子「え？胸のあるなしって関係ないの？」
夫「全然関係ない。仮にオレの体の一部、例えば男性器の一部を病気で取ってしまったらどう思う？」
ケビ子「あ、確かに関係ないね。あなたを思うとかわいそうだ不便だ大変だとは思うけど、愛情に変化があるかと言われたら全く関係ないね。なるほど」
夫「そういうこと。仮に胸がなくなったとしても全然関係ないんだよ。生きてさえいてくれれば」
ケビ子「ほんとだね、なるほどね。聞いてよかった。よいこと言うじゃん！」
ケビ子「私が乳がんになってからの生活や心境の変化ってある？」
夫「君はイライラすることが増えたね。オレが気を使うことも増えたけど、まあ慣れたね」
ケビ子「何それ！」
夫「もともと自分は心配性だったけど、乳がんになってからますます君のことが心配になってしまった。世話をしてやらないとならない気がしていつも気になっている」
ケビ子「えーそういうことだったのか。たまには一人になりたいくらいだ」
夫「……」
【夫の意見にほっと一安心】
乳がんで胸を失う恐怖は今もある。
現在、温存手術で胸は残っているが形が崩れている。
再発や転移をしたらその時は全部摘出すると主治医からは言われていることもあり胸を失う恐怖は消えていない。
夫の意見を聞いて驚き、そして気持ちがふっと軽くなり涙があふれた。
いつも自分に置き換えて考えることを忘れてしまうのだが、夫に何かあっても気持ちに何も変わりはないことは明確に言える。夫も同じ気持ちで一緒に乳がんとつきあってくれているのだなと実感できた。
これはあくまでも我が家の話だが、これまで聞けていなかった夫の気持ちを知ってホッとしたしだい。
つづく
※次回【vol.38】は2023/6/23公開予定です。
現在、温存手術で胸は残っているが形が崩れている。
再発や転移をしたらその時は全部摘出すると主治医からは言われていることもあり胸を失う恐怖は消えていない。
夫の意見を聞いて驚き、そして気持ちがふっと軽くなり涙があふれた。
いつも自分に置き換えて考えることを忘れてしまうのだが、夫に何かあっても気持ちに何も変わりはないことは明確に言える。夫も同じ気持ちで一緒に乳がんとつきあってくれているのだなと実感できた。
これはあくまでも我が家の話だが、これまで聞けていなかった夫の気持ちを知ってホッとしたしだい。
つづく
※次回【vol.38】は2023/6/23公開予定です。
※この記事はケビ子さんの体験に基づいて書かれております。治療等の条件はすべての方に当てはまるわけではありません
カモチ ケビ子43歳で結婚、47歳で乳がん。
心配性の夫、奴さん(やっこさん)はなぜか嬉しそうに妻の世話を焼いている。Instagram（@kbandkbandkb）ピンクリボンアドバイザー（初級）資格保有
