坪田あさみ エディター・ライター
花×花器の組み合わせはもちろん、
どんな雰囲気で飾りたいかが重要
▲花を買って帰る時のあのウキウキとした感じってなんでしょうね。大切に大切に持って帰ります。
インスタグラムの人気のハッシュタグ“#花のある生活”をご存じでしょうか? 心に余裕がないとなかなか花を飾ることができませんので、花のある生活は憧れのひとつでもあります。
私は花をいただくのも買うのも大好きで、一年を通して季節やその時の気分に合わせて選んでいます。朝はどんなに撮影などで早くとも、花の水を変えるのは欠かせないルーティーンとなっています。
以前にもこちらの連載で書いたことがあるのですが、花を買う時は花器との組み合わせが大事だと思っていて、買う時はなんとなくどの花器に活けるかを決めて買うようにしています。
花器は好みのタイプを見つけたらちょこちょこ買うようにしているので、わが家にはいろいろなタイプがあります。今回は出番の多い花器と花の組み合わせについてご紹介したいと思います。
透明のガラス、白い陶器、
シルバーとの組み合わせが定番
花器を買う前に知っておきたいのは、自分はどんな花が好きかということ。皆さん、ぱっと答えられますか?
世の中には素敵な花器が山ほど売られていますので、その都度買っていてはお金がいくらあっても足りませんし、収納場所にも困りますよね。もちろん花を活けずとも、単体で素敵なものは存在感がありオブジェとしてさまになるのですが、花器を買う時に思い出してほしいのはどんな花が好きか、どんな雰囲気でどこに飾りたいかということ。
今回の記事を書くにあたって過去の写真を振り返ってみると、私の場合、圧倒的に多かったのは「白い花とグリーンの組み合わせ」でした。それは花をインテリアの一部として、ふだんの家具やほかの観葉植物となじませたいという思いと、自然な雰囲気で飾りたいということから導き出された結果だと思います。
わが家のインテリアはカジュアルなので、エレガントなお部屋やモードなインテリア、和風の家に住まう人は、また違うタイプのお花が多くなるのではないかと思います。
自分がどんな花をどんな雰囲気でどの部屋に飾りたいかを考えてみれば、花器の選択肢の幅は自ずと狭まってくるかと思いますし、素敵だけど自分に必要のないものはさっと諦めることができるようになります。
実際にわが家にある花器と
花の組み合わせをご紹介します
白い花とグリーンの組み合わせと相性がいいのは、透明のガラスかシルバー系のものです。まるで裏の庭から摘んできたかのような(あくまで妄想)、野に咲く花のようなナチュラルなイメージで活けたいので、そうした花器と相性がいいのだと思います。飾る場所もキッチンやダイニングなど日常の場所に飾りたいと思っています。
また、白い花とグリーンはどこのお花屋さんにも必ずといっていいほど置いてあり、一年を通して種類も多いので、いつでも買いやすいのもいいところ。フラワーアレンジメントについて知識のない私でもただ好きなように飾るだけなので簡単です。
そして透明のガラスとシルバー系はどんな花とも相性がいいので、いろいろな高さや口の広さのものをそろえています。
▲挿し口に真鍮のふたをあしらったもの。一輪挿しにしてもいいし、枝物1本だけでも固定してくれます。
▲透明ガラスなら淡い色でも花が引き立ちます。この時はチューリップをはかなげな感じにしたかったので二本だけ購入。背景の写真集の表紙の色とリンクさせています。
▲グリーンやドライフラワーなどいろいろなものを組み合わせて。ケメックスのコーヒーメーカーなどのような花器でないものを花の雰囲気に合わせて使うこともあります。
▲ボリュームたっぷりなスモークツリーはシルバーの花器にぴったり。毎年6月のお楽しみです。
▲ひとつにまとめてしまうと花が崩れてしまいそうな繊細さのある花の時は、試験管のように一本ずつ並ぶ花器に。色やタイプの違う花を楽しみたい時にも使います。一列にしてもいいし、試験管全体をサークル状にしても使えるので自由自在。あえてチグハグな色の花も可愛くまとまります。
白い陶器の花器には可愛げカラーの花を
ふだんはあまり買わないピンクなど華やかな色の花を春はよく買うのですが、そんな時はシンプルな白い陶器のものが活躍します。
透明のガラスよりも温かみがあり花器自体に存在感があるのですが、白という色のおかげでどんな色の花も引き立て、まとまりよく見せてくれます。またボリュームがない時もバランスよくなります。
ちなみに花器として売られているもの以外でも、きれいな形の空き瓶やピッチャー、コップなどを花器としても利用することもあります。これらは最初に買った花の状態から元気がなくなってきた時に茎などをカットして短くしたり、組み合わせを変えたりした時に使用することが多いですね。
▲口が小さな空き瓶は一輪挿しとして。ピッチャーやふたのついた収納ビンなども、花とのバランスがよければ気にせず花器として使っています。ちなみにブラウンのビンはシャンプーが入っていたもの(笑)。
また花器だけだと物足りない時はお盆やトレイを花器の下に敷いてバランスを取ることもあります。洋書やランチョンマットなどでも雰囲気が変わります(ここまでで出てきた写真を眺めてみると、時々花器の下に敷いています)。
▲花器の下に敷くことの多いお盆やトレイ。本の上に花器を置くこともあります。
▲高さとボリュームがあり花器だけだとバランスがよくない時に、一枚トレイを敷いたり、本を下に敷くと見た目の安定感が増すのでバランスがよくなります。
わが家はドウダンツツジや雲竜柳のような枝物もよく買うのですが、その時に重宝しているのが金属の支えがある花器。
かなり高さがあるものの時でも、花器そのものに重さがあるので、しっかりと支えてくれます。また写真のように水耕栽培をする時にも深さがあると、根が絡まることなく伸び伸びすることができるので、葉の成長も妨げません(根っこを見るのも楽しみのひとつ)。
いかがでしたでしょうか?
随分と長くなってしまいましたが、花を生活に取り入れると、インテリアがパッと明るくなるのはもちろん、アクセントとなってお部屋を素敵に見せてくれます。花器を買う時のご参考になれば幸いです。
今回も最後まで読んでくださりありがとうございました。次回更新は7月8日(土)です。
※7月から毎月第2土曜日の公開となります。
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