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私的名品「メゾン マルジェラのタビ」①拒否感が強い人ほど実はハマりやすい!? クセ強シューズ「タビ」の魅力とは? 【エディター坪田あさみのおしゃれと暮らしと時々名品 #73】

おしゃれ好きなら知らない人はいないメゾン マルジェラのタビ。その使いやすさにハマったエディター坪田がその魅力を解説します。
坪田あさみ エディター・ライター

坪田あさみ エディター・ライター

大学卒業後、出版社勤務を経て独立、女性誌や広告、カタログを中心にフリーランスのエディター・ライターとして活躍。最近はアパレルブランドとの協業や講演なども精力的に取り組む。インスタ@asamit1201ではファッションはもちろんライフスタイル情報も発信。近著に大人のおしゃれメソッドをまとめた『大人のおしゃれはこなれがすべて 〜40歳からのFashion&Beauty Method〜』(PARCO出版)がある。

おしゃれ感はもちろん

履き心地のよさにも夢中です

  • 坪田あさみ タビ

あっという間にもう師走。今年も終わりに近づいていますね。毎年「早い、早い」と騒いでいますが、40代は特に早い気がします。気がついたら12月には50歳に突入してしまいました(あれ? もはやアラフォーでもないぞ……笑)。


さて、2023年の投稿を見返してみたら、タイトルにある「名品」について一度も書いていなかったことに気づき、今月は私が愛する名品で締めたいと思います。


トップの写真にあるように、私的名品、それはメゾン マルジェラの「タビ」。気がつくと全部で6足になっていました。

すでに大人気なので履いていらっしゃるかたも多いと思いますが、初めて見たかたは好きか、嫌いかの両極端に分かれるデザインだと思います。日本の着物の足袋からインスピレーションを受けたデザインは、私たちになじみがありつつ、その反面クセが強く、インパクトがありますので、「私には絶対似合わない!」と拒絶される方も多いのです。


ところが騙されたと思っていったん履いてみると、「あれ!?」と言うほどその魅力にハマる人を、私はたくさん見てきました。なので、いきなり拒否せずこのまま記事を読み進めていただけますと幸いです。


こわごわ挑戦した一足めは

ブラックのミュールタイプでした


拒否感とまではいきませんが、私も最初は「使いこなせるかなー」と半信半疑だったのは確かです。かなり前ではありますが、最初に購入したのは、上の写真右下の黒いミュール。


なぜ半信半疑だったかというと、タビは「モードな着こなしをする人の靴」と思っていたからです。ふだん普通のカジュアルや、きれいめ寄りの着こなしが多い私には、靴だけが浮いて見えるのではないかと心配だったのです。


とはいえ「履いてみたい!」という思いが高じて買ってみたのがミュールタイプでした。かかとがないことでモードになりすぎず、ラフで抜け感のある雰囲気になるのでは?と思ったのです。


一年中ヘビロテする理由は

コーディネートのしやすさ

  • 坪田あさみ タビ

▲こちらが最初に購入したミュールタイプ。かかとが出ていることでハードすぎず、挑戦しやすい一足です。

靴/Maison Margiela パンツ/LOEFF
  • 坪田あさみ タビ

ミュールタイプは、セットアップなどのきれいめな着こなしと合わせても、コンサバになりすぎず、ほんのりラフさを出してくれる気がします。

靴/Maison Margiela セットアップ/uncrave バッグ/IACUCCI

私はこの一足でタビに対するハードルが一気に下がりました。挑戦してみると、私のような普通のカジュアルな人でも、すごく合わせやすかったのです(逆に私が思い込んでいたモード感の強い人は、ともするとタビだとやりすぎになってしまう危険性もあるなと)。カジュアルな着こなしにさりげなくモード感を加えてくれる、というさじ加減が絶妙なのです。


また、タビにハマった理由はもうひとつあります。それは履き心地のよさ。もしかしたら人によっては親指が分かれていることで痛いと感じるかたもいらっしゃるかもしれないのですが、私の場合はとても快適で歩きやすく、もはやスニーカー感覚で着用できるほど。


そんなこんなで、毎シーズンごとに買い足しているうちに、わが家のシューズクローゼットの中はタビファミリーが増殖していました(笑)。もちろんほかにも同価格帯の靴を新しく買っているのですが、タビを超えるほど履いているものはここ数年ないのです。これってすごいことではないでしょうか? まさに私的名品です。


オールシーズン活躍するタビで

冬服コーディネートをしてみました


それぞれのタビをふだん私がどんなコーディネートに合わせているか、いくつかご紹介しましょう。

  • 坪田あさみ タビ

靴/Maison Margiela デニム/woadblue×ASAMI TSUBOTA 靴下/Pantherella

入門編、誰もが履きやすい一足、それは黒のバレエタイプです。年中出番が多く、本当によく履いています。基本は裸足で履くことが多いのですが、今の季節はソックスと合わせるのもよいかと思います。写真は薄手のソックスですが、少しモコモコしたウールのものでも可愛いと思います。


マキシ丈スカートやワイドパンツなど下半身にボリュームがあり、ちらっと素足の抜けを出したい時は、今の季節でも裸足でタビを履きます。ブーツだとなんとなく重いなあ、という時にこそ重宝します。

  • 坪田あさみ タビ コーデ

▲このボリューム感だからブーツでもいいのですが、ちょっと素足が見えると可愛いのです。中にはしっかり厚手のレギンスを仕込んでいます。

靴/Maison Margiela ニット/AURALEE ジャンパースカート/DÉPAREILLÉ バッグ/Jil Sander
  • 坪田あさみ タビ コーデ

▲ウールパンツで寒くない時は、裸足でタビにすることも。パンプスではちょっときちんとしすぎてしまう、普通のバレエ靴では甘くなってしまう、という時に重宝します。

靴/Maison Margiela ニット/AURALEE パンツ/Chaos バッグ/IACUCCI

黒のブーティタイプもヘビロテの一足です。バレエ同様、何にでも合うのですが、バレエよりは少しモード感があるので、難易度が上がります。とはいえ、冬の間はどの手持ちのブーツより出番が多いのも事実です。

  • 坪田あさみ タビ

靴/Maison Margiela パンツ/Chaos
  • 坪田あさみ タビ

▲スニーカー合わせやゴツめのショートブーツだとちょっとカジュアルすぎるなという時にタビのモード感がちょうどいいバランス。

靴/Maison Margiela スウェット/PROTAGONISTA コート/BLANCHA パンツ/LOEFF バッグ/Jil Sander

タビはシーズンによって新しいレザーの種類やカラーが出るので(定番化しない場合もあるので)、欲しいものが出た時は買っておかねば、とちょっと焦ります。これもタビがどんどん増殖してしまう理由のひとつだと思います。

次回の私的名品「メゾン マルジェラのタビ」②では、黒の次に私がよく履いているベージュと、今季思い切って追加購入したシルバーのタビシューズをご紹介します。


次回更新は12月16日(土)です。

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