演技のどんなところがいちばん好きかと聞くと、「普通だったら日常的に泣いたり、大笑いをしたりしないと思いますが、俳優として、日々、そういった感情を演技で表現する瞬間に、演技の面白さがあると思っています。願わくは、演技がよくできる人、作品に溶け込んで、面白いと思ってもらえる俳優でありたいですね」と。今まで観た国内外の作品で、やってみたかった役はありますか?の問いには、「ハリウッド映画は、スケールの大きさが違いますよね。マーベルのヒーローものも魅力的だし、映画『マリアンヌ』でブラッド・ピットが演じた役もいいですね」。真摯にまっすぐ答えてくれる。
大ヒットドラマ「サム、マイウェイ」では、格闘家役ということで、一日6時間、2ヶ月かけて体を鍛えたそうだ。釜山ロケはどうでしたか?と尋ねると、「釜山は撮影でしょっちゅう行っていて、おいしいものもいっぱいあって好きなんですが、このドラマでは、釜山まで車で4時間かけて、行ったり来たりしたのが大変でした」。カメラマンと私が、最近旅した釜山で食べたものの写真を見せると、「本当に美味しいもの食べ尽くしてきましたね!」と、「ストレス解消にもなる海外旅行先でのご当地グルメはマスト」というソジュンさんも感心しきりだった。
また、SNSにも登場する愛犬の話になり、「犬は無償の愛でいいですよね」と投げると、「そうですよね、犬は愛そのものじゃないですか~」と、トレードマークの万人の心を溶かす笑顔。動くぬいぐるみが怖くてフリーズする、愛くるしいシンバの動画まで見せてくれる。ソジュンさんの、生来の優しさあふれるチャーミングさと、思わず「脚長い!」と声に出してしまうスタイルの良さ(ミラノコレクションにも招待され、注目された)。その人気ぶりにはうなずくばかり。ちなみに苦手なことは、料理と踊りだそうだ。
ソジュンさんが新人賞を受賞した、日本でも公開が決まっている映画『青年警察』は、55回の撮影予定が52回で終わったほど、共演のカン・ハヌルさんと息が合っていたと言う。毎日笑いながら撮影を共にした、カン・ハヌルさんのあだ名は”美談製造機”!。ハヌルさんも、初対面のソジュンさんの手放しの笑顔に、緊張が解けたとインタビューで打ち明けている。少年時代は、野球選手を夢見ていたこともあるソジュンさん。食堂で注文もできないくらい小心者だったそうで、俳優となった今の自分が不思議な感じという。気になる期待の次回作は、目下検討中。「新しい作品との出会いは、人との出会いに似ていますね。タイミングもあるし、ご縁だと思うんです。今はいい出会いを待っているところです」。
桂まりさん●かつらまり 韓流予報士(?)。温泉保養士。「SPUR」や「eclat」などで、トラベル、フード記事など担当するライター。趣味は各国で料理教室に行くこと。「専門外ではありますが、泣いて笑って癒される韓流ドラマのお勧めを不定期で紹介します!」