国内外で話題となっているアートデスティネーションホテル白井屋ホテルは、東京から電車や車で約2時間の前橋にあります。前橋市の活性化を目的に6年半かけ、300年以上続いた白井屋旅館の70年代の建築物を建築家藤本壮介氏が改装。ヘリテージタワーと新築の緑に覆われたグリーンタワーがあり、ヘリテージタワーは、吹き抜けに巡らされた、2014年の金沢21世紀美術館の個展でも忘れられないほど感動した、レアンドロ・エルリッヒの作品が印象的です。エルリッヒが手がけた部屋もあり、いつか泊まってみたいです!
ゲストの2割ほどは海外かららしく、私が友人と滞在した時も、ロンドンから、東京、直島、そしてこのホテルを旅行中のご夫婦に遭遇。インターネットで見つけて初めていらしたそうで、全25室のうち4つある、世界的に知られるアーティストがデザインした部屋のひとつを予約したそうで、ここでしか味わえないthe Restaurantでのディナーと滞在を、素晴らしい!と絶賛していました。
チェックインをし、ウェルカムドリンクののちお部屋へ。アートを施したエレベーターを降りれば、このホテルのために藤本壮介氏がセンティングデザイナーと共に考案した香りがふわりと廊下に漂っていて癒されます。どの部屋にも異なる作家のアート作品が展示されており、このホテルのために作ってもらったというの安東陽子氏がデザインしたカーテンも素敵です。アメニティは気に入って愛用しているOSAJI!リネンやスピーカーなどまでシンプルで心地よくおしゃれ!
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©︎Katsumasa Tanaka
また、17時と翌朝10時のホテルツアーが選べ、館内を巡りながらホテルのたどってきた物語やアートについて詳しくガイドしてくれ、ますますこのホテルの魅力にハマっていきます。敷地内の人気のthe BAKERYも素敵で、こちらはthe RESTAURANTの片山ひろシェフが地元食材を使った惣菜を監修、the PATISSERIEは、青山の「EMME」監修で、焼き菓子や季節のフルーツを使ったタルトも人気。ブルーボトルコーヒー 白井屋カフェもあります。美術館アーツ前橋、まえばしガレリアもすぐ近くなので散策もぜひ。
インテリアにクリエイターたちが集結したように、ホテルのレストランthe RESTAURANTには群馬の食材や郷土料理を新たな視点で紹介しようと、群馬出身の料理人たちが集結し腕を振るっています。「フロリレージュ」川手寛康シェフ監修のモダンフレンチを、オープンキッチンにカウンター14席のみのザ・レストランで。”上州キュイジーヌ”を掲げるコースには、群馬の枝豆味緑、赤城牛、薔薇の形に飾られた大根を纏ったおきりこみの進化系など群馬の美味にときめきました。ペアリングはノンアルコールも選べ、この日は、玉露と河内晩柑、鮎の一皿に合わせた藪塚町の小玉スイカに大葉と塩、白桃と金せん茶、発酵ダマスクローズのコンブチャのカクテルなど、美味しいお料理と相まって、目から鱗の記憶に残るおいしさでした。デザートのぐんまンゴー(群馬のマンゴー!)と川場村のヨーグルトブラマンジェ、焼きまんじゅうのようなブリュレ、水の豊かなぐんまならではのみなかみ水まで堪能しました。
夕食後は、アート浴も楽しめるセルフロウリュウ、水風呂付きのフィンランドサウナ、ベットルームサウナ、ハーブと漢方のスチームサウナが貸切予約できるので、スチームサウナへ。松葉やレモングラス、ローズマリーなどの薬草ミストサウナは、保湿、疲労回復、デトックス作用が期待できるそう!
朝食は野菜料理がたっぷりで嬉しい。前橋の福豚を使ったヒュッテハヤシのソーセージなどと、the BAKERYのクロワッサン!前橋のONCA COFFEEのブレンドコーヒーも美味。the LOUNGEはランチやカフェとしても営業しており、6月から宿泊者は、17時から23時までART LOUNGEとして利用でき、飲み物はもちろん、美味しくてびっくりするカヌレなどの焼き菓子や、夜食のお切り込みなどの無料のおもてなしがあり、アートを鑑賞しながらゆるりと過ごせ最高です。
また、6月からはドッグフレンドリールームもできたそう。ふらりとこの未知なる世界に滞在できるショートトリップに出掛けてみて!