シンプルモダンな落ち着いたインテリアデザイン、肌触りにこだわったリネンやベッド、私史上最高にふわふわのパジャマ、バスローブ、そして遮光機能にたけたスクリーンも手伝って、ぐっすり眠れる居心地の良さは抜群。アメニティはスペインのナチュラビゼです。フロアによって、キュリオシティ・SIMPLICITY・デザインスタジオスピンという異なるデザイン会社がインテリアを担当。新しいホテルには、ホテルの想いがぎゅうと詰まっていて、鳥居をイメージした朱赤や、大阪城をイメージした石壁を効かせたり、最新のデザインの中に身を置くだけでも心躍り、館内に点在する新しい大阪を表現したクリエイターたちのアート作品も興味深いです。
28階には、モダン旅館をコンセプトにした畳の客室が21室ある特別フロア「GENSUI(玄水)」があるのもユニーク。マットレスタイプの敷布団は特注だそう。白木や畳の温もりとスカイラインのコントラストが不思議と調和しています。このフロアを利用するゲスト専用のティーサロン「SABO」にもうっとり!朝食や日本茶、お茶菓子をいただけます。さらに日本のウイスキーや酒、ワインも2025年2月末までは、期間限定の開業特典として楽しめます。
36階のスパ&ウェルネスゾーンには眺めの素晴らしいスパ、サウナのある大浴場、16メートルのハイドロマッサージ機能付きのバイタリティプール、24時間利用できるジムがあり、朝陽の差す時間帯の天空のプールでのスイミングは最高で、非日常に浸れます。
ぜひ予約したいのが、37階の広東料理の「江南春(ジャンナンチュン)」。5メートルほどだという高い天井に、香港のシャンパレスで腕を振るっていた、レイモンド・ウォン料理長の夏のメニューは、前菜から、50年の熟成陳皮で仕上げる、滋味深い「魚の浮き袋と鶏肉のとろみスープ」、生姜のゼリーを添えた、これ以上ないほどたっぷり身の詰まった「黄金色に輝く蟹の甲羅詰め」、「伊勢海老の上湯蒸し クコの実と卵白を添えて」、真似のできない完璧な「揚州焼飯 江南春スタイル」が続きます。そして圧巻の、京都の豆腐に繊細な技でこれ以上ないほど細く包丁を入れた菊の花のような「鏡花水月 豆腐花のデザート」にも歓声が上がり、レモン風味の氷砂糖の優しいシロップに癒されました。個室や半個室もあり使い勝手もいい空間。北京ダックなどもシグネチャーメニューに加わる予定です。
秋には、シェフ、ヤニック・アレノの鮨レストランもオープンするのだとか。こちらも話題となること必至です。夜景の美しいバー・ボタにも、ストーリーのある道頓堀スライダーなどオリジナルカクテルが楽しく、特にジンのカクテルが豊富です。
滞在中の朝食は、緑でいっぱいのテラス席のある1階の「ジャルダン」で。こちらはアフタヌーンティーも楽しめるフレンチビストロのオールデイダイニングです。朝食のビュッフェのペイストリーが華やかすぎて、つい食べ過ぎてしまうこと必至。点心や麺まであるという悩ましさ。アラカルトメニューでは、焼きおにぎりにポーチドエッグと鰹節、海苔、オランデーズソースを乗せた「焼きおにぎり」が名物です。醤油の香ばしさと酸味のあるソースが絶妙です。そして、ジャルダンの横の飲み物のテイクアウトもできるベーカリー、「ファリーヌ」もお勧め。コーヒーも美味しく、ゆず風味のアーモンドクロワッサン、パンスイスが目から鱗の美味しさでお土産に購入しました。客室に置かれたウェルカムスイーツのマドレーヌ きなこもとっても美味しかったです。フィナンシエも自慢だそう。
ホテルから徒歩圏内の船着場から出航する、堂島プライベートクルーズも夕刻にお勧め。大阪城を水面の向こうに望んだり、歴史ある橋をくぐって進み穏やかな時間が流れます。新しい大阪を知る、美しいホテルに滞在しているだけで満たされるので、非日常のステイを存分に楽しみに出かけてみて!