Marisol美女組、たくさんのキラキラしたブログのなかで異色の選挙漫遊日記。
候補者の演説を見て回りながら、ご当地のお料理やお酒を楽しむ「選挙漫遊」。
一度演説に足を止めて聞いてみると楽しくて面白いことを、結構みんなが気付き始めてます。
漫遊友達であり、いわゆる「政治活動」を続ける友人がいます。
Marisol世代の36歳。3歳・5歳の子育て真っ最中で働きながらロビー活動をしたり、防災士の資格を生かし週末に防災講座を開いたり。
ちゃんと寝てるかい?と心配になる、そんな友人が「市議会議員選挙に出ようと思ってて」と打ち明けてくれたのは昨年10月。
地元のビールフェスへ一緒に行った帰り道でした。
なんと言っても『劇場版 センキョナンデス』と『シン・ちむどんどん』。
選挙漫遊の師匠・フリーランスライターの畠山理仁さんを追った『NO 選挙 NO LIFE』、そして、杉並区長選挙を追った『〇月〇日、区長になる女。』。
友人から選挙チームの事務局になってほしいとお願いされたときは、正直戸惑いました。
聴衆で楽しんでいたのに、突然「中の人」になるなんて。
でも映画からもらった「選挙はお祭りだ!」の良い空気を私も体現してみよう!と引き受けました。
昨年たくさんの映画や本に触れていなければ、「ややこしいことに巻き込まれたくない」とか言って断っていたかもしれません。
『〇月〇日、区長になる女。』の中に出てくる『ミュニシパリズム:地域に根付いた自治的な民主主義を重視する考え方』に共感したメンバーが、友人の選挙を支えるコアメンバーになりました。
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初めて選挙カーに乗った日
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選挙カーにも「ミュニシパリズム」を入れました
どの政党にも属さず、推薦も受けないいわゆる「完全無所属」を選んだ彼女。
私は、新人らしくTシャツ・デニム姿で良いんじゃないかとか、いかにも政治家らしい言葉やポーズは出さないよう提案しました。
「お金がない!」の連続、あーだこーだ言い合う毎日。
私は選挙に立候補するために必要な供託金を法務局へ納めに行ったり、告示日当日は立候補届出の書類の提出に行きました。
立候補手続きの書類は、その種類、枚数だけでクラクラします。
本人が全て目を通し、準備しました。
告示日に抽選してポスターの位置って決まるんですね~。
16番を引き当てました。
市内には約270カ所ポスターの掲示板が。
これも我々で貼っていかねばなりません。
未だに紙の地図を渡されるんですよ。信じられない~と思いながらマップにピン打ちしました(泣)
しかも、告示日の午前中にポスター貼りは完了させる=しっかり陣営がついてるぞアピールになるということで、朝8時半からボランティアの方に集まっていただき、無事ミッションコンプリートしました。
(いつまでこのアナログは続くのでしょうか。。。)
ノウハウもあるだろうし、ビラを配るスタッフが何人も。
一方こちらのチーム完全無所属は常にMAX4人。
友人、職場の先輩、高校教員時代の教え子たちでワイワイ。
人手が足りず、私もウグイス嬢まで初体験。
大阪や兵庫の完全無所属で市議会議員をされている方が応援に来てくださったので、見よう見まねでプロの技を必死で覚えつつ。
どの町をまわるか、どこで演説するかは、その日候補者本人がルート決め。
文字通りのお祭り、毎日が手作り選挙であっという間の1週間でした。
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掛け合いトークを展開する街宣スタイル
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白手袋をつけた方が目立つからつけるのだそうです
不安や焦りを想像すると、この時点で私には耐えられません。
彼女の友人であるお医者様が所有のゲストハウスを事務所として貸してくださったり、立候補の理由をネットで知った同世代の女性から「何かお手伝いしたい!」と動画に文字入れをしてくださったり。
彼女の人柄あってのご厚意で成り立った選挙でした。
候補者のなかで誰よりもお金がないはずなのに、誰よりも広くて豪華絢爛な事務所で踊る姿、おやつにかき氷をほおばる姿など、真面目な動画と並行して飾らない姿をYoutubeで発信したのも彼女らしくて良かったのかな?なんて。
(恐らく他陣営がますます何者かわからなくなったことでしょう。)
巻いて巻いて巻きこんで、気付いたらみんな彼女のお手伝いをしている。
そういう力を持っているのはすごく大きな武器だな、これ、いけるんじゃない?と日に日に感じ。。。
結果は見事「当選」!
しかも議員23人中11名の女性議員が誕生し、ほぼパリテの議会が誕生しました。
さて、会社員の彼女は現在会社の規定をすべてエラー中。
そして来月には早速議会がスタート。どうするつもりだ?(笑)
今回、選挙の中の人として、無所属新人の過酷さと面白さを経験できたことは本当に楽しかったです。
公職選挙法の変なルールでがんじがらめだな~と思うこともたくさん!
選挙漫遊なんてする余裕ないし暑かったし日焼けしたけど、スモールストロングチーム、走り切った!
爽快です。
彼女はできない理由を並べるのではなく、できることから、みんなの力を借りながら自由に表現、活動して、選挙で選ばれたんだな、と。
市民の声を議会にダイレクトに届けたい、そんな新しい仕事に挑む姿は大きな希望。
これからも見守っていこうと思います。
公職選挙法
第一条
この法律は、日本国憲法の精神に則り、衆議院議員、参議院議員並びに地方公共団体の議会の議員及び長を公選する選挙制度を確立し、その選挙が選挙人の自由に表明せる意思によつて公明且つ適正に行われることを確保し、もつて民主政治の健全な発達を期することを目的とする。