Vol.10 40代女性がダメ男に惹かれる不毛な理由
読者の皆さん、こんにちは。モテ期プロデューサーの荒野です。
夏が終わったセプテンバー。皆さんの恋愛成果はいかがだったでしょうか。結果がよかった人はおめでとう。まだまだな人は次なるシーズン、年末行事に向けて恋愛の仕込みを始めましょう。
さて、今回のテーマは「推し活」です。最近ブームといわれるほど、年齢問わずに楽しまれているかたも多いのではないでしょうか。アイドル、韓国アーティスト、スポーツ選手、舞台系にアニメ……いろいろありますが、その「推し活」、パートナーはどう思っているでしょう?
そこで、今回は大人こそわきまえるべき「推し活」とパートナーとの関係について考えたいと思います。今回も、炎上しそうな予感……
「推し活」は必ずしもクリーンではない
「推し活」を楽しんでいる人って、最近本当に増えましたよね。2023 年度で約 8,000 億円超(予測)の市場、日本では、3 人に 1 人の割合で「推し」がいると自認している※というから驚きです。40代女性も例に漏れず、推しの活動に右往左往。いい大人が大きな団扇をフリフリ、まるでJKのようにキャッキャと騒いでいる姿は微笑ましい。 ん? 少し毒、ありました? (笑)
女性がする「推し活」ってどんなイメージでしょう? とてもクリーンだと思っていませんか。好きな対象を、行動でも金銭的にも応援して、その対価としてパフォーマンス等で楽しませてもらう。純粋に応援しているからこそ、そんな相手がいることが心の安定にもつながりますし、自分が推しの活躍の役に立っているという自己肯定感にもつながります。仮に恋愛感情を持ったとしても「想いが叶わないことを分かち合える“仲間”=推し活仲間」がたくさんいて、お金を払ってさえいれば誰かに迷惑をかけることも、逆に傷つけられることもない。推しの幸せが、私の幸せ。結婚していてもできる“健全な恋愛”だなんていう人もいます。これって女性側から見た行動心理。莫大な市場規模からして、当然マーケティング的な情報操作もあるでしょう。
僕からしたら、女性の「推し活」は男性の風俗通いと構造的には同じだと思っています。ずばり、「お金で自分の欲求を満たすこと」です。その原動力をざっくりいうと、女性の「推し活」は母性だったり恋愛欲求。男性は性欲。女性からは大反発をくらいそうですが(笑)、僕からしたら正直「推し活」と風俗通いの、何が違うかわかりません……。
例えば、パートナーに「(東京の歓楽街)新宿歌舞伎町やら吉原へ行って“外注”してきていい?」と言われたとして、行ってらっしゃい!と受け入れられる女子は実に少ない。基本的に、女性はみんな嫌なはず。だから、パートナーのいる男はそんな場所に行かない。行くとしても、極めてひっそりと行く(笑)。なんだか健気ですよね……。それなのに、女性の「推し活」は、なんだかそこらへんの配慮があまりないように感じます。満たされていない欲求を、お金を支払って対価として提供される経験で満たすのが「推し活」なのだとしたら、それも“外注”ですよね。自分では満たしてあげられないことがパートナーにあることが、男側にとっても愉快ではないことをわかってあげほしいんです。
「推し活」はジワジワ男ゴコロを傷つける
では、「推し活」を楽しみながらパートナーとの関係も良好に続けたいならどうすべきなのか。
パートナーがいる人が「推し活」をするなら、相手に受け入れられるものにしましょう。もしくは、野球選手でもアニメキャラでもなんでもいいから、パートナーが好きな共通のジャンルへの鞍替えを検討してください。「推し活」が唯一風俗と違うのは、一緒に楽しめる可能性があるということ。それなら「俺が好きなものを好きなあなた」という新しい肩書きを手に入れられます。そして、大切な人が少しでも嫌がるそぶりを見せたら、即刻距離を置いたほうがいい。特に、会いに行ける新人のアイドルなんかは最悪です。リアルに交流ができる(絶対ないのですが……)相手はやめておくのが正解です。僕なら、地下アイドルはNG、大谷翔平選手ぐらいならセーフでしょうか。大谷選手ぐらいたぐいまれなる才能があって物理的にも心理的にもかなり遠い人なのでリアルさがなくて、まあアリかなと思います。
「推し活」を楽しんでいる人の中にはこんなことを言う人もいると思います。「パートナーに何も言われないからいいじゃない」という人、挙手してください。それ間違ってます! 何も言わないのではなく、そんなことで目くじらを立てる小さい男と思われたくないだけなんです。どんな男にも、差はあれどもプライドってものがあります。それから、「自分のお金の範囲でやっていることだから」という人も同じです。ふたりで生計を立てている場合、自分の稼いだお金だからと自分の欲求のために、しかもそれが「パートナーがちょっと嫌だなって思う要素」にお金を費やしていたら、心穏やかに応援したいとは思わなくなるはず。そこらへんの男心をもう少し掬ってあげるべきだと思うんです。
せっかく推しを見つけて楽しんでいるのに、パートナーの顔色をうかがって「推し活」を制限したほうがいいのかと疑問に思う人も多いと思います。でも、その推しに向けたぐらいの愛情を最近パートナーに向けたことはあるでしょうか。もちろん、推しに気持ちが向いてしまうくらいあなたの欲求をパートナーが満たしてくれていないのだろうから、お相手にも問題があるのでしょう。でも、自分に向けられることのない母性や恋愛欲求を推しに全力でぶつける姿……見ているほうにはなかなか悲壮感があると思います。それを平気でしていて、いつまでもパートナーが自分を大切に思い続けてくれるでしょうか。今、パートナーがいないというかたもしかり。「『●●さんの推し活』楽しんでます!」と婚活中に正直に話したら? ただでさえ婚活市場では崖っぷちの40代、リアルではない他者へ全力で愛情を注いでいる女性にアタックしてくる男性は、よほどのことがない限りいないと思います。
リアルな欲求を目の前の人に放出する
間違ってほしくないのは、僕は「推し活」そのものを否定しているのではありません。人生の楽しみは、多いほうがいいに決まっています。でも、もういい大人なのだからこそ、自分の母性や恋愛欲求を目の前にいる人たちにも放出してほしいなと思っているんです。疑似ではなくリアルな欲求を叶えるために、あなた自身ができる努力もまだまだあると思います。普通に好きな人を見つけて、好きな人と結婚して、子供をもうけて母性を全力で注げばいい。長年トライしてきたけれど無理だったという人だって、まだチャレンジできます。「恋愛と推し活は別物!」「推し活はクリーン」と言い切る前に、どうか人としての「まっとうな欲望」と「正しい努力」をリンクできないかというのをもう一度考えてみてほしいと思うのです。
犬や猫を飼うとなかなか恋愛ができなくなる話をよく聞きますが、それは愛情のすべてをその子たちに向けてしまうがゆえにほかに興味がなくなってしまうから。「推し活」はそれぐらいのことをしているという自覚をもって楽しんでほしい。「推し活」のクリーンな印象はマーケティングであり、リアルな男性の気持ちとは違うということを今一度知ってほしい。今一番の推しはいるけれど、人生を通じての推しはパートナーだと、そう言えるのが本当の幸せだと僕は思います。気づいてくれたあなたに贈る今月の格言はコチラ!
お金で満たす疑似恋愛
失うのはリアルな愛