皆さま、こんにちは。
昨日はK-BALLETの新作、「マーメイド」を鑑賞してきました。
この「マーメイド」は熊川哲也さんがアンデルセンの「人魚姫」をベースに製作したオリジナル作品で、昨日の公演は千秋楽でした。
しかも今回は25周年記念ということで、公演後に主要キャストからサイン入りフォトカードが手渡しで受け取れるという特典付き!(夢ですか?)
何ヶ月も前から本当に楽しみにしていました♪
それぞれストーリーが違うので、熊川版「マーメイド」はどんなストーリーなんだろうととても気になりましたが、当日のお楽しみにしたかったのでレビューなどは一切遮断していました。
そのおかげで当日は観ていてわくわくが止まらないし、「古典バレエではない」との事だったので創作バレエ要素が強いのなと思っていたのですがそのような感じではなくとても見応えのあるバレエでした。
Kバレエの作品を観るといつも思うのですが、振り付けが難しい!
2つ3つステップが多い(気がする)し、回転もバランスもとにかく難しい。
今回一番それを強く感じたのは、プリンセスの結婚式でのヴァリエーション。
「うわぁこれは嫌だなぁ、こんなのできないよ〜普通〜汗」と、心の中で何度も繰り返してました笑
この日のプリンセスのキャストは日髙 世菜さん。
いつも飯島望未さんが主演の回を取って観に行くので同じプリンシパルの世菜さんの踊りを観るのははじめてでしたが、本当に素晴らしかったです。
世菜さん、望未さん、その他のダンサーの方にも言えるのですが、海外でも活躍が十分見込めたり実際に活躍していた方が日本に帰ってきてこうしてKバレエに所属して公演を行ってくれるって、以前はこんなに当たり前じゃなかったと思うんです。
熊川さんがKバレエを創立されたのは26歳の頃。
確か当時のインタビューで、「日本のバレエダンサーがバレエだけで食べていけるシステムを作りたい」、そのような事をおっしゃっていたと記憶しています。
当時、海外のバレエ団に所属する日本人が増えて日本のバレエが世界に通用すると証明されたとも言えますが、その反面「日本だとバレエだけでは食べていけない」、当時の熊川さんはその状況を変えたかった。
あれから25年、Kバレエのダンサーオーディションの募集要項を見ると、
社会保険完備
各種手当有
女性ダンサーはトゥシューズ無償支給 等、
かつて日本でバレエダンサーを職業としていた時とは随分と変わったなと思います。
ダンサーを社会的に守り、バレエという芸術を幅広く新しい形で広めた熊川さんの功績は計り知れないなぁ、
(現にKバレエの公演のオーディエンスは他のいわゆるバレエ公演とは違ってあらゆる年代層の方がいる印象)
そんなことを思いながら25年という月日を改めて感じたのでした。
衣装は、水中にいるかのような波打つデザインがとても素敵で、マーメイド達の衣装の尾鰭部分は「え?一体どうなってるの?」という感じ。
他にも水の中だと錯覚させる物理的な仕掛けだったり、ダンサーさんの動きだったり、いろいろな要素があいまって気づけばストーリーに没頭していました。
主演の望未さんは登場シーンからとてもキュートでピュアなマーメイドそのもの。
テクニックも表現力も、本当に素晴らしいダンサーさんだなといつも思います。
今回はお子様も楽しめる作品を意識されたとのことだったのにハッピーエンドじゃないのかぁ(残念)と終わった瞬間は思いましたが、
生きていれば全てがハッピーエンドで終わる物語ばかりとは限らないし、その後自分なりの解釈ができて原作通りでよかったのかもな、と思い直しました。
今回のプラチナシートは前から2列目でしたが席の番号は3番。
端っこで見にくいかと思っていたのですがオーケストラ席があるためさほど見にくい感じもなく、さらに左サイドだったのでフィニッシュのポーズやカーテンコールが目の前で、とても近くで見れて感激!
しかもこの日が千秋楽だったので熊川さんご本人が登場して驚きました。(少し期待はしていましたが笑)
気づけば力いっぱいの拍手を立ち上がって夢中で送っていました。
興奮冷めやらぬ中、一息つきたくて近くのGallery11というカフェに入ってコーヒーを頼んだのですが、
「あれ?サイン入りフォトカードもらってないよね?」と、もらい忘れて出てきてしまったことに気づき、コーヒーを一気に飲み干して急いで会場へ戻りました汗。
そこにはなんと主演の望未さんと山本さんがいらっしゃって、フォトカードを手渡しで渡して、短いですがひとりひとり丁寧に少しお話しされているではないですか。
「主要キャストからの手渡し」とは記載があったのですが、まさか主演のおふたりとは思わず驚きました。
列の最後に並ばせて頂き、無事にフォトカードを頂けました。
(受け取りながら何を話したか、緊張し過ぎて覚えてません!w)
全幕主演で踊った後なのですぐにトゥシューズを脱いで座りたいだろうに、衣装もトゥシューズもそのままの姿でいらっしゃったので申し訳ない気持ちになりました。
帰り際、視線を感じたので振り返ってみると楽屋に戻る望未さんがこちらに視線を向けていらっしゃって会釈されてなんてお優しい方なんだろうと。
しかし、その歩く姿は足をひきずっていらっしゃって、、、胸を打たれて言葉になりませんでした。
こんな夢のような世界にどっぷりと浸っていた昨日、今日はまだ夢見心地でふわふわしています。
最後に昨日のバレエ鑑賞コーデ。
バレエ鑑賞をしたことがない方も、機会があればぜひ一度足を運んでみてください。
バレエの美しさや感動を直接感じることができる素晴らしい体験になると思います。
それでは、大変長くなりましたが最後までお付き合い頂きありがとうございます。
Tamami