坪田あさみ エディター・ライター
2024年秋冬のおしゃれは
ジャケットなしに始まらない!
ようやく涼しくなり、やっと安心して秋冬らしい重ね着が楽しめるようになってきました。数あるトレンドの中でも私が今、一番注目しているのがテーラードジャケット。もともと大好きなアイテムですので、いつも以上に秋冬のおしゃれが楽しい毎日です。そこで今回のテーマは「テーラードジャケット」。
まだお持ちでない人、持ってはいるけれどしばらく更新していない人、また買ったけどどう着こなしたらいいのかわからないという人に、今こそおすすめしたいジャケットのデザインやシルエット、そしてコーディネート方法についてご紹介したいと思います。
秋冬のジャケットは
「いかに着崩すか」がポイント
まず、今季ジャケットを着こなすうえで大切なポイントは「きちんと着ない」ということ。というのもジャケットが本来持っているイメージ、例えばお仕事などで「きちんと見せたい時に頼りにする」というだけじゃないジャケットの使い方に挑戦してほしいと思います。
というのも、今季売られているジャケットの多くは「ビッグシルエット」。例えば肩が落ちているようなルーズさがあったり、逆に肩幅を誇張するほど大きく作られていたりと全体のフォルムに遊び要素が含まれていて、これまでのジャケットが持つ真面目なイメージが崩されているものが多いのです。
素材においても、柔らかでしなやかなものや落ち感のあるもの、膨らみがあって軽量なものなど、これまでの厚みのあるウールの重厚感やトラッドさとはひと味違うものが主流となっています。
その結果新しいジャケットは、はおるだけで簡単に女性らしさやこなれ感を演出することができます。ぜひこの機会に新しいジャケットを着こなしに取り入れてほしいと思います。
私物のジャケットを
こんなふうに着こなしています
それでは私のクローゼットの中から4枚のジャケットをピックアップし、前後編に分けて詳しくご紹介したいと思います。
1枚目/プラージュのゆるロングジャケット
まずはショートパンツと合わせて夏の終わりから早々に活躍していたのが、プラージュの長め丈のゆるジャケット。身幅があり、かなりのルーズなシルエットで、素材も落ち感があり、軽いはおりもの感覚で重宝しています。
▲展示会で一目惚れして購入を決意したジャケットは、カーディガンや着流しコート感覚でラフに着られる一枚。ボタンを留める位置によって、ゆったりだけでなくやや細めにも着用できる2way仕様のダブルブレストタイプです。
▲ふんわりスカートやIラインスカート、スラックスなどなんでも合うのですが、私は10月の連載でもご紹介したwoadblueのデニムSALUUと合わせてみました。上半身はデコルテの開いたノースリーブトップスをイン。素肌の上にジャケットを直接着る感覚で女っぽさを意識してみました。
昔のシルエットのジャケットだと’90年代のアメトラ的な懐かしい感じになってしまいそうなデニムとの組み合わせですが、柔らかな素材のビッグシルエットを合わせることでコーディネート自体をアップデート。インナーにノースリーブを合わせて抜け感を出してみました。
2枚目/Gallery by ffsのウールジャケット
プラージュ同様、黒いジャケットですが、3シーズン着られる上質なウール素材できれいめな作り。ただ、従来のものよりもビッグシルエットになっていることや、ボタンなどがすべて同色でまとめられているので、今っぽさが漂う一枚となっています。
▲フランスのヴィンテージショップで出会ったジャケットからインスピレーションを得て作られたというジャケット。福岡の老舗セレクトショップ「フカヤ」のオリジナルアイテムです。
▲脚長効果があるショート丈トップスが人気ですが、そのまま一枚で着るには躊躇する世代なので、ジャケットをはおることでバランスを取ってみました。昔ながらのベーシックなジャケットだと、ショート丈トップスとチグハグな感じになってしまいますが、ビッグシルエットのジャケットならちょうどよいバランスに。
次回11月23日(土・祝)公開の②では、グレーのジャケットとブラウンカラーのリネンウールジャケットについてご紹介します。お楽しみに!