＼今回のテーマは「40代におすすめの最新美容医療」／

｜PROFILE｜

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五色あやさん

美容業界歴20年。仕事では美容講師やヘアメイクに従事。美容師免許のほか、コスメコンシェルジュなど美容資格も複数所持する美容好き。毎日が楽しくなる美容を追い求め、「キレイになりたい」をサポートできる美容家を目指して日々勉強中。

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難波静香さん

IT企業でフルタイムで働くワーママ。美容医療×ファッション×カフェ活が趣味で、仕事にプライベートに子育てに毎日をアクティブに楽しむ難波さん。点滴などやりすぎない美容医療を中心にキレイをキープ中ですが、最近、年々一歩進んだ美容医療にも興味が出始めた今日この頃。

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まいさん

美容と旅行をこよなく愛するアラフォーママ。元医療職（歴はなんと15年！）で、美容クリニックのナースとしての職歴も持つ美容ラバー。もちろん美容医療も大好きで美肌から痩身までさまざまな施術を経験済み。一方で失敗談もあり、しばらくは美容医療をお休みしていたが、本企画を機に再開を検討中。

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―皆さんがやって良かった美容医療を前回伺いましたが、美容医療の最前線にいるkaanaaさんが「今」注目している施術は何ですか？

kaanaa（敬称略）：やはり「ゴウリ」と「スネコス」ですね。

五色あや：どんな施術なんですか？　痛い？

kaanaa：私は麻酔なしでも受けられますが、麻酔をすれば痛みも問題ないですよ！

まい：注入剤ですよね？

kaanaa：そうです。ゴウリは、糸リフトの糸として使うPCL（ポリカプロラクトン）という素材が液状になったものを注入する施術なんです。すごくサラッとした液剤なので、肌になじみやすく、広がってくれるんです。だから目の下のクマだと1 箇所に注入するだけでいいから、肌負担を感じにくいのも特徴ですね。コラーゲン生成を促すので、リフトアップや引き締め、シワ改善などの効果をもたらしてくれます。肌の厚さも出てくるので目の下のクマにもおすすめで、私は青クマ対策で定期的に受けています。

まい：ゴウリはどれくらい効果が持続しますか？

kaanaa：初めは1カ月に1回を3カ月続けると1年持つと言われています。私の場合は2カ月に1度のペースで1年持ちました。私は「人生が変わりました」と言えるほど、ゴウリは気に入っています。

まい：料金的にはいかがですか？

kaanaa：自由診療なので差があるかと思いますが、6〜8万円であればお手頃かな。ゴウリに関しては製剤はどこも同じなので、キャンペーンなどを利用してお手頃に受けるといいですよ。ちなみに、スネコスはゴウリより少し価格が下がります。

ゴウリはアナフィラキシーなどのネガティブな話も今のところ聞いていないので、それもおすすめできる理由ですね。

五色あや：ゴウリとスネコスの違いはなんですか？

kaanaa：成分ですね。スネコスは非架橋ヒアルロン酸と6種類のアミノ酸でできた製剤で、肌の真皮層を再生させるアプローチ法。ボリュームアップするのでシワや毛穴の開き、たるみや目の下のくぼみにもいいですし、保湿の効果が期待できます。元に戻すこともできるので、初心者さんにはスネコスが入りやすいと思います。
どちらもこれからどんどん人気が出るんじゃないかなと思っています。

―皆さんが気になっている施術で、kaanaaさんにお聞きになりたいことはありますか？　よく聞くけれど「本当にいいの？」と受診に悩んでいるような施術とか……。

難波静香：リフトアップを検索すると、「糸リフト」が多出するのですが、それでもゴウリがいいのか、それともやはり糸リフトのほうが圧倒的な力があるのか知りたいです。

kaanaa：糸リフトで満足するかたって、実は少ないんですよ。即結果が欲しいというかたはお好きかと思うんですが、思うほど持続力など結果があまり伴わないんです。糸リフト好きの多くのかたが2回3回と何度も施術しますが、肌が薄いかた、要するに痩せているかたや美意識の高いかたほどその糸が透けて見えてくるようになります。青く透けて見えてくることも。

難波静香：ちょっと怖いですね。

kaanaa：口角の上がり方にも違和感が出てくることもあり、美容医療に詳しいかたが見れば一発で糸リフトをやっているんだなとわかりますしね。

難波静香：でも、いつか糸は溶けるんですよね？

kaanaa：糸リフトは、皮膚が凹んでしまったり、ひきつれたり、逆に飛び出たりすることも多いんです。クリニックによっては、「溶けるまで待ちましょう」と言われるけれど、糸は溶けることもあるし、瘢痕化してしまうこともあります。

難波静香：即効性があるぶん、対価が伴うんですね。そう伺うと、やはりゴウリがいいのかなと思いますね。

まい：ゴウリとスネコス以外で他にもkaanaaさんのおすすめはありますか？

kaanaa：肌を引き締めるなら、高密度超音波治療の「LDM」というドイツの機械があるんですが、今、日本でも人気が出てきていますよ。タイトニング効果（肌の引き締め）が高くて、ハリが出る。肌がツヤっとするんです。「水玉リフティング」とも呼ばれていますね。

まい：これはどれくらい持続しますか？

kaanaa：2週間くらいで、定期的に1カ月に1回受けると持続しやすくなりますね。肌荒れも改善しますよ。超音波は形成や整形の分野で人体の損傷を治療する目的に使われていたので、子供にも使えるほど。なのでニキビに悩んでいるお子さまにもいいんです。ピンキリですが、1万円台でできて、効果も本当にいいので長期的にお付き合いできる施術かなと思います。

五色あや：「LDM」ならシミやそばかすのケアも叶いますか？

kaanaa：それは違う施術かもしれない。けれど、LDMとピーリングを並行して3〜5カ月受けて、シミが薄くなったというかたはいらっしゃいますよ。

五色あや：それは気になりますね！

難波静香：私は毛穴開きに悩んでいて、ピーリングがいいと聞くんですが、実際はどういいんですか？

kaanaa：肌は汗や角質などの排泄器官なんです。ターンオーバーが正しいサイクルでできていたら、肌はきれいな状態でいられるんですが、加齢とともにサイクルが乱れていくんですね。なのでそのターンオーバーをピーリングが手助けしてあげるイメージ。私も最初はそこまで重視していなかったのですが、友人の女医に「やったほうがいいよ」と教えてもらって始めたら、すごくいい結果がついてきました。

難波静香：自活力の基礎なんですね。

kaanaa：ターンオーバーが正常化すると、肌にツヤが生まれてきます。頬の高い位置にそのツヤが出るとリフトアップした印象に導けるのでコスパもいいと思います！

難波静香：もうどれも気になっちゃいますね（笑）。

五色あや：ピーリングもいろいろありますよね。何がいいとかありますか？

kaanaa：医療ではケミカルピーリングを使うことが多いですが、サリチル酸マクロゴールピーリングは肌に優しいんです。なので医師と相談しながら数種類ある中から選ぶといいかなと思います。やりすぎると肌が薄くなっちゃうので、適度に行うのが大事ですね。

ー目の下のクマ、痩せにくくなった体、シミ、シワなど、アラフォーは悩みがいっぱいですよね。kaanaaさん、悩み別にどの施術がおすすめかを教えていただけますか？

kaanaa：よくある40代のお悩みでお伝えしますね。ただ、私は医師ではないので、施術の提案はできますが、これであなたの悩みは解決します、とは言えないんですよ。医師とのカウンセリングが一番大切だと思いますので、参考程度にしてくださいね。

まい：そうですよね。骨格や脂肪のつき方などで変わってきますものね。

＜目の下のたるみ＞
kaanaa：解剖学的に脂肪が突出している場合は、注入系は難しいんです。なので治療法としては「脱脂」が多いかな。目の下の膨らみの原因となる脂肪をまぶたの裏側から取り除く手術ですが、脱脂にもいろいろ種類があります。目の下にできた脂肪の突出を移動・固定して、目の下のたるみ・膨らみ・凹みを解消する治療が人気ですね。

まい：「ハムラ法」ですよね？

kaanaa：そうです！　けれど、これもご自分の顔の骨格やたるみ具合などによって、治療法が異なるのでカウンセリングを丁寧にしてもらってください。そんなに目の下が膨らんでいなくて、クマが気になるなら、ゴウリやスネコスでだいぶ改善するので、まずはそこからスタートして、少したるんで膨らんでいるなら、ハムラ法か脱脂がいいかなと思います。

＜フェイスラインのたるみ＞
難波静香：顔全体のたるみはどうですか？

kaanaa：私はタイトニングとかリフトアップがすごく得意なゴウリがやはり大好きですけれど。あと「サーマジェン」という高周波のラジオ波（RF）を照射するマシン治療も最近すごくアツいです。サーマジェンは、日本人が日本人のために作ったマシンなので効果が出やすいんです。3、4万円だから割と手が出せる価格帯なのかなとも思います。

まい：「ハイフ」も良さそうですけど……。

kaanaa：ハイフも人気ですが、継続的に行うと顔が欠けてきたとか、他にもネガティブな話が出てきてしまったので、たるみであれば、ゴウリやスネコス、サーマジェンですね。
あとは先ほどご紹介したLDMや「ボトックスリフト＊1」もおすすめですし、最近トレンドになっている「インモード＊2」や「ボリュニューマ＊3」もいいですよ。二重あごはインモード、広範囲のリフトアップならボリュニューマが効果的です。

＜肝斑＞
五色あや：肝斑も私だけでなく同年代のかたが気にする症状かと思うのですが、kaanaaさんのおすすめはありますか？

kaanaa：個人的には閉経するまで待ってもいいのでは!?とも思っていて……。第一選択肢はトラネキサム酸という服薬もありますが、本来は抗炎症作用の薬なので、ずっと飲むのは薬学的に不安や疑問を抱いてしまいます。服薬をやめるとまた出てきますしね。ただ、中には本当に目立つかたもいらっしゃいます。その場合はレーザー専門の医師を頼るときれいに治ります。肝斑こそ専門家に相談です！


＜痩身＞

kaanaa：自己注射とか服用薬のGLP-1（リベルサス）とかありますよね。確かに体重は落ちるのですが、副作用として膀胱炎に非常になりやすいものもあって、腎盂炎になったかたや救急車で運ばれたかたもいます。こういうのは精神的に中毒になりやすいので、痩身に関しては、私は栄養学などで健康的に痩せるほうがいいのではないかと思います。

まいさん、「脂肪冷却」とかもよく耳にしますが、実際のところどうなんでしょう？　ご存じですか？

まい：脂肪冷却（凍結）は、知人のナースもやっていますが、照射して固めて排出するという流れで、照射した箇所の脂肪はたしかに減るけれど、リバウンドしないわけではない。そんなイメージを持っています。

難波静香：10代にいろいろ試したんですが、飲むと油が出る薬はトイレから出られなくなって、食欲を抑制するサプリは動悸が激しくなってやめました。

まい：私も韓国から取り寄せた痩せるサプリで同じく動悸……。たしかに痩せたのですが、後日行った血液検査の結果で、今まで正常だった肝臓か腎臓の数値が高くなっていてびっくりして服用をやめました。偶然かもしれませんが……。

kaanaa：それらの痩せる薬には、エフェドリンが入っていることも多く、脈数を上げて、常にマラソンをしている状態に持っていくんです。なのでちょっと痩せるけれど、震えたり動悸が生じたりします。やはり健康的に食事や運動で痩せるのが私はいいと思います。


＜シミ・色素沈着＞
まい：服用といえば、シミや色素沈着の改善や美肌にいいと言われる「ビタミンC」や、抗酸化作用があると言われている「ユベラ」はどうですか？

kaanaa：おしっこで流れるものは問題ないので水溶性のものは服用しても大丈夫。私もシナール（ビタミンCとビタミンB5を配合した内服薬）を服用しています。ビタミンDやEなど脂溶性のものは体に溜まって、障害が起こる可能性があるので長期はやめたほうがいいです。漢方も強すぎるものがありますので、必ず医師に相談してくださいね。ですので、ビタミンCは水溶性なので私も飲んでいますが、ユベラは脂溶性なので長期は避けたほうがベターです。

ー今回、たくさんの施術を教えてもらいましたが、これは気をつけて！という施術はほかにもありますか？

kaanaa：「エクソソーム療法」ってご存じですか？　リフトアップやシワ、シミ、クマ、薄毛の改善に期待できる治療法で、幹細胞培養上清液という幹細胞を培養する経過でできる上澄みの液から抽出し点滴や注射などで投与するのですが、これが今、危険だと厚生労働省が注意を促しているんです。

まい：若返るとトレンドになっていませんでした？

kaanaa：私は前職で幹細胞と本気で向き合ってきていたので、すごく慎重に行うべきだと思っています。エクソソームは細胞から分泌されるのですが、この中にさまざまな情報を含んでいるんです。なので、その元がいいものであれば問題ないんです。けれど、ないとは思いますが、例えば、元の情報のなかにがんの情報を持っているとしたら、そのがんの情報まで体に入れることになるんです。（最近はエクソソームががんの転移に関係しているという論文もあるんです。）厚生労働省も安全性が確認されていないと注意喚起しています。

難波静香：再生医療として聞いたことがありましたが怖いですね。

kaanaa：やるのであれば完全に自己責任。厚生労働省では薬と認めてなくて、雑品扱い。なので何か問題が起こった時も救済制度に入れません。幹細胞も種類が本当にたくさんあって、どの由来のものが自分の体の中に入るのか、などきちんと調べてくださいね。

美容医療は、最新技術やトレンドが次々と登場し、魅力的な選択肢が増えています。知識のあるかたの意見も参考にしつつ、自分に合った施術を見つけることが重要です。しかし、美容医療はあくまで「近道」であり、継続的なケアや、リスクも伴うことを理解しておく必要があります。必ず医師とよく相談し、納得した上で施術を受けるようにしてくださいね。

次回、Vol.7_③では数多くのクリニックの中から、自分に合ったクリニックを選ぶためのポイント、Vol.7_④では、施術後のダウンタイムを快適に過ごすためのスキンケア方法を解説。③以降の記事もお楽しみに！