突然ですがみなさん、最近涙、流してますか?
涙を流すことは、副交感神経というリラックス系の神経が優位になり、ストレス解消効果があるんです。俗に言う「涙活」。
かく言う私は、若い頃、「涙は女の武器よ」という考えに猛反発するめちゃくちゃ硬派中の硬派(?)女子を気取っており、「涙を流すなどなんたるナンパな輩どもめ。女たるもの人前で絶対涙など流してはならぬ」と、それはそれは時代錯誤のどこぞのタイムスリップした武士のような考えの人間でおりました。
そんな私が、人前でじゃんじゃん涙を流すようになったのは長男の妊娠出産がきっかけでした。産後の病室でせっせとドラマのコウノドリシリーズを見ては大号泣。たくさん涙を流したら心がなんとすっきり軽くなるのかととても驚きました。
以後、涙活は私のストレス解消法の一つとなったのです。
涙活には色んな方法があると思いますが、私のおすすめは絵本。
昔から絵本が大好きでしたが、子供が産まれてから足しげく本屋さんの絵本コーナーに通うようになり、半分は子供のため、そして半分は自分のために絵本を購入しています。
そんな数多読んできた絵本の中から、今回は絶対泣ける選りすぐりの本気の3冊をご紹介します。
●いつでも会える 菊田まりこ

ペットは大切な家族。そんな大切な家族がいつかこの世から旅立ちお別れしなければならない日が来ることは、ペットを家に迎えた人ならおそらく誰しも一度は考えると思います。
ではその逆は、、、?
ペットより先に自分が旅立つことになった時、残されたペットの気持ちを考える機会はそれほど多くはないはず。
そんな逆の視点で物語は描かれています。
大好きな飼い主のみきちゃんがある日突然いなくなった犬のシロの悲しみがシンプルで愛らしい絵と文でつづられています。
果たしてシロが最後にたどり着いた心の境地は、、、 ペットだけではなく、生きていく中で誰にも訪れる大切な誰かとのお別れ。そんな悲しみに優しく寄り添ってくれる最高の一冊だと思います。
●やさしいライオン やなせたかし

みなしごライオンのブルブルは犬のムクムクに育てられ、やさしいライオンに成長するのですが、ある日2人に悲しいお別れが訪れます。時は流れ、サーカスに連れて行かれたブルブルは、ある晩、ムクムクの懐かしくてやさしい子守唄が聞こえた気がして、サーカスを抜け出し命がけでムクムクの下へと走ります。すっかり年老いて命の灯火が消えかかろうとしているムクムクと再会を果たしたブルブル。
そこで2人を待ち受けていた切なすぎる運命は、、、
母を思い命がけで走るブルブルの思いに心打たれる
と同時に、母としての立場で読んでみると、自分の命が消えかかろうとするその最期の時に、自分を思いかけつけてくれた最愛の息子に再会できた時のムクムクの気持ちを思い涙が止まらなくなります。そしてもしかするとそこには自分のために命を賭す息子の行動に対する深い悲しみも併存しているのかもしれません。
最後まで読み終えた後に、表紙のイラストを改めて見るとまた大号泣してしまうこと間違いなしです。
●キラキラ やなせたかし

この村には勇ましい兄弟がいるのですが、ある日この怪物を退治しに山へ出かけたきり戻らなくなった弟を探しに兄は険しい山へと向かいます。
苦労の末にたどり着いた山の頂上で兄がみた光景と、そこから引き起こされる悲劇の結末は。。。
誤解やかけ違いから生じてしまう悲しい出来事。本当はそこに誰一人として悪い人はいないはずなのに。。。
世の中の争いごとの多くはもしかするとそんなことから生まれるのかもしれません。
人を見た目や先入観だけで決めつけることがはらむ危険性や愚かさについて改めて深く考えさせられる作品です。
(この教訓は先の「やさしいライオン」にも言える気がします)
「やさしいライオン」と「キラキラ」はあのアンパンマンのやなせたかし先生の作品たちです。
どちらもアンパンマンのイメージとはびっくりするほどかけ離れた悲しくてせつない物語なのですが、そこはやはりやなせたかし先生。最後に一筋の希望と光を残して物語は終わります。
いずれもシンプルながら普遍的で心に強く刺さるテーマを扱っており、大人になってから読んでも、いや、大人になってからこそ読むべき絵本だとしみじみ思います。
いかがでしょうか?
紹介した作品は全て有名な絵本たちなので、すでに読んでらっしゃる方々も多いと思いますが、何度読んでも何度でも泣ける絵本たちなので、読んだことある方もない方も、全大人に(もちろん子供にも)ぜひ手に取ってほしいです!
我が家の長男は淋しいけどもう読み聞かせは卒業してしまいましたが、これからは現在1歳の次男のためにまたたくさん読み聞かせをしたいと思っています♪
母が号泣しながら読んだ絵本たちがいつか息子たちの心を豊かに育ててくれることを願い、今日もせっせと絵本コーナーに足を運びます。
それではまた♪