☆教えてくれたのは・・・
美容ジャーナリスト 近藤須雅子さん
30年以上、美容記事を書き続ける大ベテラン。美容医療に精通し、医師からも信頼を集めている。近著は美容医療を解説した『プチ整形の真実』(講談社)
■アラフォー世代約700人にアンケート! 美容医療ってどう思う?
美容医療の進化を知り もっと身近に感じて
「美容医療は〝かかりつけ医”を見つけるものだと思ってほしい」
一般的には特別だと思われがちな美容医療の分野。そんな常識から見ると、目からウロコな発想だ。
「40代がこのまま肌を放っておいても、若くはならないんです。もし肌のエイジングを少しでも食い止めたいと思っているのなら、美容医療は早く始めるに越したことはありません。美容医療はとても進化しています。痛そう、怖そうというイメージが先行していますが、切ったり貼ったりの施術なんて、ごく一部。アラフォーの肌悩みなら、レーザーなどのマシン、もしくはヒアルロン酸注入くらいでなんとかなるものです。マシンも進化しているので、痛みやダウンタイムもだいぶ減っているんですよ。それに美容医療クリニックでは肌の美しさを求めつつも、ホルモンの状態などを調べることで“健康状態”についても知ることが可能です。マリソル世代はこれから更年期を迎えますが、そんな不安な時期の乗りきり方も、美容医療クリニックを味方につければ知識を得ることができるのです」
自分に合うクリニックを見つけることが大切
「初めてで不安ならば、女医さんがいるクリニックを訪れるのも一案。同性ゆえに、こちらの思いや不安を伝えやすいというメリットがあります。また美容医療は、大別すると皮膚科医と形成外科医のどちらか。シミやくすみをどうにかしたいといった表皮にかかわる悩みがメインであれば、肌の専門家である皮膚科医がいるクリニック、たるみなど肌の奥へ働きかける悩みがメインであれば形成外科医がいるクリニック、などと悩みによってクリニックを選んでもよいでしょう。気をつけてほしいのが、値段だけでクリニックを選ばないこと。保険がきかないので美容医療の施術が高いのは否めません。けれど極端に安くメニューを提供している場合は、何かトラブルが起こらないともかぎりません。安い=良心的という考えは危険です。美容医療を受ける女性の中には一発逆転を狙っている人もいるかもしれませんが、それも危険な発想です。私はよく“老いは慢性”と伝えます。一生付き合っていくものなので、美容医療も1回受けただけでは、ちょっとの回復で終わるだけ。できれば通い続けられるクリニックを探しましょう。だからこそ医師との相性はすごく大切。お互いに人間ですから、話しやすい、気が合う、美意識が同じ、などいろいろな感情がわくでしょう。それでいいんです。歯科クリニックと同じ感覚だと思ってください。虫歯があるなら治療する、予防のためにクリーニングに行く。美容医療も同じ。悩みをガツンと解消するだけでなく、メンテナンスのために通ってもよいのです。古い思い込みは払しょくし、上手に美容医療を活用してみてください」