☆お話をうかがったのは…
埼玉県立大学大学院教授 藤縄 理先生
埼玉県立大学大学院保健医療福祉学研究科教授。医学博士。理学療法士。リハビリ学の第一人者。監修した『がんこなコリが一気に消える!肩甲骨はがし』(宝島社)が話題に
■肩甲骨の動き
■肩甲骨が硬いとどうなるの?
1)バストが垂れやすくなる
肩甲骨が外に開いたまま硬くなると、胸の大胸筋や小胸筋は縮んだ状態になり、血流が悪くなってハリを失い、バストが垂れやすくなってしまう。呼吸も浅くなる原因に。
2)肩こりや首こりが起きる
肩甲骨まわりの筋肉が緊張してこわばると血流が悪くなって柔軟性が失われ、肩や首にこりが発生。こわばった筋肉が血管を圧迫して疲労物質がたまると、痛みも生じやすくなる。
3)基礎代謝が落ち、太りやすくなる
肩甲骨まわりの筋肉が硬くなって動きが悪くなると、筋肉が衰え、基礎代謝が低下。そのため脂肪が燃えにくくなって太りやすくなる。背中や二の腕にも贅肉がつきやすく。
4)四十肩になりやすい
肩甲骨が外に開いたまま硬くなった状態で腕を上げると、上腕骨上部の大結節という部分と肩峰(肩先の出っぱった骨)がぶつかり痛みが出る。これが腕を上げると痛みが出る四十肩。
5)冷えやむくみが生じやすい
肩甲骨まわりの筋肉が硬くなると血流が悪くなるため、全身の血流も悪くなって体が冷えやすくなる。脚などの末端も血行不良になるため、むくみも生じやすくなる。
6)姿勢がくずれる
パソコンやスマホを見て猫背の前かがみ姿勢が続くと、肩甲骨が外に開いたまま固まり、常に背中が丸くなってしまい、老けた印象に。全身の姿勢もくずれやすくなる。