先日楽しみにしていた国立新美術館で開催中の「ブルガリ カレイドス 色彩・文化・技巧」展へ行ってきました!日本におけるブルガリの展覧会としては10年ぶり。過去最大のスケールで圧巻でした。
色彩が語るブルガリの世界

美と創造性が調和した、ダイナミックで変化し続ける色彩世界の旅を象徴します。
その名の通り、展示空間全体が光・色・文化の万華鏡のように美しい世界でした。
展示では、赤・青・黄・緑といった色の構成と補色の関係、
そして光を通すか通さないかといった石の特性が丁寧に解説されています。
それぞれの輝き方を生かしながら、ブルガリはその組み合わせで“調和と対比”という美の方程式を描いていました。
この理論を知ることで、ブルガリの色彩へのこだわりを実感し、ジュエリーとは感覚で選ぶものではなく、色をデザインする知性の芸術なのだと深く感じました。
印象に残った、ブルーサファイアのネックレス

18石すべてのサファイアを同じ青の色調に揃えるという、完璧な調和を追求した作品です。
「石の選定こそ真骨頂」と呼ばれる所以を目の当たりにしました。
これまでサファイアの青は“深く重い色”という印象でしたが、展示されたそれはまるで吸い込まれる水のような青。
創業者の孫であるパウロ・ブルガリは、「宝石はまるで一滴の水が優しく滴り落ちたかのような、液体のような質感を持つものを選ぶべきだ」と語っています。
その言葉を聞いて目の前のサファイアがまさに“滴る雫の美”そのものに見えて、深く納得しました。

裏側の美しさ
学びと感動の余韻
展示内容は想像以上にボリュームがあり、夢のような時間。こんな素晴らしい展示を見られたことが本当に嬉しく、会期中にもう一度訪れたいと思うほど。
ブルガリの“色の哲学”と“完璧な調和”を、ぜひ多くの方に体感してほしいです。

会期:2025年9月17日(水)~12月15日(月)
会場:国立新美術館 企画展示室2E
開館時間:10:00~18:00(金・土は20:00まで)
休館日:毎週火曜日(9/23は開館、9/24休館)
主催:国立新美術館、ブルガリ
空間デザイン:SANAA(妹島和世+西沢立衛)、フォルマファンタズマ
展示点数:約350点(ブルガリ ヘリテージコレクション含む)
現代アーティスト:森万里子、ララ・ファヴァレット、中山晃子