そう今夜も。
ケビ子 「あれ、ママどうしたの?ニットの首元シップが見えてるわよ?」
ママ 「あら、見えちゃった?肩こりがひどくてね、年かしらね。恥ずかしいけどシップ貼っちゃった。この伸びるタイプのやつ、なかなかいいのよ。スーッとしてじんじんして、人生の刺激よね」
ケビ子 「肩こりで思い出した。一時肩こりに悩んだ日々の事」
ケビ子 「その男は同じ年で同じ会社の社員だったのよ。だーいぶ昔の話。20代半ばかな、ものすごく業務が忙しくって、その日も残業をしてたのね。そしたら一緒に残業してた同僚が私に声をかけるのよ。『○○部の××さんからメッセージを預かりましたよ』って。律儀に伝言する同僚もファインプレーなんだけども、そのメッセージがね、また良くて。『あまり頑張りすぎないでくださいね!」』確かこんなメッセージだったと思う」
ママ 「ああ、沁みるやつね」
ケビ子 「そうなの!ほとんど会話をしたことがないんだけど、グッドルッキングガイだったから一方的に知っていた人だったの!『頑張りすぎないでね』」なんて!下半身がマグマ大使よね」
ママ 「ケビちゃん、本当は何歳なの?」
ケビ子 「年齢なんてただの数字だって平子理沙が言ってたわ!それでね、素直に嬉しかったのでお礼のメールをしたのよ。私もわざわざお礼のメールをするなんて、打てば響く太鼓でしょ?伝言聞きました、本当に忙しかったからとっても嬉しかったですとか何とかしおらしく、上目遣いなメールってやつ。そこから仲良くなって二人で会うようになったってわけ」
ママ 「お礼のメールが来たら男もうれしいわよね」
ケビ子 「何度か食事に出かけて、休みの日も会うようになって3か月ほどたったお正月。ちょうどミレニアムだったのよ。その元旦に『付き合ってくれ』ってやっと言われて、当時流行ってたバックストリートボーイズの歌を何回も聞いたなー。ミレニアムカップルって男も喜んでたっけ。デートの最後は必ず家まで送ってくれる優しい彼。当時、私の住まいの近所にボウリング場があったの。スコアを手書きするかなり古いボウリング場。駅から家に帰る途中にあって、一度行ってみようかと彼に誘われたの」
ママ 「恋のストライクってやつね」
ケビ子 「その日から会わなくなる日までボウリング場が二人のデート場所。一回行くと最低でも3ゲーム。多い時は週に3回×3ゲーム。これが平日。休日ともなると合宿ですか?というほどほぼ一日ボウリング場に滞在したの。そう、滞在。ずーーーっといるのよ」
ママ 「セブンティーンアイス食べた?ボウリング場と言えば、よね!」
ケビ子 「食べたわよ。チョコミントばっかり。それで、そのうち手書きのスコアもお手の物になり、私のボウリング技術もストライクやスペアを何度か取れるほどに上達して100を超えるところまできちゃったの」
ママ 「二人だとすぐ順番回ってきちゃうからアイス食べるの難しいわね」
ケビ子 「確かに。どうしてたんだろう・・・。そんなことはいいのよ。それでね、夏頃、旅行にでも行こうかとその男に誘われて福岡に遊びに行ったの。お~旅行か!いっつもボウリングだから旅行はうれしかった。でも福岡に行っても探すのは観光地ではなくボウリング場だったの。なんで福岡まで来てボウリングせにゃならんのだ?と疑問に思うこの頃は、私の平均スコアは180を超えて、200を超えるスコアを出すレベルにまできていたわ。女子プロになるには平均スコア190以上と聞いた事があるから、プロを狙えるレベルにまで到達しようとしてたのよ」
ママ 「チョコミント何本食べたのかしら」
またボウリングか
ボウリング、もういやだ
ボウリングはしたくないからお腹が痛いと言おうか
ボウリング以外にやることがないのか
仕事で疲れてるのにボウリングか
ケビ子 「こうやって思うようになっちゃって、だんだん会うのが嫌になってきたのよ。そしたらいろんなすれ違いが生じて関係もガターとなったってわけ」
ママ 「あら、うまいこと言った!ご褒美にマイボールにする?」
ケビ子 「ちょっとママ、それを言うならハイボールでしょ?まったく、ボウリングって年に1回も行けば良くない?これも飲み干せない話よね」
43歳で(やっと)結婚。
仕事で培ったフットワークと屁理屈と知恵をフル活用してゴールイン。奴さん(夫)は夢見る世話焼きロマンチスト。Instagram(@kbandkbandkb)