<ニット>
「最近は市販洗剤もとても優秀なので、ニットを自宅で水洗いすること自体は簡単。むしろ型くずれさせず、 きれいに着られるような状態に戻すには脱水や干し方が重要です。また、実は高級なカシミアこそ自宅洗い向き。ウールと比べてもキメが細かく、純毛なので油分も多く、自宅洗いでも十分きれいな仕上がりに。襟、袖の皮脂汚れに欠かせないドライクリーニングは、油で洗うのでやりすぎると逆にカシミア自体の油分が奪われてしまうことも。一方アンゴラやモヘアは水洗いがむずかしい素材。脱水の際に熱が加わると、毛が縮小したり、抜け毛が増えたり......。自宅ケアでもとの風合いを再現するのは至難の業わざなのです」(カラキヤ洗染・亀山智行さん)。
「ニットはすべて自宅洗い派です。基本はネットに入れて、おしゃれ着用の洗剤を入れて洗濯機で。ローゲージのニットは特にぎゅっと目が詰まりやすいので、干す時に元の大きさと形に整えるのもポイントです」(スタイリスト・徳原文子さん)。