「40歳前後になると総体的に女性ホルモンが減ってきて、男性ホルモンが優位になってきます。女性ホルモンには汗や皮脂を抑える作用、男性ホルモンには汗や皮脂腺の分泌を盛んにする傾向があるため、まず、汗が増える。汗の原料は血液です。汗腺が血管から血液をくみ取って、汗として排出します。その際、塩分やミネラルなど体に必要な成分を血液中に再吸収する、汗腺のろ過機能がきちんと働いていれば、水のようないい汗になります。しかし、この機能は加齢によって低下し、働きが悪くなるため、血液中に毒素などの成分が残って濃度の濃い悪い汗、ニオイのする汗になるんです」(五味先生)
ここに絡むのが、ニオイの一因となる活性酸素の増加。その発生を抑制していた女性ホルモンが減ることに加え、
「多忙な現代女性がため込みがちな疲労やストレスも、活性酸素を増やします。同時に皮脂が酸化されやすくなって、加齢臭の大きな原因とされている物質が発生。汗がベタベタしてきたり、ニオイが気になりやすく」(芳賀さん)
負の連鎖は、デリケートゾーンにも。
「女性ホルモンのエストロゲンが低下してくると、膣の中の血流が悪くなり、運ばれていた栄養が行きにくく。膣の粘膜のターンオーバー機能が下がるので、若いころにはあった膣の中の自浄作用が落ちてしまい、ニオイの原因になる菌が入りやすい状態に」(福山先生)
つまり、あちこちニオイがちになるという恐怖。トドメに、衝撃のひと言。
「男性とは逆に加齢で男性ホルモンが優位になる女性は、いわゆる加齢臭が年々強くなっていきます」(五味先生)