「スタイルにとらわれずに自分らしく生きるには?」【40代お悩み相談】

2018年5月22日
「どこにも属したくないけれど、変人と思われたくない」という相談者さんに、みうらじゅんさんと辛酸なめ子さんが独自の視点で回答! 

【今月のお悩み】「スタイルにとらわれず自分らしく生きるにはどうしたらいい?」

「ライフスタイル」という言葉、概念が苦手です。かといって、どのスタイルにも属さないと変人への道、まっしぐらのような気もします。スタイルにとらわれず、かつ変人にもならず、「自分らしく」生きるにはどうすればいいでしょうか。
(石川県・ちゃい・45歳・フリーライター)

☆辛酸なめこさんの回答

ライフスタイルという定義は、たぶん何か商品を売りたい側が考えたのだと思うので、とらわれる必要はないように思います。自分にはスタイルがないと思っても100年後には、皆同じ「平成の日本人」としてくくられていそうです。



☆みうらじゅんさんの回答

何にも属さない=自分らしさ、では? でも、その境地にいたるのは大変です

「ライフスタイル」って言葉、たまに耳にしますけど、何なんですかね? 僕は、ライフスタイルなんて思ったことも言ったことも一度もないので、よくわからないんですけど、「生き方」ですか? ちゃいさんが、「どのスタイルにも」と言うのは、生き方にはいろいろあるということでしょうか。そりゃそうですよね。10人いれば生き方は10通りありますから。  

ん? だとすると、どこかに属さなくてもいいですよね。ちゃいさんにはちゃいさんの生き方がすでにあるわけですから。  

それから、ちゃいさんの「変人」の解釈も、ちょっと違うような気がします。変人って、「どのスタイルにも属さないでいたら自然となれる」ものではありません。生まれつきの「DNA変人」もいますけど、数としてはものすごく少ない。はたから変人に見える人の多くは、変人になるために努力をしているんです。  

大ざっぱに言うと、変人は「人に気を遣わない、まわりにどう見られようが気にしない」。そういう人間になるのって、けっこうむずかしいんです。僕もこういう職業についたからには「変人じゃないと仕事をもらえない」と思って、人に後ろ指さされるようにがんばってきましたけど、どうもそっちに振りきれない。なぜって、僕はものすごく“気にしい”な性格で、どうしてもまわりが気になるし、人に気を遣ってしまうからです。僕ほどじゃないにしても、世の中の多くの人はそうなんじゃないでしょうか。人に悪く思われたくないですもんね。  

でも、「まわりにどう思われてもかまわない」のが変人。そこにいたるまでのハードルは相当高いんです。多くの変人は、がんばってそれを越えてやっと変人になれたわけでして。だから、変人もスタイルのひとつなんです。  

……すみません、熱くなってしまいました。ええと、「自分らしく生きるにはどうすればいいか」でしたね。文面から察するに、ちゃいさんの考える「自分らしく生きる」は、何ものにもとらわれないということでしょうか。でも、そういう生き方=変人なので、「変人にもなりたくないけど自分らしく生きたい」って、矛盾しているような気がしますけど、どうでしょう?  

それでも「自分らしさ」を追求したいと思ったら、一度、友人知人5人くらいに「私(ちゃいさん)らしさ」は何なのかインタビューしてみては? きっと、ちゃいさんが考えている「自分らしさ」と、まわりが感じている「自分(ちゃいさん)らしさ」は違うと思うんです。でも、後者が真実だったりするんですよね。自分のことを自分では見ることができませんから。  

ただしこのインタビュー、飲み屋では避けたほうが賢明です。みんなが楽しくお酒を飲んでいる席で「私ってさあ」というような話を始めると、場をしらけさせてしまう可能性が。もし変人になりたくなかったら、そこは配慮が必要かと思われます。ぜひ、ほかの場所をおすすめします。

  • ●JUN MIURA: イラストレーターなどなど。「マイブーム」「ゆるキャラ」ほか多くのブームを生み出す。近著に『男気の作法』(マガジンハウス)、『人生エロエロだもの』(文藝春秋)など
  • ●NAMEKO SHINSAN: 漫画家、コラムニスト。巫女的な感性でアイドル観察からスピリチュアルまで、あらゆる事象を取材。近著に『魂活道場』(学研)、『おしゃ修行』(双葉社)などがある
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撮影/露木聡子 ヘア&メイク/木下 優(Rossetto/辛酸さん) 取材・文/鈴木裕子

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