イ・ソンギュン:僕は「なんてことない」が一番記憶に残っていますね。僕のひとつの考え方なのですが、どんなにつらいことも、過ぎてしまえばなんでもないし、今いいことがあったとしても浮かれたりせず、普段通りに行動すること、それが大事だと思います。
イ・ジウン:私はドンフンとジョンヒのシーンに出てくるセリフなのですが、ドンフンが「愛はなぜケチ臭くて恥知らずなんだろう」というと、ジョンヒが「本当に分からないの?愛していないからそう感じるのよ」と答えるんです。その時のBGMが「百万本のバラ」で、その歌詞もその場面にぴったりで。私自身も愛について色々と考えましたし、とても胸に響きました。
●監督の作品はご覧になってましたか?どんなところが他の監督さんとは違いましたか?
イ・ソンギュン:もちろん見ていました。他の監督たちと違うところ…、今までたくさんの監督たちと仕事をしてきましたが、キム・ウォンソク監督を一言で例えるなら“指揮者“です。現場の声を聞くこと、現場の雰囲気を見ること、全てに対して優れている方です。セリフのタイミングなど本当に細かいところまで、俳優たちが演技しやすい環境を整えてくれるて、現場がスムーズに行くように導いてくれる指揮者でした。
●挿入歌もとても良かったのですが、特に思い入れのある曲はありますか?
イ・ソンギュン:どの曲も心に残っていますが、なんといっても「Adult」ですね。ドラマを一番盛り上げてくれた曲だと思います。OSTのみで聴いてももちろんいいんですが、ドラマと一緒に聴くとさらに効果的です。
イ・ジウン:私も同じです。今でもイントロ部分を聴いただけで、心にぐっと来るし、ドラマの世界へ引き戻してくれる、そんな曲です。本当にこのOSTは名作だと胸をはって言えます。
●イ・ソンギュンさんはイ・ジアさんとの共演はいかがでしたか?
とてもハキハキしていて、性格がすごくいいんです。ドンフンとユンヒは、ドラマの中では毎日ケンカして仲が悪いシーンが殆どですが、お酒もよく飲みました。飲みながら、こうやって気楽に過ごしている二人仲のよいシーンもどこかで撮れたらいいよね、なんていう話もしました。
●イ・ジウンさんはチャン・ギヨンさんとの共演はいかがでしたか?
ギヨンさんとは私の作品のMVで2回共演したことがあったのですが、その時は甘い恋人同士の役でした。なのに、今回はお互いを殺したいほど憎みあう役だったので、今度はこういう形で競演するんだなぁと思い、面白かったです(笑) 。現場ではお互いジアンとクァンイルになり切っていたので、特に私語をかわさず距離を置いていました。私達のシーンでは、私が殴られたりつかみ合いになるシーンが多かったのですが、私がたくさん殴られるシーンでは、いつも私がケガをしないように、私が楽にできるようにうまくリードしてくれました(笑) 。ギヨンさんはアクション演技がうまいので、本当に助けられましたね。
●40代前後の女性のためのファッション誌、マリソルの読者にオススメの韓国の場所はありますか?
イ・ソンギュン:光化門、鍾路です。最近、旅行に行って来てそこで感じたことなのですが、海外に旅行に行くと、数日間滞在してその国を体験してくるわけですよね。その国には色々な姿があるけど、日程は限られているので一面だけを見て、その国の雰囲気を感じるじゃないですか。そういう意味で、韓国で見てほしいなと思う場所は光化門、鍾路です。雰囲気がいいし、ひっそりとしていて綺麗で…素敵な空間だと思います。
イ・ジウン:私は広蔵市場ですね。見るものも食べるものも多いし、一か所で色々な物が見れますし。活気に溢れていてとても韓国的だと思います。日本にはあまりない雰囲気ではないでしょうか。既に行ったことがある方も多いでしょうが、オススメしたいです。
桂まり●かつらまり 韓流予報士(?)。温泉保養士。「SPUR」や「eclat」などで、トラベル、フード記事など担当するライター。趣味は各国で料理教室に行くこと。「専門外ではありますが、泣いて笑って癒される韓流ドラマのお勧めを不定期で紹介します!