☆私が解説します!
目黒西口クリニック院長 南雲久美子先生
東洋医学と西洋医学の両面から診療にあたる。冷え症など女性に多い不調に強い。著書は『冷え症・貧血・低血圧』(主婦の友社)など
室内外の温度差で自律神経が 乱れて〝冷えのぼせ〞に
もともとの体質的な冷え症とは原因や症状が異なるのが夏冷え。
「体質的な冷え症の人は、ふだんから冷え対策をしているので夏に特に冷えやすいわけではありません。夏冷えしやすいのはふだん元気な人です。元気なので薄着をしたり、冷房の中で長く過ごしたり、冷たいものをとりすぎてしまい、どんどん体を冷やしてしまいます。さらに夏は外は暑く、室内は冷えていて、この温度差によって自律神経が乱れて体温調節機能が低下し、下半身は冷えるのに上半身はのぼせる〝冷えのぼせ〟になりやすくなります。特にホルモンバランスがくずれやすくなるアラフォーはこの冷えのぼせになりがちです」
夏冷えはさまざまな体のトラブルの引き金にも。 「自律神経が乱れることで、めまいやふらつき、頭痛、不眠、動悸のほか、イライラや不安感など精神面での不調が出る場合も。病気の悪化要因にもなり、PMSや生理痛が悪化したり、膀胱炎になりやすくなったり、放っておくと将来、更年期障害がひどくなるなど、長く続く場合もあるので要注意」