一条ゆかり特集② 愛に生きる悲劇のヒロインの一生を『砂の城』で!【パクチー先輩の漫画日記 #22】

2018年10月28日
愛し合うナタリーとフランシス。引き裂かれ、運命に翻弄される二人の愛の行方。メロドラマの究極がここに!
弥生美術館で開催中の『一条ゆかり展』、大人気だそうです。パクチー先輩は先日、美術館でナマ一条先生をおみかけしました! 少女マンガの女王らしく、やっぱりドレス姿……と思ったら、なんと作務衣を着ていらっしゃるじゃないですか! でも、それがなんともキュートでお似合いなんですよね。美術館では、一条先生のトークショーも開催されるそうですので必見ですよ!

さて、今回はそんな一条先生の特集の第2回目。『デザイナー』に続く、初期の代表作『砂の城』です。運命に翻弄されながらも愛に苦しみ、愛に生きる悲劇のヒロインを描いた恋愛大河。のちに昼の連続ドラマにもなった大ヒット作です。

裕福な家庭の娘・ナタリーと、屋敷の前に捨てられていた孤児・フランシス。兄妹同然に育った二人は、大人になるにつれて惹かれ合い、恋に落ちます。ところがナタリーの両親が事故死すると、後見人になった伯母が二人の交際に猛反対。ナタリーとフランシスは、行く末を悲観して絶壁から飛び降りてしまいます。奇跡的に一命をとりとめたナタリーですが、さらなる悲劇が待ち受けていました――。

心中事件、記憶喪失、年の差恋愛……と、韓流ドラマもびっくりの煽情的な展開で、ストーリーにどんどん引き込まれていきます。じつはこのナタリーという女性、一条作品には珍しいヒロイン。先生の作品は、独立心旺盛で意志の強い女性が主人公であることが多いのですが、ナタリーは控え目で弱々しく潔さゼロ。運命を切り拓くのではなくて、運命に巻き込まれていくタイプ。

これは『デザイナー』で自分の好きな世界観を完成させた一条先生が、「自分の苦手な人物像を描いてこそ、本当のプロではないか」と考えて、ナタリーのような女性をわざわざヒロインにして作品を描いたからなのです。すごいチャレンジですよね。そして見事、作品を大ヒットさせてしまうのだから、一条先生はホンモノです!!

それにしてもナタリーとフランシス。この名前だけで、メロドラマのニュアンスがぷんぷん。そんなネーミングの妙にも女王の才能の一端を感じてしまうのでした。

それでは試し読み、どうぞ~!

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★Information

少女マンガ界の女王・一条ゆかりの展覧会『集英社デビュー50周年記念一条ゆかり展~ドラマチック!ゴージャス!ハードボイルド!~』。デビュー作から2000年代までの原画を中心に展示。一条先生のトークショーも11月17日(土)、12月8日(土)に開催決定!詳細は、弥生美術館の公式サイトをご確認ください。

会期/2018年9月29日~12月24日 

会場/弥生美術館 

住所/東京都文京区弥生2-4-3 

公式サイト/http://www.yayoi-yumeji-museum.jp/index.html

パクチー先輩
漫画大好きライター。女性誌や男性誌でインタビューやカルチャー企画を担当。手塚治虫の「W3」でマンガ愛に目覚める。「パクチーが持つ効能のように、みなさんの体内の毒素を排出してくれるような漫画を紹介していきたいと思います」

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