【今月のお悩み】夫が出張のたびに「デリヘル」を利用している ことが発覚…
(山形県・そら・48歳・主婦)
☆辛酸なめ子さんの回答
☆みうらじゅんさんの回答
バカな男の哀しい生態…。 いかがでしょう「耐える」より「許す」というのは
ただ、ふだんは家でおとなしくしていて「出張の時だけ」なら、さほど深刻な問題ではないような気もするんですけどね。一緒に出張に行った同僚や先輩に付き合って、あるいは取引先に接待として「どうですか?」ってすすめられて以来、なんとなく恒例行事みたいになっているなんてこともあるかもしれませんね。
デリヘルというのは、女性がホテルなどに出向いて男性に性的サービスをしてくれるものなのですが、一応、〝本番〟はNGってことになってると思うのですが。男の感覚としてはアダルトビデオ(AV)の延長線上にあるというか。
でも、恋人やダンナがAVやグラビアアイドルの写真集を見ているだけ、いや、持っているだけでもイヤ、不潔!という女性もいますね。そらさんも、そうでしょうか。だとしたら、無理に今の状況に耐え続けなくてもいいと思うんですが、そらさんは家庭を守りたいから耐えるしかないのかな、と悩んでいるんですよね。ううむ。
ちょっと発想を変えてみてはどうでしょうか。そらさんがいろいろ考えた結果、今は離婚できないということなら、「耐える」ではなく「許す」というのはどうでしょう。耐えるって、なんか虐げられてるような感じがしちゃいますけど「許す」だとダンナさんより優位に立てる気がしません?
で、じゃあ、何を許すのか。周囲の人たちが言う「それくらい」じゃないですけど、デリヘルを利用する男は多いと思います。出張族の100%が、というのは言いすぎかもしれませんが、実際、ビジネスホテルの近所にはデリヘルとか個室ビデオ店のチラシがいっぱい貼ってあります。それだけ需要があるんですよ。なので、ダンナさんは男の中の多数派、少なくても変態ではないと思います。
そして、これは本当に男の勝手な言いわけでしかないのですが、AVなりデリヘルなり、男はそこに愛情を求めているわけじゃないんです。
単に「たまったから出したい」という生理的欲求を解消したいだけというか。すいません、下品な話で。
それに今、サラリーマンの日常って過酷らしいですよね。出張費だって最低限しか出ないから、狭いビジネスホテルに泊まって。それじぁ息がつまりますよね。そんな場所でも少しでもストレスを解消したい。そう思ってAVやテレビの有料チャンネルを見たりデリヘルを呼んだり、ということになるんだと思うんです。
そんな男の生態を「まったくバカよね」と言いながら許す、というのはどうでしょうか。実際、むずかしいかもしれませんが、「許す」は幸せに直結する言葉のような気がします。
ダンナさんを問いつめず、責めず、「私じゃダメかしら?」って明るく迫ってみる。これまでよりちょっと積極的に。そうしたらダンナさん、恒例行事なんてすんなりやめるんじゃないかと……いかがでしょう?
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●NAMEKO SHINSAN: 漫画家、コラムニスト。巫女的な感性でアイドル観察からスピリチュアルまで、あらゆる事象を取材。近著に『辛酸なめ子の世界恋愛文學全集』(祥伝社)などがある
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