釜山からバスで、まず到着したのは、「順天(スンチョン)ドラマ撮影所」。国内でも最も人気があるといいます。その理由は、昔の学生服を借りて、撮影できるから。老若男女が、セットのあちこちで記念撮影していて微笑ましかったです。ドラマ「製パン王キムタック」、「ジャイアント」、「光と影」などを撮影した場所で、11月には、チャン・ドンゴン、イ・ジョンソクの映画「VIP」の撮影があったそうです。
撮影所の近くの食堂「ハクウンジョン」で、ランチは渡り蟹の醤油漬け、カンジャンケジャン。やさしい味付けで、今までいただいたカンジャンケジャンの中で、いちばんおいしかったです。地元のマッコリ、ナヌウリは、マッコリ16選にも選ばれたことがあるそうなので、ぜひ。
このあとは、順天湾湿地へ。野鳥を守るために、付近一帯の田畑は無農薬。電柱も抜いたそうです。住民の反対で開発を回避した、自慢の美しい広大な湿地を観覧船で巡りました。海水と淡水が混ざり、川がS字に蛇行するので、葦の群生が丸い島を形作るのもここの特徴。秋に赤く紅葉するシチメンソウも風物詩です。約140種類もの野鳥が飛来し、その数はナベヅルやマナヅルの群れが羽ばたくと空が見えなくなる、というほどだといいます。展望台まで山道を行けば、湿地のパノラマが広がります。また、特産品コーナーが充実していて、無農薬米、名産の干し柿(韓国の干し柿は絶品)やムツゴロウ型のお菓子まで揃っていて必見です。
麗水(ヨス)に移動し、夕食へ。港町なので、カンジャンケジャンやハモ、舌平目の刺身の和え物ソデフェなども有名。ですが、海産物のみならず、骨付きカルビも見逃せません。本場の骨付きカルビをいただくのは初めて!「ノクウォンカルビ」の炭で焼くカルビの味付けにうっとり!締めはビビンバだったのですが、自家製土蝦(トハ)醤がおいしくて、お土産にも買ってしまったほど。地元の方の自慢のお店にすっかり魅了されました。
翌朝は、どんなに時間が無くても、市場散策だけはしようと早起き。タクシーですぐの、水産市場などを散策しました。この地ならではのカラシ菜キムチ(トルサンガッキムチ)や、カタクチイワシの塩辛(ミョルチジョッ)なども並びます。この日は五日市もあり、ローカルな朝の風景に出合えました。(ちなみに市場には夜になると屋台がたくさん並ぶと後から知り残念!もうひとつソウルの友人に聞いたのですが、蓋島(ケド)の生マッコリが美味だとか。次回はぜひ!)
宿は海に浮かぶ島々や夜景もすばらしい、「ザ MVL ホテル麗水」。ホテルが快適だったので外出する気にあまりならなかったのも事実。バスタブからも美しい麗水湾が見えるのです。アメニティは、なんとギリシャのナチュラルスキンケアブランド、コレスのものでした。朝食に並ぶ、この地ならではの名物料理、海産物の和え物も味わい深く、ご飯が進みます。