医師 浜中聡子先生
AACクリニック銀座院長。約9年前から女性専門の頭髪外来、薄毛治療に取り組むパイオニア的存在
「アラフォーの薄毛が起こる原因の多くは、毛髪サイクルの“休止期”という、毛根が眠っている期間が長くなることにあります。なぜ“休止期”が長くなるのか、その原因が曖昧(あいまい)なのが女性ならでは。
加齢、ホルモンバランスの乱れ、ストレス、血流不足などなど、女性の薄毛は発生要因が複雑に絡み合っているのが特徴。そのぶん、薄毛対策には、ホームケア、生活習慣の改善、ストレスコントロール、クリニックでの治療など、症状に合わせてさまざまなアプローチが必要です。
残念ながら、薄毛を完全に止めることはできません。けれど進行を遅らせることは可能です。自分の髪と長く付き合うための、スタートラインが今なのです」(浜中先生)
☆ビタミン、ミネラル、タンパク質をきちんととること!
忙しい女性ほど、おにぎりなど手軽な炭水化物で空腹を解消しがち。けれど髪を育てるには炭水化物だけでなく、タンパク質、鉄分、亜鉛、ビタミンB群などの栄養素もバランスよく摂取して。髪に必要な栄養は食事から!
☆成長ホルモンが多く分泌される 睡眠時は、髪にも大切な時間
髪の生育にも成長ホルモンはかかわっています。そして髪は夜、作られるものなのです。寝つきの悪さ、熟眠感の欠如、途中で目が覚める、などの症状があれば、睡眠環境を整え、深く質のよい眠りを心がけましょう。
☆アラフォーの初期対策はホームケアで育毛アイテムを使用
まずは有効成分が入っている育毛アイテムを使用するところからスタートするのが、手軽で簡単な薄毛対策です。日々のヘアケアで予防をしつつ、いよいよ困ったなという時には、クリニックへ。使い分けを。
☆カラーリングを頻繁に行うことで、毛髪や頭皮へのダメージにもつながる
白髪を気にして、カラーを頻繁に繰り返す女性がいますが、薬剤は毛髪のダメージにつながり、やりすぎることで頭皮を傷めかねません。カラーリングは月1 回程度に。気になる時はカラートリートメントなどの活用を。
☆息が上がらない程度の運動を1日20分、が目安です
年齢とともに血流は低下してしまいます。有酸素運動で心臓から血液を送り出す機能が活性化されることで、ひいては頭皮環境にもいい働きが。ストレス解消、体重維持にも効果的なので、"寂し毛"対策に万能な習慣です。
☆女性ホルモンを 減らさないためにも 急激なダイエットは禁物
急激なダイエットは避けてください。急激なダイエットで抜け毛になることも。また脂肪は女性ホルモンのキープに欠かせませんし、老けて見えて逆効果。健康体重の維持を心がけましょう。
弱った髪の回復はむずかしい…。いかに進行を遅くするかが大切!