【今月のお悩み】「どうしても〝自己中〞な男性を 好きになってしまいます」
(東京都・さち・36歳・会社員)
☆辛酸なめ子さんの回答
☆みうらじゅんさんの回答
あなたに合うのは、やはり、 自己中な男性だと思うのですが……
毎回、自己中心的な男性を好きになってしまうのは、そういう遺伝子を持っているということじゃないでしょうか。さちさんのお母さんは、どうでしょう。お父さんは自己中な人だったりしませんか? だとすると、好みのタイプを変えるのは、ちょっとむずかしいかもしれません。
事実、さちさんは「同じ過ちを繰り返している」と思いながらも、同じタイプを好きになっちゃうんですよね。おそらく多くの人は懲りて、反省して、違うタイプの人を好きになろうとすると思うんです。でも、さちさんはどうしてもタイプを変えられないんですよね。
いいじゃないですか、自己中の男性に惹かれ続けていても。ほんわかタイプの男性と一緒にいて幸せを感じるのはさちさんのご友人たちであって、何も、さちさんも同じタイプの人を好きにならなくてもいいと思うんです。
ほんわかタイプの男性と結婚することが幸せだと、誰が決めたんでしょう。さちさんは、「これじゃあいつまでも、幸せには近づけませんよね?」とおっしゃいますけど、それってご友人たち、もっと言うと世間一般の人たちにとっての幸せであって、さちさんの幸せとは違うような気がします。事実、ほんわかタイプの人をどうしても好きになれないわけですから。
だいたい、ご友人たちのダンナさんも、もしかすると家の中では、とんでもない暴君だったりするかもしれませんよ。だとしたら、そのかたたちのほうがよほど「男性を見る目がない」んじゃないでしょうか。 なので、必要以上にまわりの人の意見を気にしたり、他人の価値観に振り回されないほうがいいのでは? 自己中な男性が不幸をもたらすとは限らない、と思いますし。 振り返るのはおつらいかもしれませんが、前のダンナさんとの結婚生活がなぜ続かなかったのか、改めて検証する必要があるかもしれません。
これは僕の勝手な想像ですけど、元ダンナさん、付き合っている時はおもしろかったのに、結婚したとたん、つまらなくなったのでは? 例えば、彼は思いのほか協調性があって、「私が好きだったあなたじゃない!」と思って、うまくいかなくなった……とか。
いえね、自己中の人だって毎日24時間、自己中でいられるわけじゃないと思うんです。なんでも自分だけで決めるって、誰にも文句は言えないし、けっこうつらいんじゃないでしょうか。だから元ダンナさんも、わりとマメに洗いものとか手伝ってくれたりして、意外とほんわかタイプだったのかも?
ホント、勝手な空想でものを言ってすみません。でも、離婚の原因は相手の「自己中なところ」ではなく、ほかのところにあるかもしれない。そこのところを解明すれば、今度こそ、自己中心的な男性との幸せな結婚ライフが送れるような気がします。
-
●JUN MIURA: イラストレーターなどなど。「マイブーム」「ゆるキャラ」ほか多くのブームを生み出す。近著に『男気の作法』(マガジンハウス)、『人生エロエロだもの』(文藝春秋)など
-
●NAMEKO SHINSAN: 漫画家、コラムニスト。巫女的な感性でアイドル観察からスピリチュアルまで、あらゆる事象を取材。近著に『魂活道場』(学研)、『おしゃ修行』(双葉社)などがある
※採用時は匿名にて掲載します。
※承諾を得た場合を除き、応募されたかたの個人情報を目的以外に利用することはありません。