【今月のお悩み】「姑との同居が未知すぎて不安です」
(長崎県・たら・42歳・自営業)
☆辛酸なめ子さんの回答
☆みうらじゅんさんの回答
お姑さんを居酒屋にお連れし、後は大将にまかせるのも手、かと
年齢的に、そろそろ「親との同居」の問題が持ち上がってくる時期ですよね。お姑さんとの同居について「未知の世界」とのことですが、たらさんの知人・友人の中に、すでに親御さんと同居なさっている人がいるのではないでしょうか。もちろん、家庭の事情や個々人の性格によって状況はさまざまだと思いますが、参考にはなると思うんです。また、嫁姑問題をテーマにしたテレビドラマも多いですよね。しかも、どれも視聴率が高いということは、 あの手のドラマには「あるある」なエピソードが満載なのでしょう。
と考えると、お姑さんとの同居生活、たらさんもちょっとは想像できているのでは? いや、想像がつくからこそ「不安だらけ」なのではないでしょうか。
なので、すでにたらさんもお気づきかもしれませんが、同居生活が始まれば、これまでのような気ままな暮らしはできないと考えたほうがいいんじゃないでしょうか。夕食を作りたくないから居酒屋へ、ということもむずかしくなるような気がします。
たらさんの場合、どのような経緯でお姑さんと暮らすことが確実になったのか、お悩みの文面には書かれていないので、めったなことは言えませんが……本当は別々に暮らしたほうがいいような気がします。たらさん夫婦がダンナさんの実家近くに引っ越したり、あるいはお姑さんのために素敵なマンションを借りてあげたり。「経済的にも余裕がある」なら、それが一番いいんじゃないでしょうか。お互いのために。
でもまあ、「確実なものとなった」のなら、同居するしか道はないのかもしれませんね。どうしたものか……。
そうだ! 同居してわりと早いうちに、たらさんご夫婦行きつけの、その居酒屋にお姑さんをお連れする、というのはどうですか? 「おいしいお店があるんです」と言って。あらかじめ居酒屋の大将にはお姑さんを連れていくことを伝えておけば、大将もはりきって、ご高齢の女性の好みに合いそうな料理を作って待っていてくれる。そこでお姑さんが喜んでくれた ら大成功。これまでどおり、夕食を作りたくない時は3人でそこへ行けるでしょうし、うまくいけばお姑さんひとりでも行くようになるかもしれません。そうすればしめたもの。大将がお姑さんの愚痴の聞き役になってガス抜きをしてくれるんじゃないでしょうか。
なんてったって、たらさん夫婦が来なくなれば常連さんを2人失うことになって、店としては痛い。でも、お姑さんに気に入ってもらえれば、顧客2人を失わなくてすむどころか、もう1人増えるわけじゃないですか。大将はきっと、はりきってお姑さんの好きな料理を作ってくれ、ご機嫌も取ってくれるような気がします。もちろん、たらさんにも助言や、時には厳しいひと言を呈してくれるのではないかと。これ、我ながら名案だと思うのですが……いかがでしょうか?
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●JUN MIURA: イラストレーターなどなど。「マイブーム」「ゆるキャラ」ほか多くのブームを生み出す。近著に『男気の作法』(マガジンハウス)、『人生エロエロだもの』(文藝春秋)など
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●NAMEKO SHINSAN: 漫画家、コラムニスト。巫女的な感性でアイドル観察からスピリチュアルまで、あらゆる事象を取材。近著に『魂活道場』(学研)、『おしゃ修行』(双葉社)などがある
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