悪魔のおにぎりがどうして誕生したのか、そのレシピまでついていてよだれを垂らしながら読んだ。
悪魔のおにぎり・・・食べ始めると止まらない天かす、めんつゆ、青のりを混ぜた書いてるだけでもお腹がなるおにぎり。
もともと筆者の綿貫さんは調理の学校を出て、調理師免許を持ってはいるが長い事いわゆる普通の家庭の主婦をされていたそうだ。
南極物語を観てはいたものの、そこまではねえ、という普通の主婦がなぜ南極に興味を持ったのか。
興味を持ったで終わらず、何としてもここで働きたいと思わせた情熱の導火線、そしてそれを花火へと昇華させる情熱の持続たるモチベーションはなんだったのか、を学べる。
当然のことながら、難関であろう採用をくぐりぬけ、またクローズな環境でミッションを完了させる技量と知性があってのことなのだがこういう生き方もものすごく新しく、そして多くの女性に勇気を与えたのではないだろうか。
私も勇気をもらった一人である。
本によると綿貫さんが参加した57次隊は女性が他にもいたようで、気になる生理のことやメンタルのこと、女性と男性の生活でのルールなど映画「南極料理人」では描かれていなかった部分がわかる。
そこで隊員の数少ない楽しみの一つである食事を担うというのは想像を超える苦労があるのだなということがわかる。
比較的自由な環境でもブーブー文句を言いながら料理するのは改めようと思った次第である。
ライトに読めるのでお勧めです。