はじめて出会ったのは、20年くらい前にフランスを旅したとき。
プランタンで季節限定で販売されていた香水として、このハーブを知りました。
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当時はまだハーブやアロマの勉強をしていなかったので、香水と植物は結びつかず香水がなくなると共に記憶の奥にしまわれましたが、瓶が素敵だったので捨てられずにいました。
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その後、とあるハーブ苑でこの香りと再会したとき、プランタンの店内の映像が頭にふわっと浮かびました。
「?」
懐かしい、いいにおい、好きなにおい…。
あのときの香水のにおいだ!!
言葉になる前に懐かしさや映像が浮かぶのは嗅覚記憶の特徴ですが、本当にそんな感じでした。
そうか。勉強とかする前から、私はハーブのにおいが好きだったんだなぁと、改めて気づきました。
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前置きが長くなりましたが、そんな訳で香りよいハーブです。
名前にある通りレモンっぽい、みずみずしくてフレッシュな香りがします。
苗を買えば栽培できますし(寒いのは苦手なので、冬以外です)、ドライハーブならハーブやアロマのショップで入手でき、精油としても販売されています。
ハーブによっては単品だと飲みにくいものもありますが、レモンバーベナは単品でも十分おいしいです。
お湯を注いだ瞬間にパっと香るレモンのような爽やかさは、気分をパっと変えてくれるようです。
5分くらい蒸したら、その後はエグみが出てくるので葉をとり出します。
口の中がさっぱりする飲み口なので、食後にもおすすめです。
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精油は植物自体が生きるために作った香り成分だけを採りだした液体で、ハーブより濃厚な香りになります。
この中にはたくさんの人に役立つ成分があると分かっていて、1つ1つ伝え始めたら1時間くらいかかってしまいそうなので、独断で一言で表すならば…「傷を癒す」でしょうか^^
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お肌も、体の内側も、心も。
特に今は、目に見えないウイルスとの闘いや、その不安で露わになる感情、抗えない天災で傷ついてない人はいない状況です。
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レモンバーベナがそれを救ってくれるわけではないですが、レモンバーベナという植物は、育ててみるととても繊細な事が分かります。陽が当たらないとすぐ弱り、雨や水が多すぎると葉が痛み、渇きすぎるとすぐ枯葉のようになります。
傷つきやすい植物は自力で癒す成分をたくさん作って種を守るんだ、という事を、レモンバーベナを見ていると感じます。
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そんな癒しを感じる成分を秘めたハーブを飲んだり精油をお部屋に香りを拡げることで、一瞬でも気持ちが上向きになったりサッパリできるといいなと思っています。