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悪霊払いの神父役に挑む!「客-ザ・ゲスト-」のキム・ジェウクさんインタビュー

 キム・ジェウクさんといえば、「ボイス~112の奇跡~」、「愛の温度」、「客-ザ・ゲスト-」と話題作が続き、ラブコメ「彼女の私生活(原題)」の放送が韓国で終了したばかり。不動の人気を誇る大注目の俳優です。多忙を極める彼に、「客-ザ・ゲスト-」の日本でのDVDレンタル開始に合わせ、ソウルでお話をうかがって来ました。サイコパスを演じたかと思えば、ロマンスもので視聴者の心を溶かす、目が離せない存在のジェウクさん。昨年は日本の映画『蝶の眠り』で中山美穂さんと共演し、日本でもさらに脚光を浴びました。なかでも、韓国の友人がどっぷりハマったと教えてくれた「客-ザ・ゲスト-」は、とにかく興味深いドラマ。ジェウクさんが司祭役、2007年の「コーヒープリンス1号店」以来の共演となったキム・ドンウクさんが霊媒師役、「リターン」でも注目された女優、チョン・ウンチェさんが刑事役で共演しています。さすが、「ボイス~112の奇跡~」のキム・ソンホン監督の作品なだけに、映画のような映像、息を飲む展開、そして深く考えさせられるドラマになっているので、ぜひ、です。ジェウクさんは流暢でなめらかな日本語で、真摯に質問に受け答えしてくれました。
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●ジェウクさんは、このドラマのような望まざる”客”に乗り移られないように、健全な心身で過ごせるよう日頃心がけていることはありますか?

ーそうですね、快楽主義者ではないんですが、なるべくできるだけポジティブに人生を生きていこうと考えているんです。30代も後半ですし。好きな人たちといい時間を過ごしたり、美味しいもの食べたり。それくらいですかね。本当に好きなものが何かを把握したり、それに集中したり、無駄な時間を奪われないように気をつけたり、そういう風に生きています。

●「客-ザ・ゲスト-」はとても興味深いドラマでしたが、ご自身ではどう感じましたか?

ー僕もすごく好きな作品です。脚本を読みながらも緊張感があり汗が出るくらいで、これを映像化してドラマを作ったら、すごくいい作品になるだろうなと思って出演を決めました。

●共演の方々も役にとても合っていましたね。

ーそうですね。キャスティングもすごく良かったですね。

●チョン・ウンチェさんとは初顔合わせでしたよね?

ーそうです。普段から好きな女優さんだったんですけど、こういう風な役で会うとは思ってなかったです(笑)。すごく良かったです。

●役者として成長したなと思うことはありますか?

ー周りが見えてきたことですね。もうちょっと昔は自分のキャラクターや芝居だけに集中していたけど、現場でいろんなことが見えてきた、周りが見えてきた、それくらいですね。

●どんな役者でありたいですか?

ー常に気になってしまう役者でありたいですね。どんな作品に出ても好奇心を持てる、次が気になる、次はどういう風なキャラクターで、どう戻って来るのかなと思ってもらえる俳優でありたいです。

●ジェウクさんにとって、演じることの面白さとは?

ー演じることの面白さ。深いですね(笑)。この作品で僕がいちばん目立ちたいとか、ここで最高の芝居を見せようとかではなく、ちゃんとこの役になんで僕がキャスティングされたのか、その作品の中で、例えば、森の中の一本の木としていることのバランスがいちばん大事だと思うんです。そんな感じですかね。

●答えがないから面白いとも言いますよね。

ーそうですね、その役にその人以外には誰も演じられないものがありますよね。例えばこれを他の役者がやったらどういう感じだったのかなって。

●ドラマが次々と注目され、昨年は日本の映画『蝶の眠り』にも出演、地上波で「愛の温度」が放映されたり、新たなファンを獲得しているジェウクさん。日本にいらっしゃる予定はありますか?

ー去年『蝶の眠り』のプロモーションで5月に行ってから日本には行ってなくて。もうドラマの撮影も終わったので、ふらっと行くかもしれません。ずっと撮影があったんですよ。いつも会社には言っていて。ちゃんとまだ時期が決まってないんですが、できるだけ早く行きたいと思ってます。ごめんなさい(笑)。もう少し待ってください。必ず行きます。

●多様な役を演じ続けているジェウクさんの充電方法、気分転換法は?

ー旅行が好きですね。旅行か、家でダラーっとしてるか。普通ですよ、好きな人たちと会って時間を過ごしたりするのが、いちばんの充電だと思います。

●どんなところを旅してますか?これから行きたいところはありますか?

ーいろんなところに行きます。国内も海外も。まだ南米とアフリカには行ってないんですが、機会があったらそういうところに行ってみたいです。旅、大好きです。

●マリソルの読者が韓国を旅するならどこがオススメですか?

ーマリソルの読者さんは、僕の年くらいですよね。何をお勧めしたらいいですかね。文化的なことか、グルメか。ソウルじゃなくていいなら、日本の京都みたいな慶州。やっぱり違うんですよ。同じアジアの、すごくそういう昔の文化や建物とか残っているところは。そういうところ、20代だったら興味がないかもしれないんですが、この歳になったら面白い旅になると思いますよ。

●そうですね、慶尚南道の韓国の伝統家屋を一部だけモダンにリノベーションした宿がとても素敵でした。

ーそういうライフスタイルが最近の人たちに流行りみたいになっていて、韓屋(ハノク)を改装したところがあったり、すごく素敵なところです。

●ドラマの衣装もいつも素敵ですが、ファッションには興味がある方ですか?好きなスタイル、興味のあるブランド、デザイナーはいらっしゃいますか?

ー韓国のデザイナーではウーヨンミさんが好きです。楽ですね、普段は楽なスタイルです。ここ何年間か、ずっと撮影ばかりしていたので、現場に行くときには必ずジャージなんですよ(笑)。いちばん楽なので、(きちんとした)服は着た記憶があまりないです。この何年間か時間がなくて(笑)。

●人々が誤解しているキム・ジェウクさんのイメージとは?

ーどういうイメージに見られてるかわからないです(笑)。冷たそうとか?そこまで明るい人に見られてないのは知っています。

●実際は違う?

ー(一緒にいる)人によって違うと思います、誰に会うとかで。明るくしてくれる人がいたら、明るく振る舞うし、結構影響を大きく受ける方なんですよ。誰と一緒にいるかで自分が変わる。普通です、普通。

●ジェウクさんが考えるかっこいい男性、かっこいい人間って?

ーひとことで言えることじゃないと思いますけど。かっこいい男性はいっぱいいるんですけどね。僕は、いい人、悪い人で分けるのが好きじゃないんです。どういうタイプでも、魅力があったらいいと思います。絶対的な基準で言えないじゃないですか、いい人、悪い人って。立場によって違うし、場合によって違うので。

●サイコパスのような役と、甘いラブコメ、どちらが演じやすいですか?

ーあははは。全部難しいです。本当です。

●新たに挑戦してみたいことはありますか?

ーないです。(そういうことを)深く考えるタイプじゃないんです。

●知られざる特技はありますか?苦手なことは?

ー(ひとしきり考えた末・・・)わからないです、どうしよう(笑)。

●オススメの映画や、よく聴く国内外のアーティストがいたら教えてください。

ーこのあいだ、今韓国ではブームなんですけど、(5月にカンヌでパルム・ドールを受賞した)ポン・ジュノ監督の『寄生虫』を観たんですが、この作品はお勧めです。韓国ではあまり観られない感じの素晴らしい作品が生まれたと思います。最近ドラマの現場ですごく癒されたのは、パク・ヒョシンというアーティスト。その人の音楽にすごく力をもらいました。
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桂まり●かつらまり 韓流予報士(?)。温泉保養士。「SPUR」や「eclat」などで、トラベル、フード記事など担当するライター。趣味は各国で料理教室に行くこと。「専門外ではありますが、泣いて笑って癒される韓流ドラマのお勧めを不定期で紹介します」

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