こちらはアヘン戦争の時代、清朝とイギリス政府の間で交わされた香港の99年間租借の例外としてこちらの城塞だけが清朝の「飛び地」となったもの。当時は清朝から役人などが派遣され、一応は清朝の中の統治地区だったものがイギリス政府により清朝の役人が排除され、事実上管理する行政が不在となった不思議な歴史を持つ地域です。
その昔は中国から流れてくる移民などのたまり場となり、行政の管理もないために、建物をはじめ商業や医療インフラなども監督する機関がないカオスな地域のまま人口数だけが伸びていき、一時期の人口密度は世界一を誇るまでに。。。
インフラも道路計画もないために迷路のようなこの地域は九龍城には一回入ると出てこられないという伝説まで。
そんな歴史のために映画や小説の舞台になることもたくさん。
数年前では金田一少年の事件簿のドラマのためにこの跡地でロケもされたほど。
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見えにくいですが九龍寨城と見えます
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南門で大砲が構えています
入口に突然現れるのは大砲。
どれだけ治安が悪かったのか謎なのですが、雰囲気がすごいです。
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各部屋に入って当時の生活を垣間見れます
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香港の建物の高さ制限を当然ながら無視する高層ビル
当時は警察も介入できなかったため、違法行為ももちろん横行していたよう。最後の方には地域による警護団なども結成され、実は香港内よりも治安がよかったとの声もあるのだそう。
昨今香港ではデモが相次ぎ、日本の報道でも取り上げられることが多くなってきましたが、実際の香港は非常に平穏。
暴動的なデモを行っていたのは一部地域です。 会社や学校も閉鎖されることなく通常営業です。
まだまだ見どころがたくさんある香港をどんどんお届けしていきたいです。