汗や皮脂だけじゃない?!アラフォーのニオイの原因

頭のてっぺんから、足の先まで、なんだか最近、前よりニオってる?
目に見えないし、自覚がないからこそ不安になる、脂っぽいような酸っぱいようなアラフォーの体のニオイ。正しいニオイリテラシーとコントロール方法を身につけて、この夏はスメらないオンナを目ざしたい。

アラフォーの体臭メカニズムを知りつくす
ニオイ解説委員

☆医学博士 五味常明先生
五味クリニック院長。体臭多汗研究所設立。メディアでも活躍する日本のニオイ研究の第一人者。心身両面から体臭を治療

薬学博士 勝山雅子さん
資生堂グローバルイノベーションセンター。デオドラントケア研究に携わり、ストレス臭の正体を突き止めた 

婦人科医 福山千代子先生
アヴェニューウィメンズクリニック院長。日本産科婦人科学会専門医。デリケートな部分のニオイ悩みを気兼ねなく相談できる 

理学博士 関根嘉香先生
東海大学理学部化学科教授。生体ガス(おもに皮膚ガス)を研究し、皮膚ガス測定を利用して健康管理に役立てる未来を描く


汗や皮脂だけじゃない。アラフォーのニオイの原因

自分の体臭はわかりにくいけれど、ふとした瞬間にツンと嗅覚を刺激する今までにない酸っぱいような重いようなニオイ。それは思いすごしではない。体臭研究の第一人者、五味クリニック院長の五味常明先生が説明する。「アラフォーの女性は、ホルモンバランスの変化に皮脂の酸化、汗腺の機能低下、自律神経の乱れで精神的な発汗が増え、ニオイが強くなる要因が重なります。さらに20代まで女性の体が無条件に放っていた甘い香りも30代を過ぎるとほぼゼロに」。年齢というのは実に残酷なのだ。

 また、さまざまな体臭の“もと”である皮膚ガスを研究する東海大学理学部化学科教授の関根嘉香先生によれば「汗や皮脂が皮膚表面で化学反応を起こして発するニオイ以外に、肉体疲労によるアンモニア臭や食事、アルコールなど肌が直接放つニオイも。人間のニオイの“出所”は多岐にわたり、これは汗を抑えるだけでは止められません」。

 そして、最近わかったのが、ストレス臭。体や気持ちの状態とニオイの関連性を研究し、先研究員の加齢臭の発見に次ぎ、ストレス臭を発見した資生堂の研究員、勝山雅子さんは言う。「モニターさんの手から皮膚ガスを採取しニオイを調べたところ加齢臭や便秘の人特有のニオイなどのほかに、独特のイオウ系のニオイを発する集団が。深掘りすると、緊張など心理的ストレスを感じている人たちとわかりました。公私ともに忙しく、日々プレッシャーを感じているアラフォー女性も、手のひらや足の裏、首まわり、背中からストレス臭を発している可能性、大。また、自分のストレス臭をしばらくかいでいると、より心が疲弊してしまうことも判明したので、ストレス臭はすみやかに無臭化したほうがいいでしょう」

 他人は指摘できないニオイで疑心暗鬼になるよりも、アラフォーの体臭を自覚して先回りするニオイ対策で、清潔感ファーストの夏を!

アラフォーのニオイアンケート1

8 割以上がニオイの変化を実感。特に疲れた時、イライラした時など、ストレスを感じたり体調が優れないとニオイを感じる傾向が。

アラフォーのニオイあんけーと2

以前は脇の下や足など発汗量が多く、蒸れやすいパーツだったが、無臭だった部位に今までにないニオイを感じるという人が増加。


<<知っておきたいニオイの真実!>>

アラフォー世代のツンとくるニオイは、どんな時に、なぜ強くなるのか。
とりあえずこれさえ抑えれば、スメハラは食い止められる。


アラフォーのニオイ、4大原因はこちら!

①酸化
30代後半から皮脂の中の脂肪酸と過酸化脂質が増え、その皮脂が酸化すると古い本のようなノネナールが発生。これが"加齢臭"のもとに。男性のほうが目立つが女性もニオう。皮脂分泌が活発な背中や頭皮などに多発の傾向。

②ホルモン低下
40代半ばから50代半ばまでの10年間。女性ホルモンが激減する更年期は自律神経も乱れ、顔、首、胸に突然滝汗が。また出るのでは、という不安から頭や脇、手、足の裏に精神性発汗があり、濃度が高いのでニオイのもとになる。

③汗腺機能低下
汗腺はエクリン腺とアポクリン腺の2種類。全身にあるエクリン腺から出る汗は99%が水分でサラサラ。でも体温調節がいらない生活で汗腺機能が低下するとベタベタの濃い汗になり、皮膚表面をアルカリ化しニオイリスクに。

④ストレス
仕事でも家庭でも責任世代のアラフォー。緊張やプレッシャーなど精神的ストレスを感じると、体温が高く汗腺が多いところに温泉やゆで卵のようなストレス臭が発生。さらにそのストレス臭をかぐと疲労や混乱を招く悪循環に。



予防のために知っておきたい、〝ニオイ〞豆知識

■ニオイを発しやすくなる生活習慣は?
「長時間エアコンのきいた室内で過ごし汗をかかない、運動不足、夜更かし、疲労。お酒をよく飲む人、喫煙者、暴飲暴食による胃腸機能の 低下、スパイシーな料理が好きな人、炭水化物抜きのダイエットもアセトン臭が」(関根先生)

■ニオイを発しやすい環境条件は?
人間は約37℃の発熱体。「温かいもののまわりには上昇気流が起きるので体の中でも頭の上はニオイが強くなります。また湿度が高い環境、換気が悪く密閉度が高い空間で感知しやすく、閉めきった寝室はニオイの巣窟に」(関根先生)

■ニオイやすい体質ってあるの?
「緊張やストレスを感じやすい人は体温が上昇し汗腺が多い部分にニオイが。便秘体質の人、食に偏りがあり、酸化体質の人もニオイが出やすいようです。生理の重い日には、いつもと違うニオイを感じることも」(勝山さん)

■人がニオイを感じる距離は?
「検証の結果、25㎝がニオイの危険領域のボーダーライン。当然、満員電車やエレベーターはニオイ被害も増します。ふだん汗をかかない生活で休眠汗腺が増えると、一部の汗腺からニオイの強い濃い汗が出るので要注意」(関根先生)


☆自分のニオイはこうしてチェック!

私たち人間の嗅覚は順応性が高く、たとえイヤなニオイでも、しばらくかいでいるとそのニオイを感じなくなる。気づきにくい自分の体臭をチェックする方法は?「脱いだ衣類やはずしたストールを、数時間後にかいでみると、客観的にニオイを判断できます」(勝山さん)

汗や皮脂だけじゃない?!アラフォーのニオイの原因_1_3
【Marisol8月号2019年掲載】撮影/久々江 満 イラストレーション/佐藤由実(藤村雅史デザイン事務所)  取材・文/片岡えり 構成/原 千乃

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