坪田あさみ エディター・ライター
Instagram @asamit1201、@sundownertokyoomuretsu
「素敵な大人」ってどんな人だろうと考えた時に、“ファッショナブル”であることよりも、その外見を裏付ける充実したライフスタイルを持つ人に強く惹かれるように。アラフォーってそういうお年頃かもしれません。
着こなしで言えば「その人らしさが滲み出ている」こと。トレンドや定番を上手に組み合わせてアップデートしながら鮮度は保ちつつ、個性のあるスタイルは決してブレない。知性のある生き方や優しさが透けて見えるような人。
このブログでは「ちょっと先にある理想」を作るパーツを探しながら、皆様と情報を共有していけたらいいなと思っています。
第1回目はわかりやすい名品「スカーフ」から始めたいと思います。
アラフォーにとって20代のエルメススカーフブームでお持ちの方も多いと思います。私も20代前半にどなたかのパリ土産でいただいたのがファースト・カレ。たいしてうまく使いこなせず長くタンスの肥やしになっていました。
ところが40代の私にとって、今やスカーフは自分的定番に昇格。おばあちゃんになっても使いたい名品と思っています。日常使いはもちろん、先日訪れたNYにも何枚か持って行き、大変重宝しました。
まず出発前のパッキングでは、私はスーツケースの中の衣類を包む風呂敷代わりにします。特に90cmの大判タイプは、かさばるニット類をコンパクトに包みやすいベストサイズ。ホテルに着いたらスカーフをほどき、荷物をドゥロワーやクローゼットにしまい、その後は小物として活躍させます。上質なシルクなら長時間荷物をぎゅっと結んだ後でもシワはほとんど残りません。
なぜなら旅先には荷物になるヘアアイロンやスタイリング剤をあまり持って行きたくないので、手抜きになったヘアスタイルを隠すのにちょうどいいから。帽子でもいいのですが、帽子は高さがありかさばりますよね? 室内で脱ぐ面倒くささもありません。私はまだそこまで白髪がないのですが、スカーフは生え際隠しとしても使えそうです。
冬はダークな色のアウターなど地味色が多くなりがちなので、スカーフで差し色をプラスすれば、全身が軽やかに見えバランスもよくなります。同じ上下の服でもスカーフで印象を変えられますし、その日の気分で色を差すこともできます。夜、ちょっといいレストランで食事をする時にも、一枚あるだけで簡単に華やかになるので、素敵な場所の雰囲気を旅行者コーデで壊さなくて済みます。限られた服しかない旅先ではこれがとてもありがたい!
カレ以外のスカーフも何枚か愛用していますが、やはり巻きやすさ、サイズ感、色柄の豊富さではエルメスが最高です。
多分私たちがおばあちゃんになってもエルメスのスカーフは間違いなく名品中の名品のはず。着物と同じで普段から使いこなしていないと、こなれた雰囲気を醸し出すことはできません。またどんな色が自分に似合うかもわからないままです。「頭に巻くなんて!」「派手なスカーフはやっぱり難しい」と思っている方も、旅先から少しずつ慣れてみてはいかがでしょうか。おしゃれの幅もきっと広がっていくと思いますよ。