【今月のお悩み】「義母との同居が今から憂鬱」
(新潟県・えだまめ・42歳・パート)
☆辛酸なめ子さんの回答
☆みうらじゅんさんの回答
これはもう、先手必勝。 一時的に狭い家に引っ越し、パートも増やしてみては?
でも、えだまめさんは今から不安を感じていらっしゃるんですよね。実際、お姑さんは遊びにきた時にそんな暗い話をするほどですから、同居したらますます暗くて重〜い話をするんじゃないでしょうか。それは、えだまめさんが想像している以上にしんどいと思うんです。
まわりからは母親べったりだと思われがちの者でも、ひとりっ子で可愛がってもらった者でも、好きにさせてもらって感謝でいっぱいでしょうが、同居はどうでしょう? お互いに住む世界が違って生活のリズムが違うし話も合うはずがありません。実の息子でさえそうなんですから、他人であるお嫁さんがうまくやるなんて、なかなかむずかしいですよ。
そこで提案なのですが、えだまめさん、ある期間だけ狭い家に引っ越すというのはどうでしょう? あまり使わない余分な部屋があると、お姑さんが「私、ここで十分だから」なんて言い出すかもしれません。うっかりすると、お姑さんが遊びにきて、帰るたびに彼女の荷物がひとつずつ増えていっていつの間にかお姑さんの部屋ができちゃった、なんてことにもなりかねません。だから、えだまめさん家族がギリギリ暮らせるくらいの広さ、そうですねぇ……2DKくらいがいいんじゃないでしょうか。
それから、えだまめさんもパートのシフトを増やしたりして、毎日忙しくバタバタしているうえに子供の世話もあって家の中は一日中、わぁわぁ大騒ぎ……というような吉本新喜劇ばりの芝居を打つ、というのはどうでしょうか。その剣幕を見れば、さすがのお姑さんも「ここには私の居場所はない」とあきらめるのではないかと。スペース的にも気持ち的にもつけ入るスキを与えないようにするんです。
ダンナさんの通勤時間が長くなるとか、子供の幼稚園や学校のこともあって、そう簡単には引っ越せないというのなら、お姑さんがハマれるような何かをプレゼントするのもいいかもしれません。
今さらと思うかもしれませんが、案外、韓国ドラマはまだイケるかもしれませんよ。DVDを10枚くらいどーんと送ってみては? お姑さんが忘れかけていたかもしれない〝女の部分〟をくすぐられるような何か。そういうものがあれば、よけいな心配や不安にかられることなく、息子一家を頼ってくることもないような気がします。
ご近所のうわさ話をしているなんて、お姑さんも元気な証拠。まだまだご自分の人生を謳歌してもらいましょうよ。えだまめさんも心配しすぎず、まずは自分の暮らしを大切に!
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●JUN MIURA: イラストレーターなどなど。「マイブーム」「ゆるキャラ」など数々のブームを生み出す。『みうらじゅんと宮籐官九郎の世界全体会議』(集英社)が大好評発売中!
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●NAMEKO SHINSAN: 漫画家、コラムニスト。巫女的な感性でアイドル観察からスピリチュアルまで、あらゆる事象を取材。近著に『辛酸なめ子の世界恋愛文學全集』(祥伝社)などがある
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