①毎日使いしたい“パール”ジュエリーのコーディネート術
Profile:
伊藤美佐季
ジュエリーディレクター、スタイリスト。フィレンツェに遊学、帰国後スタイリストに。つける人の個性を生かしたスタイリングは、女性誌のほか多くの女優からも支持が厚い。近著に『そろそろ、ジュエリーが欲しいと思ったら』(ダイヤモンド社) jewelryconcierge_m
(1)左右で変えるおしゃれが旬なパールの耳元
「意外性」があるとパールがぐんとあかぬける
上品で、日本人の肌に最も映えるパール。しかし、そのままつけただけでは、きれいにまとまりすぎてつまらなかったり、少し老けて見えたりする落とし穴があるアイテムだと思うんです。マリソル世代が今っぽくパールをつけこなすポイントは、「意外性」。そもそもパールはタイムレスな美しさを誇るものなので、それをあえてくずしてみる……例えば、アシンメトリーなつけ方にしてみたり、カジュアルな服に合わせたり。少し大胆かな? 遊びすぎ? と思うくらいのコーディネートでも、パールが元来もっているエレガンスがちゃんと主張して、大人の装いに仕上げてくれるから大丈夫。「破調」の意外性があると、パールはぐんとあかぬけて見えるんです。逆にネックレスと一粒パールのピアスをおそろいでつけたりすると少し古くさく見えるので要注意。意識的に「スキ」をつくること。これがパールをおしゃれに見せるコツなのです。
■左右違いのパールイヤリング
イヤカフがブレイクし、左右で違うイヤリングをするのがトレンドの今。ゴールドでたくさんのイヤリングをレイヤードすると、どこかパンクの香りが漂って、ハードめのパンチが出てしまうけれど、パールなら遊んでも上品に仕上がる。
左右でパールの種類を変えるとこなれ感が増す
今っぽいパールのイヤーアイテムがそろうTASAKI。左右でパールの種類を変え、あえてバランスをくずすことでしゃれ感がアップ。
1)「デンジャー イヤリング」(YG×あこや真珠)¥278,300(片耳価格)・2)「デンジャー ピアス」(YG×あこや真珠)¥198,000(両耳価格)/ドゥロワー 六本木店(ドゥロワー)
3)「アブストラクト スター イヤリング」(SAKURAゴールド×淡水真珠)¥264,000(両耳価格)/TASAKI ニット¥63,800/ドゥロワー 六本木店(ドゥロワー)
(2)パールと時計の手元美しく見せる組み合わせ
■時計×パールの手もとレイヤード
最近流行のマニッシュなカラーフェイスの時計には、あえてグレーパールのブレスをレイヤード。地金の硬質な光とは違う、パールのまろやかな照り感を合わせることでフェミニンさを添えると、こなれ感のある手もとに。
ブラックフェイスをグレーパールで女らしく
カラーフェイスの時計に、今までならシルバー系のバングルやブレスを合わせていたところを、パールのブレスに変えると、ぐっと女らしく。
時計「レベルソ・クラシック・スモール・デュエット」(SS、34.2×21㎜、手巻き)¥1,135,200/ジャガー・ルクルト ブレスレット(淡水真珠×真鍮)¥24,200/チェルキ(ミッレ) ニット¥81,400/エスケーパーズオンライン(ピセア)
マニッシュ×エレガント、このミックス感が旬
メンズライクなビッグフェイスの時計に優雅なパールブレス。あえて反対のテイストを合わせることでしゃれた手もとに。
時計)「ポルトギーゼ・クロノグラフ」(SS、径41㎜、自動巻き)¥907,500/IWC
ブレスレット)(WG×黒蝶真珠)¥209,000/キノシタパール
フェイスとパールをワントーンでまとめて
フェイスの色とカラーパールをワントーンで。質感の異なるグレーを重ねることで洗練度がアップ。
時計)「スピードマスター(」SS、径38㎜、自動巻き)¥946,000/オメガお客様センター(オメガ)
ブレスレット)(YG×黒蝶真珠×あこやベビーパールバロック¥231,000/ボン マジック
(3)パールネックレスのレイヤード
■パールのショートネックレス×チェーンネックレス
パールのショートネックレスは単品であしらうよりも、シルバーのチェーンネックレスとレイヤードすると、よりカジュアル感が出て軽やかに。パールの照り感とメタリックなシルバー、質感の違う光を合わせることで深みが増す。
カラーセーターに映えるパール×シルバーの「白」
今季トレンドでもあるカラーセーターには、パール×シルバーネックレスという「白い光」がベストマッチ。ネックレス(上)淡水のバロックパールを生かした大ぶりのフォルムが新鮮。
(淡水パール×SIL)¥179,000・(下)長いチェーンネックレスを二重にして使用。(SIL)¥158,000/エスケーパーズオンライン(ソフィー ブハイ) ニット¥93,500・パンツ¥66,000/ブラミンク
ゴールドチェーンだとよりエレガントな印象に
小さめの珠のパールにゴールドカラーのチェーンで華やぎをプラス。
ネックレス ❶(あこや真珠×YG)¥85,800/ジョン スメドレー横浜店/ジョン スメドレー(ジジ) ❷(SILにゴールドコーティング)¥12,100・❸(SILにゴールドコーティング)¥22,000/ショールーム セッション(マリア ブラック)
大珠のパール×華奢なチェーンの太さミックス
存在感のあるサイズの珠に、華奢なシルバーチェーン。太さの異なるネックレスをレイヤードすることで奥行き感が出る。
ネックレス❹マルチカラーのバロックパールネックレス。(黒蝶真珠×白蝶真珠×SIL)¥253,000/ペルラジオーネ ❺(SIL)¥37,400/ショールーム セッション(マリア ブラック)
■パールのロングネックレス×コードペンダント
カジュアルと相性のいい、シルバーのトップがついたコードペンダント。そこにエレガントなパールのロングネックレスを加えることで、大人にふさわしい華やぎ感が出る。
量感のあるムートンにも負けない存在感あるパール
厚手のムートンにも埋もれないボリュームが出るのが、パールのロングネックレスならでは。辛口のコードペンダントと合わせることで、大人のカジュアルにふさわしい抜け感が演出できる。
ネックレス(WG×あこやバロックパール)¥979,000/キノシタパール コードネックレス(SIL)¥56,100/ホアキン・ベラオ ムートンコート¥253,000・パンツ¥30,800/ポステレガント
Vゾーンのあき具合をラリエットで調整して
ロングネックレスで気になる「Vゾーンのあき」を埋めるのに最適なのがラリエットタイプ。コードをバランスのいい場所で結んで。
ネックレス❶(あこや真珠×SIL)¥253,000/アルテミス・ジョイエリ ❷コードの両端にシルバーのトップがあしらわれたラリエットタイプ。(SIL)¥84,700/ホアキン・ベラオ
甘辛の絶妙バランスが旬の胸もとをつくる
パールのロングネックレスとコードの長さの相性を見ながら、ちょうどいい場所を探して。オブジェのようなペンダントトップと華やかなパールのロングネックレスとの甘辛バランスがあかぬけの秘けつ。
②トレンドジュエリー
(1)チェーンのネックレス・ブレスレット・リング
※チェーンの長さは編集部調べ
☆今なぜチェーン?
細めチェーンのレイヤードで優しげニットをモダン仕上げに
1)大小リズム感のあるチェーン使いだから大ぶりもすっきりスマートな印象。ブレスレット(SV、20㎝)¥111,000/CHERRY BROWN(チェリーブラウン)
2)艶やかなゴールドカ ラーを細チェーンで品よく。ネックレス(真鍮×K18ゴールドプレーテッド、45㎝)¥40,000/バーニーズ ニューヨーク(ニナ カステンス)
3)重厚感を堪能できる太めの喜平チ ェーン。ブレスレット(SV925、19.5㎝)¥136,000/ステディ スタディ(トムウッド)
4)ヴィンテージ風のロングチェーンにペンダントトップつき。ネックレス(真鍮×K14、67 ㎝)¥21,000/マルティニーク ルコント ルミネ有楽町店(ローラ ロンバルディ)
5)ストライプ状の加工が華やか。ネックレス(SV×K18ゴールドプレーテッド、59㎝)¥75,000 /バーニーズ ニューヨーク(イヴィ)
6)スターリングシルバーのクリーンな輝きが映える。ネックレス(SV925、42㎝)¥52,000/ブランイリス エストネーション六本木ヒルズ 店(ブランイリス)
7)個性の違うチェーンの組み合わせもトレンド。ブレスレット(真鍮、18㎝)¥12,000/ゲストリスト(フィリップ オーディベール/ハウント代官山)
8)片耳ピアスで左右アシンメトリーなバランスが楽しい。ピアス(片耳)(SV925×K18YGプレーテッド、7.5㎝)¥26,000/ショールーム セッション(マリア ブラック)
9)揺れるピアスも今季はチェーンが旬。ピアス(真鍮×シルバープレーテッド、4 ㎝)¥8,000/ビームス ハウス 丸の内(フィリップ オーディベール×デミルクス ビームス)
ネックレスは品よくさりげなく。襟もととのバランスで魅せて
太すぎず細すぎず、合わせやすいデザインを厳選。
1)大きさの違うパーツを並べて喜平チェーンに抜け感を。ネックレス(SV925×K9ゴールドプレーテッド、52㎝)¥63,000/ステディ スタディ(トムウッド)
2)つける人も服装も選ばない、万能シンプルな細シルバー。ネックレス(SV925、38㎝)¥32,000/ショールーム セッション(マリハ)
3)長くて細いチェーンは2 重にしても素敵。ネックレス(K14ゴールドプレーテッド、62㎝)¥31,000/アクアガール渋谷(マラムクス)
4)すき間なく連なるゴールドチェーンが存在感あり。ネックレス(K14ゴールドプレーテッド、47㎝)¥13,000/ドレステリア 新宿店(ローラ ロンバルディ)
手もとには太めをガツンと。逆説的な女らしさがきわだつ
BRACELET
手もとはちょっとボリューミーな映える一本を。
1)繊細でドレッシーなニットチェーン。あえてカジュアルに楽しみたい。ブレスレット(YG×ホワイトダイアモンド、17.5㎝)¥246,000/プレッドPR(リーフェ ジュエリー)
2)趣あるヴィンテージ風シルバーに、少量のゴールドでエレガンスを。 ブレスレット(SV×K18YG、19㎝)¥245,000/バーニーズ ニューヨーク(スピネリ キルコリン)
3)スマートなシルバーチェーンは重ねづけにも最適。ブレスレット(SV925、19㎝)¥23,000/アパルトモン 青山店(ジジ)
4)ユニークなチェーンの形&こっくりカラーで一本でも存在感あり。ブレスレット(SV925×K9ゴールドプレーテッド、17㎝)¥64,000/ステディ スタディ(トムウッド)
PIERCE &EAR CUFF
デザイン性の高いチェーンを耳もとにさりげなく。組み合わせで遊べる片耳デザインも豊富。
5)チェーンのかっこよさとパールの気品を両立。イヤカフ(真鍮×合金)¥11,000/ナノ・ユニバース(アンセム フォー ザ センセズ)
6)鮮度の高いシルバー×ゴールドのコンビ。合わせのジュエリーを選ばないのも魅力。ピアス(SV×K18)¥50,000/イセタンサローネ 東京ミッドタウン店(ヴァガス)
7)シンプルなフープの次はこんなデザインを。ピアス(片耳)(SV925×K18YGプレーテッド)¥14,000/ショールーム セッション(マリア ブラック)
8)人気の揺れるデザインを、自由につけこなしができるイヤカフで。イヤカフ(真鍮×合金)¥7,900/アマン(アンセム フォー ザ センセズ)
(2)話題ブランドのモダンなデザインジュエリー
■Hirotaka
「トラペーズ」(空中ブランコの意味)と名づけられた、ダイヤモンドを並べた人気のネックレスの新作。計算されたスリリングなバランスと、直線的なバーのシャープな雰囲気が魅力。柔らかなニットスタイルの胸もとに合わせれば、印象をモダンに引き締めてくれる。
右)
■ヒロタカ
Trapeze Diamond Necklace S
(ダイヤモンド×イエローゴールド)
サイズ:F
¥48,000
(左)
■ヒロタカ
Trapeze Diamond Necklace L
(ダイヤモンド×イエローゴールド)
サイズ:L
¥78,000
※ブランドの価格改定により、本誌掲載時のプライス表記とそれぞれ異なります。
■MARIHA
ネーミングもロマンティックな「輝くしずく」ネックレスは、その名のとおりキラキラきらめくダイヤモンドをちりばめた大粒のしずくが特徴。天然石の美しさを生かしたフォルムがきわだつ「Organic Gems」シリーズは、シックなスタイリングのきかせ色にぴったり。
右)
■マリハ
輝くしずくネックレス
(ダイヤモンド×イエローゴールド)
サイズ:F
¥128,000
(左)
■マリハ
Organic Gems ネックレス M
(ゴールドルチル×イエローゴールド)
サイズ:M
¥68,000
■THE LETTERING
ドイツ南部のプフォルツハイムにある伝統的なアトリエで、職人によって作られているイニシャルモチーフのリング。ボリューム感があるのに肌なじみがよく、つけ心地抜群。構築的なフォルムが手もとのおしゃれをぐっと格上げしてくれる。自分や家族、大切な人のイニシャルを選べば愛着もひとしお。
■ザ レタリング
THE LETTERING SILVER RING
(アルファベットA、M、K、ほかR、&など)
(シルバー)
サイズ:13、15号
¥68,000
■CHARLOTTE CHESNAIS
まるで身につけるパズルやアートピースのよう! 一流メゾンでのキャリアをもつデザイナーが生み出すのは、ミニマルな中に遊び心を感じる、有機的なフォルムのジュエリー。素材はシルバーにゴールドヴェルメイユというフランスの伝統的な技法が使われている。
(右)
■シャルロットシェネ
SATURN SMALL EARRINGS
(YELLOW VERMEIL、SILVER)
サイズ:F
¥44,000
左)
■シャルロットシェネ
SATURN SMALL EARRINGS
(YELLOW VERMEIL)
サイズ:F
¥54,000
(3)スタイリストの注目ブランド&ジュエリー
スタイリスト 徳原文子
■ESCAPERS:エスケーパーズ
今どきのおしゃれ感が盛れる大人カジュアルに合うアクセが豊富
<最旬のアクセサリーを探すならここ。コンサバにならず、しっかり主張するデザインが多く、アクセで旬を足したい人にぴったり。オンライン店舗のみですが、のぞくと必ず欲しいものが見つかります>
<ふぞろいなターコイズがいい味! 春夏になると色石ブームが再燃(徳原さん)>
老舗インディアンジュエリーブランドのターコイズネックレス。ところどころはさみ込まれるシルバーがアクセントに。ネックレス¥45,000(ハルポ)/エスケーパーズ
金具が開閉式で手首にほどよくフィットするタイプ。マットなゴールドもスタイリッシュ。バングル¥376,000(ハム)/エスケーパーズ
細身の半月のようなモチーフで、ちょっとソリッドな印象に仕上がる。ピアス¥75,000/エスケーパーズ
大粒パールを使用したクラシカルなデザインが逆に今っぽい。パールピアス¥83,000/エスケーパーズ
ゴロンとした進化系フープは使い勝手抜群。ピアス¥45,000(以上ソフィー ブハイ)/エスケーパーズ
③40代が持つべき一生ものの名品ジュエリー
(1)ネックレス|40代が持つべき名品ジュエリー
■MARIA BLACK|マリア ブラック ネックレス
「ネックレスブーム復活を受け、ジュエリーのレイヤードも首もとが新鮮」と、スタイリスト松村純子さん。シルバー派にはプレートと喜平チェーンでマニッシュな雰囲気の2本をリコメンド。
【Marisol 8月号 2020年掲載】撮影/魚地武大(TENT) スタイリスト/松村純子 取材・原文/塚田有紀子
■MARIHA|マリハ ネックレス
ネックレスのレイヤードは「シンプルな一本を軸に、ニュアンスの異なるチェーンで緩急をつけるのが上級テク」とスタイリスト松村純子さん。Y字とボールチェーンで女らしい胸もとを演出。
【Marisol 8月号 2020年掲載】撮影/魚地武大(TENT) スタイリスト/松村純子 取材・原文/塚田有紀子
■CHANEL|シャネル「カメリアコレクション」ネックレス
シャネルを代表するファインジュエリー「カメリア コレクション」から、センターにダイヤを一粒あしらったピンクゴールドのシリーズが登場。「シンプルな着こなしにカメリア コレクションをひとつだけ身にまとう、そんな大人の女性が今年の目標です」と編集長イシダ。
撮影/佐藤 彩 スタイリスト/伊藤ゆみ 取材・原文/坪田あさみ
■TASAKI|タサキ「デインジャー」ネックレス&ブレスレット
保守的なイメージのあるパールを、新たな解釈により大胆で妖艶なデザインに生まれ変わらせた人気のアイコンシリーズ。まるで食虫植物が獲物を飲み込む瞬間をとらえたようなブレスレットとネックレスは、美しくも毒気を含んだたたずまい。「小さなパールがあしらわれ、大胆なデザインでもさりげなくつけやすいのでおすすめ。ブレスレットを愛用中です!」とスタイリスト室井由美子さん。
撮影/佐藤 彩 スタイリスト/伊藤ゆみ 取材・原文/坪田あさみ【Marisol 11月号 2019年掲載】
(2)ブレスレット・バングル|40代が持つべきメインジュエリー
■HERMÈS|エルメス ブレスレット
シンプルな中にも乗馬のモチーフが光るエルメスらしい逸品
エルメスの乗馬用の鞍についている鋲「クルー・ド・セル」をモチーフにしたブレスレット。レザー×メタルというちょっぴり無骨な組み合わせ、太幅のデザインがかえって腕を華奢に見せ、女らしさを引き立ててくれる。
【Marisol7月号2019年】撮影/曽根将樹(PEACE MONKEY) ヘア&メイク/桑野泰成(ilumini.)スタイリスト/福田亜矢子 モデル/RINA 取材・文/伊藤真知
■TIFFANY&Co.|ティファニー「ティファニー T」ブレスレット
「手もとは自分が一番見える場所だから、ブレスレットを一本さりげなく。ブラックオニキスなら、かっこよさも」と副編集長SGURがひと目惚れしたティファニーのブレスレット。洗練されたミニマルなデザインとスタイリッシュさはそのままに、アクセントとなるジェムストーンを組み合わせている。
撮影/佐藤 彩 スタイリスト/伊藤ゆみ 取材・原文/坪田あさみ【Marisol 11月号 2019年掲載】
■TIFFANY& Co.|ティファニー「ボーンカフ」「ハードウェア」ブレスレット
シルバーのクールな輝きを大胆に重ねて、モダンな手もとに
「ボーンカフ」と「ハードウェア」のラップブレスレット、主役同士のレイヤードもシルバーなら決して行きすぎない。
【Marisol7月号2019年】撮影/曽根将樹(PEACE MONKEY) ヘア&メイク/桑野泰成(ilumini.)スタイリスト/福田亜矢子 モデル/RINA 取材・文/伊藤真知
■TIFFANY&Co.|ティファニー「ティファニー T トゥルー」ブレスレット&リング
Tのモチーフが連結したグラフィカルで構築的なデザインが特徴の「ティファニー Tトゥルー」。力強く洗練されたデザインはパートナーとおそろいも素敵。「モダンでしゃれた洗練デザインはシーンを超えて活躍してくれそう。ブレスとリングのどちらも狙ってます!」と編集長イシダ。
【Marisol5月号2019年掲載】撮影/佐藤 彩 スタイリスト/伊藤ゆみ 取材・原文/坪田あさみ
■VALENTINO GARAVANI |ヴァレンティノ ガラヴァーニ バングル
ひとつで、重ねて、シェアしてと辛口スタッズは楽しみ方も自在
スタッズの大きさやカーフスキンの色によって、表情がまったく異なるのが魅力。長さが調節できるベルトタイプなので、男性とシェアしやすいのもうれしい。
【Marisol7月号2019年】撮影/曽根将樹(PEACE MONKEY) 取材・文/伊藤真知
■BOTTEGA VENETA|ボッテガ・ヴェネタ バングル
ブランドの新たな魅力が味わえるミニマルで洗練されたゴールド
上質なレザーグッズのイメージが強いボッテガ・ヴェネタで、ひときわ新鮮に映るゴールドプレートのバングル。究極にシンプルでありながら、ドアノッカーを思せるデザインでその存在感は圧倒的。
【Marisol7月号2019年】撮影/曽根将樹(PEACE MONKEY) 取材・文/伊藤真知
■DELPHINE CHARLOTTE Parmentier|デルフィーヌ・シャルロット・パルモンティエ ブレスレット
有名メゾンにデザインを提供するアクセサリーデザイナー、デルフィーヌ・シャルロット・パルモンティエのブレスレットは、エレガントさとパンキッシュさをあわせもつ。「ちょっとクラシカルでレディライクなアクセサリーを足すだけで、いつものタートルニット&デニムのスタイルも今っぽいおしゃれ感に更新できます」とスタイリスト徳原文子さん。
撮影/佐藤 彩 スタイリスト/伊藤ゆみ 取材・原文/坪田あさみ【Marisol 12月号 2019年掲載】
(3)ピアス|40代が手に入れるべき名品ジュエリー
■Hirotaka|ヒロタカ イヤカフ
「締めつけもなく、引っかかることもないから、つけ心地もエフォートレス。そのわりに、それひとつでエッジのきいた雰囲気に仕上がるから、カジュアル服や、リモートファッションの時にも効果大です。」(スタイリスト松村純子さん)
【Marisol 8月号 2020年掲載】撮影/魚地武大(TENT) スタイリスト/松村純子 取材・原文/塚田有紀子
■ANTONINI|アントニーニ ピアス
「シンプルな着こなしに一点インパクトのあるジュエリーを投入!そんな華やぎバランスが気分」とスタイリスト大沼こずえさんがリコメンドするのが、アントニーニのピアス。インパクトと凛とした女らしさを感じさせるモダンなデザイン。(右)創業100周年を記念して発表された「アニバーサリー100」。全面に輝くイエローゴールドが波打つドーナツ型のピアスは、エレガントな中にユニークさも。
撮影/佐藤 彩 スタイリスト/伊藤ゆみ 取材・原文/坪田あさみ【Marisol 12月号 2019年掲載】
■ LA SOEUR|ラ・スール ピアス
天然石ならではのニュアンスカラーがきれい!(by 副編集長SGUR)
カラーストーンを使ったフック式のピアス。シックなスタイリングのさりげないポイントに。
【Marisol 10月号2019年掲載】撮影/魚地武大(TENT/物) スタイリスト/徳原文子 取材・文/発田美穂
■TASAKI|タサキ「キネティック」ピアス
TASAKI COLLECTION LINEの「キネティック」は、デザイナーのタクーンによるモダンで繊細な魅力が光る逸品。フープの中にパールが揺れるシンプルながら印象的なデザインは、宇宙の神秘や星のめぐりなどロマンティックな物語も感じさせる。「立体的で動きを感じるモダンさにひと目惚れ。鮮やかなピンクのリップにヘアをタイトにまとめてつけたい!」とスタイリスト辻 直子さん。
【Marisol5月号2019年掲載】撮影/佐藤 彩 スタイリスト/伊藤ゆみ 取材・原文/坪田あさみ
(4)リング|40代が手に入れるべき名品ジュエリー
■hum|ハム リング
スタイリスト松村純子さんのひと目惚れは、ハムのリング。どこから見てもパールが楽しめるよう球体の真ん中より下にセッティングされた大き目のブラックパールとシルバーのリングで指輪ひとつでモードな手もとが完成する。
撮影/佐藤 彩 スタイリスト/伊藤ゆみ 取材・原文/坪田あさみ
■THE KISS CENTURION|ザ・キッス センチュリオン リング
「自分が手もとを眺めてアガるジュエリーを見つけました!」とスタイリスト大沼こずえさんがひと目惚れしたのが、ザ・キッス センチュリオンのフルエタニティリング。重ねづけしやすいのも嬉しい。
撮影/佐藤 彩 スタイリスト/伊藤ゆみ 取材・原文/坪田あさみ
■MAGNORIA 12|マグノリア トゥエルブ リング
「ざっくりとした冬のニットに色石のジュエリーをさりげなく。そんな大人のムード漂うコーディネートに仕上げたい」とスタイリスト福田亜矢子さん。旅を愛する日本人デザイナーが世界各地で出会った希少性の高い貴石や半貴石の個性を生かして作り上げた、世界でひとつだけのジュエリー。シックで辛口なムードが大人にぴったり。
撮影/佐藤 彩 スタイリスト/伊藤ゆみ 取材・原文/坪田あさみ
④ おしゃれプロの”一目ぼれ”ジュエリー
■カリッとしたフォルムの地金のジュエリー|エディター三尋木奈保さん
モード感のあるジュエリーで優しいベージュに辛さを足して
「華奢で繊細なジュエリーだと、ベージュがほっこり見えてしまいがち。ぱっと印象に残るようなモードなジュエリーのほうがかっこよく映えます」。
【Marisol5月号2020年掲載】撮影/魚地武大(TENT/物) 須藤敬一(人物) ヘア&メイク/神戸春美 スタイリスト/松村純子 取材・文/三尋木奈保
■ゴールドのバングル|スタイリスト伊藤美佐季さん
イタリアンマダムのバングル使いをお手本に
伊藤さんといえばバングルというほどのアイコン的存在。長い時間をかけて少しずつ集めた手もとコレクションは、手前が震災当日に手に入れて以来お守りとしてつけているブシュロンの「セルパン」、ほかの3つはすべて海外で買ったヴィンテージ。「ジュエリーは少し毒のあるデザインが好き」
【Marisol8月号2020年掲載】撮影/加藤新作 スタイリスト/中里真理子 構成・文/湯澤実和子 撮影協力/バックグラウンズファクトリー
■UPALA|ウパラの天然石リング|スタイリスト辻 直子さん
「今また色石のジュエリーに惹かれています。繊細さより存在感。2本ぐらいを指先にちりばめて遊びのあるつけ方をしたいです」とスタイリスト辻 直子さんがひと目惚れしたのがウパラのジュエリー。石の個性に合わせたデザインで、天然石そのものを身につけている気分に。
【Marisol 3月号 2020年掲載】撮影/佐藤 彩 スタイリスト/伊藤ゆみ 取材・原文/坪田あさみ
■MISUI|ミスイのネックレス|スタイリスト室井由美子さん
スタイリストの室井由美子さんが「素敵なジュエリーを探していて見つけた最近のヒット! 大胆でユニークなモチーフがツボ! 使わない時はインテリアにも素敵」とお気に入りなのが、スペイン・バルセロナのジュエリーブランド、ミスイのネックレス。挑発的なまでの大きさと、可愛げのあるフルーツモチーフという意外性のある組み合わせが目をひく。長めに設定されたチェーンは胸下あたりまであり、シンプルなニットなどの着こなしと合わせてポイント使いに。
【Marisol 3月号 2020年掲載】撮影/佐藤 彩 スタイリスト/伊藤ゆみ 取材・原文/坪田あさみ
■MARIHA|マリハのシルバーコレクション|編集長イシダ
「大人がつけても素敵に見えるリュクスなシルバーを探し続けてとうとう発見! シンプルだからどんな着こなしにも合わせやすい!」と編集長イシダが絶賛するのが、マリハのシルバーコレクション。ブランド初のシルバーコレクションは、ほどよいボリューム感と繊細さを両立し、まさに大人向き。(右)パールのように小さな粒が連なるボールチェーンのネックレスは、デコルテにモード感を与える。
【Marisol 3月号 2020年掲載】撮影/佐藤 彩 スタイリスト/伊藤ゆみ 取材・原文/坪田あさみ
■Adawat'n Tuareg|アダワットゥン トゥアレグ ネイティブジュエリー|スタイリスト松村純子さん
「モロッコの遊牧民・トゥアレグ族の伝統的な銀細工ジュエリー。インディアンジュエリーほどごつすぎないのでつけやすく、ハンドメイドの繊細な彫りもとても素敵です」。
【Marisol6・7月号2020年掲載】撮影/魚地武大(TENT) スタイリスト/池田メグミ 取材・文/須藤由美
■Pippa Small|ピパ スモール カラーストーンリング|エディター須藤由美さん
「ブルーも持っているけど、赤も追加で購入決定!」
【Marisol6・7月号2020年掲載】撮影/魚地武大(TENT) スタイリスト/池田メグミ 取材・文/須藤由美
■MARIHA|マリハ シルバー色石リング|編集ロミ
「地金シルバーは今年の新作。さらっと重ねづけしたい」
【Marisol6・7月号2020年掲載】撮影/魚地武大(TENT) スタイリスト/池田メグミ 取材・文/須藤由美
■MIKIMOTO|ミキモトのベビーパールネックレス|スタイリスト石毛のりえさん
「Tシャツやスウェット、ダウンなど、冬のカジュアルをぐんと格上げてくれる抜擢アイテムが、ベビーパールの一連ネックレス。粒が小さいので、デイリーにもいやみなく、さりげない品を添えてくれます」(スタイリスト石毛のりえさん)。
【Marisol12月号2019年掲載】撮影/魚地武大(TENT) スタイリスト/石毛のりえ
■TASAKI|タサキ パールジュエリー|スタイリスト村山佳世子さん
モダンかつモードなパールを、日常のコーディネートにひとつ
「パールはやっぱりジャパンブランドが秀逸だと思う。日本でパールを買う外国人が多いともよく耳にします。私はフォーマルな日にパールをつけるだけでなく、日常のコーディネートにカジュアルにパールをつけるスタイルが好きで、仕事のスタイリングにも欠かしません。TASAKIのパールはラグジュアリーながらもデイリーコーデに寄り添ってくれるモダンさがある。本来はクラシカルなはずのパールに、モードなムードを感じるのです。」(By 村山佳世子さん)
日本有数の老舗ジュエラーであるTASAKI。人気デザイナーのタクーンがデザインした「バランス」コレクションが、唯一無二の存在感を放つ。
【Marisol9月号2019年掲載】撮影/長山一樹(S-14)スタイリスト/村山佳世子 取材・文/磯部安伽 撮影協力/バックグラウンズファクトリー
■TIFFANY&Co.|ティファニー ダイヤモンドネックレス|スタイリスト村山佳世子さん
いくつになっても名品は、自分自身へのご褒美
40歳からの名品をあげる時に、やはりはずせないのが一生ものとなるジュエリーです。さまざまな雑誌が大人のジュエリー選びについて紹介する中で、私は、"頑張って、身の丈よりも大きめのダイヤモンドを買う"という提案をしたいと思います。エルサ・ペレッティがデザインした不朽の名作「バイ ザ ヤード」は、大人の女性にこそ似合う端正でモダンなデザイン。私はこの写真よりもずっとずっと小さいネックレスしか持っていませんが、いつだって大きいダイヤを狙っています(笑)。(By 村山佳世子さん)
【Marisol9月号2019年掲載】撮影/長山一樹(S-14) ヘア/shuco(3rd) メイク/小森由貴 スタイリスト/村山佳世子 モデル/竹下玲奈 取材・文/磯部安伽 撮影協力/バックグラウンズファクトリー
■GUCCHI|グッチ ライオンチャーム|エディター磯部安伽さん
「ここ何年も、アクセサリーは"腕盛り"と"耳盛り"ブームが続いていましたが、とうとうネックレスが帰ってきました。ちょっとユーモラスなライオンチャームのペンダントは夫からのプレゼント。Tシャツにポンとつけてます」
【Marisol8月号2019年掲載】撮影/魚地武大(TENT/物) スタイリング協力/松村純子
■Harpo|アルポ バホパールネックレス|エディター磯部安伽さん
トレンド要素を詰め込んだ一本!
「大人気の『Harpo』のナバホパールネックレス。パールのようなつけやすさ、シルバーならではの辛口さとエスニック感、それでいてモダンなデザイン。どれをとっても今っぽい、今年を代表するスパイス小物だと思います」
【Marisol8月号2019年掲載】撮影/須藤敬一(人物) ヘア&メイク/TOMIE(nude.) スタイリング協力/松村純子
■OMBRE CLAIRE|オンブルクレール エスニックイヤリング|エディター磯部安伽さん
東京の街に似合うエスニック
「樹脂やウッドなど、さまざまな素材のエスニックアクセが出ていますが、コンテンポラリージュエリーに近い感覚でつけられるシルバーをチョイス。こちらはカオスのお店で見つけたセレクトブランド『OMBRE CLAIRE』のもの」
【Marisol8月号2019年掲載】撮影/魚地武大(TENT/物) スタイリング協力/松村純子
■hum|ハム パールリング|エディター磯部安伽さん
女らしさとカッコよさ、これこそ理想!
「少し前から、ブラックパールに惹かれています。女らしいのに、それでいて圧倒的にカッコいい。実は私にとって、それは理想の女性像とも重なります。強さのあるデザインも好み」
【Marisol8月号2019年掲載】撮影/魚地武大(TENT/物) スタイリング協力/松村純子
■CELINE|セリーヌ イニシャルブレスレット|エディター磯部安伽さん
毎日身につけたい、セリーヌの新定番
「「盛りブームが胸もとや指先にシフトしているぶん、腕は シンプル&ミニマムが気分です。女心をくすぐる華奢なイニシャルブレスレットは、こちらも新生セリーヌのもの。今回の撮影のほとんどのコーディネートにつけています」
【Marisol8月号2019年掲載】撮影/魚地武大(TENT/物) スタイリング協力/松村純子
■モチーフつきロングネックレス|エディター三尋木奈保さん
「久々にペンダントが気になる! 肌見せできない時季のツヤ足しとさらに縦長効果も狙えます」
【Marisol11月号2019年】撮影/魚地武大(TENT/物) スタイリスト/松村純子
■ボリュームリング|エディター野崎久実子さん
「ボリューム感が可愛くて前々から気になっていたリング。手持ちのゴールドリングと重ねたい」
【Marisol12月号2019年掲載】撮影/魚地武大(TENT) スタイリスト/池田メグミ 取材・文/須藤由美
■ロングネックレス|エディター塚田有紀子さん
「長年ずっと欲しかったアイテムを、今年こそ入手。22金のコクのあるゴールドと薄いハートの連なりで、甘すぎず本当に可愛い!」
【Marisol12月号2019年掲載】撮影/魚地武大(TENT) スタイリスト/池田メグミ 取材・文/須藤由美
⑤40歳からの毎日ジュエリー入門
もっと自由に。もっと軽やかに、楽しむ。毎日のジュエリー使いをスタイリスト伊藤美佐季さんが指南!
▼教えてくれるのは…
伊藤美佐季
ジュエリーディレクター、スタイリスト。フィレンツェに遊学、帰国後スタイリストに。つける人の個性を生かしたスタイリングは、女性誌のほか、多くの女優からも支持が厚い。ジュエ リーに関する講演などでも活躍。著書に『そろそろ、ジュエリーが欲しいと思ったら』(ダイヤモンド社)
(1) 40代の「ネクストベーシック」ジュエリー6選
01:メンズライクなリング
ボリューミーなカレッジリングは、ユニセックスな香りのするデザイン。
「メンズライクなリングは、ハードでむずかしいと思いがち。素材がマットだったり、ダイヤ入りを選んだりと、ディテールにひと工夫があるものを選ぶのがコツ。上手につければ、意外性が楽しめて、ワンランク上のおしゃれになります」。
02:ファンシーカットのダイヤモンド
ダイヤというと、ラウンドブリリアントをイメージする人が大半だが、伊藤さんが推すのはファンシーカット。
「ラウンドブリリアントのダイレクトな輝きよりも、ファンシーカットならではのニュアンスのある光のほうが、モダンに見えます。ファンシーカットのリングは、ほかのリングとレイヤードしてもなじむのでおすすめです」。
03:地金のステディバングル
伊藤さん自身も毎日つけているのが、ゴールドのバングル。
「バングルは上級アイテムと思われやすいのですが、実は華奢なブレスよりうんとつけやすい。手首にフィットする楕円タイプを選んで。手もとに光がくることでしゃれ感が出て、重ねづけにも有効。肌色になじみ、ジュエリーのまろやかな光をまとう感覚が味わえるYGかPGがおすすめ」。
04:チェーンネックレス
ネックレスというと、トップのデザインに目が行きがちだが、こだわるべきはチェーンそのもの。
「メッシュになっていたり、目の粗いものだったりと、チェーンのデザインを変えてレイヤードすると、奥行きが増します。丈も、自分の首の長さに合わせて、吟味することが大事です」。
(2)アラフォーの体形お悩み別 似合うジュエリーの選び方Q&A
スタイリスト伊藤美佐季さんが体形のお悩み別に、賢いジュエリーの選び方をレクチャー
洋服を選ぶ時は体形を気にするのに、ジュエリーとなると、デザイン性だけに気をとられがち。しかし、ジュエリーも、実は体形と深い関係が。洋服選びと同様、「コンプレックスがあるなら、そこから視線をずらす」のが基本。
Q.首のシワや、歳を感じるデコルテには、どんなネックレスをしたらいい?
A.襟もとを隠して、ロングネックレスで視線を下に
「まずは、鎖骨に沿うプチネックレスをやめましょう。華奢なチェーンは、首のシワと同化するだけです(笑)。襟もとがつまった服+インパクトのあるロングネックレスで、できるだけ首もとやデコルテから視線をずらして」。
Q.歳とともにバストの位置が下がってきたら?
A. 中途半端な丈のネックレスの〝チラ見せ〞が効果的
「年齢とともにバストの位置が下がり、胸もとにあきが出てくるのは、大人の特権。そのあきを利用して、あえてネックレスを内側にして、"チラ見せ"するとかっこいい! 以前イタリアのマダムが、パールを"あえて見せない"ようにつけていて、目が釘づけに。これ見よがしでないつけ方に大人の余裕が漂います」。
Q.首が太く、肩が丸みを帯びてきたら?
A.ボリューム感のあるネックレスで重心を下に
「加齢とともに気になってくるのが、あごの下に肉がつくことにより、首がだんだん太く、短く感じられることと、肩甲骨の上にのった肉による肩の丸み。ここのボリューム感を感じさせないためには、視線をできるだけ下にずらすこと。インパクトのあるトップがついた長めのネックレスで、Vゾーンを強調するといいと思います。デザイン性の高い、コスチュームジュエリーを使うのも手だと思います」。
Q.手首が太いので、バングルが似合わない気がするのですが…
A.細めのバングルを重ねて手首に動きを出して
「色や質感の違うバングルを重ね動きを出すと、腕ではなく華奢な手首が引き立ち、腕そのものに目が行きづらくなります。バングルは値が張るので、数本がむずかしい場合は、肌なじみのいいPGのバングルからスタートしても」。
Q.指が太くなり、今まで持っていたリングが似合わなくなった気がします
A. ボリュームリングとレイヤードすると見違えます
「結婚指輪などのお手持ちのリングに、迫力のある大ぶりリングを重ねると、指が華奢に見えます。繊細なリングを数本レイヤードしてもOK」。
(3)40代がジュエリーをもっと素敵につける7つのアイデア・ヒント
ジュエリーを自然体でつけこなすために役立つ、小さなヒントを伊藤美佐季さんが伝授。ちょっとした工夫や、発想の転換で、ジュエリー使いが、一気にこなれた雰囲気になる
idea 01
「手持ちのもの」と「新しいもの」をうまくミックスする
「若いころに流行った、ちょっと懐かしいジュエリーやエンゲージを、古さを感じさせずにつけるためには、新しいジュエリーとレイヤードすること。さらに、一点、ガツンと旬のデザインを入れると効果が高まります。レイヤードは〝本物〞にこだわらず、時にアクセサリーを混ぜても大丈夫。年輪を重ねるイメージで、ミックス感を楽しんで」
左手は、センターに置いたようなダイヤのエンゲージリングを軸に、華奢なリングを幾重にもレイヤードして、ボリュームを出して。右手には、ガツンと大ぶりのレタリングリングで、旬のセンスをプラスすると、モードな手もとに。
〈左・上から〉(YG×PT×ダイヤモンド)¥330,000/バーニーズ ニューヨーク(マルコム べッツ) (WG×ダイヤモンド)¥720,000/アルテミス・ジョイエリ (YG×PT)¥170,000/バーニーズ ニューヨーク(マルコム ベッツ) (YG×ダイヤモンド)¥76,000/ホワイトオフィス(ジジ)
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色石は「深みのあるニュアンスカラー」を選ぶ
「色石と聞いて、皆さんは何色を思い浮かべますか? ピンクやブルーなどの鮮やかなキャンディカラーを想像するかたも多いのでは? しかし、マリソル世代にとって、キャンディカラーは、肌や洋服とのコントラストがききすぎてきれいに見えません。おすすめは、深みのあるニュアンスカラー。例えば、同じブルーでもトーンを変えるだけで、ぐんと大人な雰囲気に。色石でも〝肌になじむ色〞を意識して。
同じカラーでも、深みのあるトーンを選んだほうが、大人には美しく映える。
idea 03
「ジュエリー=高く見える」という発想をやめる
「〝ジュエリー=価値がある〞というイメージがあると、どうしても特別なスタイリングになってしまいがちです。ジュエリーをしているからといって、〝高く〞見られたいわけではなく、しゃれて見えたいのですよね?(笑) 〝ジュエリーをつけてお金持ちに見える〞装いは、正直言って、老けて見えます。本物のジュエリーをしていても、あくまで自然体というのが理想。ふだんの格好に似合わないジュエリーなら、買う必要はないのです」
dea 04
パールは「反対」の格好で取り入れる
「〝パールの上手なアレンジ法を教えてほしい〞――そんなご相談をよくいただきます。日本人にとって、一番なじみ深いパールは、ネックレス、イヤリングのセットで持っている人も多いはず。ただ、パールをそのままつけると、どうしても冠婚葬祭や、セレモニー感が出てしまいます。デイリーにも活用するならば、パールの優雅なイメージとは反対のカジュアルな服に合わせて。例えばハードめの服でも、パールをあしらうことで、フェミニンさが引き立ちます」
ベーシックなパールのネックレスは、コンサバな服に合わせるのではなく、ライダースなど反対のイメージの服に合わせると鮮度が増す。
idea 05
自分の「ベース」を決めてから、服に合わせて盛る
「ジュエリーは、洋服のように毎日〝着替える〞必要はありません。むしろ、いつも同じものをしていて、はずしてあるジュエリーを見ただけで〝あの人のものね〞とわかるくらいのほうが素敵です。そのために、毎日つける〝べースジュエリー〞を決めましょう。例えば、ゴールドのリング、と決めたら、それを土台にして、洋服に応じて、輝きを重ねていくのがベストです」
例えば、②の華奢なダイヤつきリングと、③の太いゴールドのリングをベースジュエリーと決め、反対側の指にはリングを重ね、カジュアルならさらにシルバーを盛るという具合に。
idea 06
「まずはプチネックレス」をやめてみる
「プレゼントでいただいたり、自分で買ったり。誰にとっても、一番なじみ深いデイリージュエリーは、細いチェーンにトップがついたプチネックレスではないでしょうか?しかし、実はマリソル世代にとって、プチネックレスはむずかしいアイテム。若い時のハリのある肌ならともかく、華奢なチェーンは、遠目から見たら、首のシワの一本のようにも見えてしまう危険性が。ふだん、なんとなくつけている無難なプチネックレスは、思いきって卒業して!」
idea 07
「セットづけ」をやめて、つける場所を絞って盛る
「ジュエリーを、耳、首、手もとの〝3点セット〞でつけている人が多いのですが、これだと視線の先が分散されてしまい、どこがポイントなのかわかりづらい。ジュエリー上手への第一歩は、〝つける場所を絞って盛る〞こと。例えば、手もとに思いきりボリュームをもってきて、そのほかのパーツは、できるだけシンプルに徹するスタイリングは、私がよく使う技。また、どんな服の時も、自分好みの〝マイセット〞をつけているのも、見直す必要があります。なんとなく、ルーティンでつけているジュエリーは、美しくは見えません。しっかりメリハリをつけて、〝見せ場〞をつくると、ぐんと洗練されて見えます」
デニムのオールインワンは、両手をRGのジュエリーで盛ることで、若い世代の着こなしとは一線を画すスタイルに。胸もとはあえて何もつけずに潔く。
【Marisol12月号2019年掲載】撮影/長山一樹(S-14) スタイリスト/伊藤美佐季 ヘア/shuco (3rd) メイク/Akiko Sakamoto (3rd) モデル/竹内友梨 取材・文/湯澤実和子