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Kミュージカルの沼のハマり方、教えて!

このところさらに熱く、巷で噂の、ハマる人続出の韓流ミュージカル”Kミュージカル”。ドラマファンにも身近な役者さんたちの多くが舞台出身だったりもします。例えば、キム・ソンチョルさん(Netflixのドラマ「刑務所のルールブック」、現在「ビック・フィッシュ」公演中)、パク・ウンソクさん(ドラマ「検法男女シーズン2」、彼は演劇で知られているそう)チャン・スンジョさん(ドラマ「チョコレート: 忘れかけてた幸せの味」Netflixで1月25日より配信。歌も上手で注目されています)、チョン・ソンウさん(ドラマ「熱血司祭」、現在韓国で放映中の「検事内伝(原題)」)、ミュージカルといえば、のチョ・スンウさん(Netflixのドラマ「秘密の森」、「馬医」)オム・ギジュンさん(ドラマ「被告人」)、ユ・ジュンサンさん(ミュージカル「英雄本色」出演中)、そして今Netflixのドラマ「椿の花咲く頃」の大ヒットで、時の人となっているカン・ハヌルさん(現在、演劇「幻想童話」に出演中)などなど!そんな彼らの生の演技と歌が楽しめるKミュージカル。今年こそデビューを果たしたいと思い、その沼に急激にハマってしまった、韓国エンターテイメントに詳しい姜スルギさんにKミュージカルの魅力を教えてもらいました。
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「ジキル&ハイド」のホン・グァンホさん。画像提供/OD Company
●Kミュージカルに急激にどっぷりハマってしまったきっかけは?

ー「ジキル&ハイド」のホン・グァンホさんにすっかりハマってしまったのがきっかけです。2018年の12月25日に、一生に一度は観たほうがいいと友達に誘われて劇場へ。クリスマスイブに飲みすぎて、でも頑張ってチケットを取ってくれたミュージカルだったから無理して行ったんです。席に着いてもぐったりしていたんですが(笑)、彼が歌い出した瞬間、衝撃!!世の中にこんなに歌が上手い人がいるのか、神か、と。「This is the moment」では号泣。以来ハマってしまいました。彼は圧倒的な存在感で、いちばん好きな俳優さんです。そこから彼の作品を観るようになりました。とにかくこの方の作品は観て欲しい。「劇場の屋根を吹っ飛ばす」と言われている声量なんです。

●Kミュージカルの魅力はどんなところにあるのでしょうか?

ー生の演技と歌声を体感できる。その時その時の雰囲気で、俳優さんのアドリブがあったりもするので、編集されているテレビや映画とは別ものなんです。ミスしたらしたで、俳優さんがどうそのミスが無かったかのように見せてくれるのかなど、俳優さんの力量が試される。何回も観る私たちのようなファンは、セリフも覚えてるので、今日のアドリブはヤバかったみたいな感じでも盛り上がります(笑)。何度も観るうちに好きなキャストの組み合わせもわかってきますし。以前、韓国で字幕付きで、「オペラ座の怪人」「ライオン・キング」のワールドツアーを観て、やはりブロードウェイはすごいなとも思ったんですが、字幕を追うのに忙しく集中しにくかったんです。なので、日本の方には演劇より、歌の多いミュージカルが特にオススメです。とにかく役者さんの歌の実力が凄い。SHINeeのオンユさんなど、アイドルでも本当に歌が上手くてミュージカルにキャスティングされる人もいます。
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「ジキル&ハイド」画像提供/OD Company
「ジキル&ハイド」画像提供/OD Company
「ジキル&ハイド」画像提供/OD Company
「ジキル&ハイド」画像提供/OD Company
「ジキル&ハイド」画像提供/OD Company
●いま注目すべき役者さんは?

ーパク・ガンヒョンさん!いちばん注目しています。「ファントムシンガー2」というテレビ番組で初めて観て、歌が上手な方だなと思っていたんです。それで、去年初めて生で観て、鳥肌でした。演技しながらの歌に期待して、速攻「マリー・アントワネット」を観に行ったんです。90年生まれでこれからも期待されているひとりで、「笑う男」に今出ていて、3月1日まで公演しています。これはヴィクトル・ユゴーの原作を韓国でミュージカル化した人気の演目です。日本でも浦井健治さんが昨年やってましたね。「フランケンシュタイン」も韓国創作ミュージカルで、今、日本のキャストで日生劇場でやってます。それから、私が注目する女優さんは、キム・ジヒョンさん。演劇「傲慢と偏見」で初めて観たんです。(ドラマ韓国版「空から降る一億の星」などにも出演)そのあとすぐ「スウィーニー・トッド」(1月27日まで上演中)を観たら全然違うキャラクターを演じていて、同じ人と思えないほどで感激したんです。この方が出る作品は全部見たいと思ってます。安定した演技で、観るたびにレベルアップしていてキャラクターを自分のものにするのがうまい。千秋楽がホン・グァンホさん&キム・ジヒョンさんなので、もちろん観に行く予定です。

●初心者に良い作品はありますか?

ー「ジキル&ハイド」だと思います。多分皆さん、どんな内容なのか聞いたことがある作品だと思います。曲も有名ですし、入りやすい。この作品の名声には理由があって、本当に面白いです。
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「笑う男」のパク・ガンヒョンさん。 2020 Musical The Man Who Laughs ©️EMK Musical Company
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「スウィーニー・トッド」のキム・ジヒョンさん。画像提供/OD Company
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「スウィーニー・トッド」画像提供/OD Company
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「スウィーニー・トッド」画像提供/OD Company
●2020年これから注目している作品は?

ー「女神様が見ている」は、韓国ではロングランヒットしているのでみたいなと思っています。これも涙あり笑いありのストーリーの韓国の創作ミュージカルです。今まさに上演していて、チケットももうとりました。ミュージカル好きの先輩方にもオススメされている演目です。2月2日に終わってしまうのですが、「影を売った男」も大学路(テハンロ)の弘益大アートセンター大劇場で上演中。LEDの画面が舞台のバックにあり映像をうまく活用して観せていて、アンサンブルのダンスがキレキレで素晴らしい。これも鳥肌もの。歌は言わずもがなで、面白いです。

●韓国で観劇する楽しみとは?

ーソウルの大きな劇場は忠武路、梨泰院、チャムシル(ミュージカル専門の劇場がある)などあちこちにあります。有名なミュージカルは、釜山と大邱、光州などは必ず、木浦や大田なども回ったりするので、観光や食べ歩きと合わせていくのもオススメです。大田はソウルから近いですし、近郊に行く感覚で行けますし。今年すでに大邱と釜山にミュージカルを観に行きましたよ。観るたびに見えてなかったものが見えてくるし、気づくことがあって、物語を深く理解できるようになる。気に入った作品をキャスト別に観るのもいい。キャラクターの路線などが全然違うから。自分の思うこのキャラクターはこの人のに近かったなとか。「影を売った男」はそれを強く感じた作品で、観た2日後に違う俳優で見たら全然違って感動でした。

●演劇とミュージカルで知られるソウルの大学路(テハンロ)って?

ー東京でいえば下北沢のように小劇場が集まっている場所です。常にさまざまな演目があり、2ヶ月ごとに入れ替わったり、再演したりしています。現地で当日券が買えるものもありますが、人気のあるものは”インターパーク グローバルサイト”で買うのがオススメです。

●1月20日に”韓国ミュージカルアワード”の授賞式がありました。パク・ガンヒョンさんが「エクスカリバー」で助演男優賞を、「スウィーニー・トッド」が作品賞をとりましたね。

ー今年4回目を迎える韓国ミュージカルアワードですが、その年にいちばん活躍した素敵な作品の数々と素晴らしい俳優&女優さんのステージも観れるので毎年すごく期待しています。今年も私が好きな作品や俳優&女優さんたちが受賞されて少し泣いたくらい(笑)。受賞式を観ていると、改めていい作品がこんなにも多いんだとミュージカルの魅力を感じるので、今年も良い作品をいっぱい観ます。皆さんも是非魅力満載の韓国ミュージカルを観て下さい!
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「女神様が見ている」画像提供/YEONWOOMUDAE
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桂まり●かつらまり 韓流予報士(?)。温泉保養士。「SPUR」や「eclat」などで、トラベル、フード記事など担当するライター。趣味は各国で料理教室に行くこと。「専門外ではありますが、泣いて笑って癒される韓流ドラマのお勧めを不定期で紹介します」

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