☆教えてくれたのは・・・
形成外科医 貴子先生
「『鼻』も老化する!」を、これからの美の常識に
目もとや頰、フェイスラインに比べて、たるみが目立ちにくく、エイジングを自分自身では実感しにくい「鼻」。だが写真などで、20代のころと今の自分の鼻の形を見比べてほしい。大きさや小鼻の状態、その存在感に、変化が出ているのでは? 今回、監修してくれた貴子先生によると、「40歳は鼻の老化対策の始め時! 45歳くらいから、どんどん鼻の形状や質感が変化してきて、50代になると目に見えて老化を感じるように。鼻先は形状が変わりやすい軟骨で形成されているし、花粉症などで鼻をかんだりと、物理的な接触が多く、刺激を受けやすい部分です。骨格の変化や、皮膚のエイジング現象が、思っている以上に表れやすいパーツだと、認識しておきましょう」
■鼻って老けるの? 40代女性に聞いてみました!
どのくらいの女性が、「鼻が老ける」ことに気づいている? 実態をアンケート調査。
4 割が気づき始めている「鼻老け」。今回、監修してくれた医師の貴子先生いわく、40歳は鼻が老けるスタート世代。
鼻の形状変化を感じている答えが多い。「丸くなった」「小鼻が広くなった」など、大きくなってきている!?
鼻部分の肌の質感が変わってきているよう。頰のようにたるみが出やすいわけではないが、ゴワつき、キメに老化を実感中!?
肌の質感の変化と同時に、ダメージの蓄積も相まって、毛穴の状態も以前より悪くなっているのかも!?
鼻の老化対策には、アラフォーの6 割が着手していない。いつから始めるのが得策なのか、プロの意見を仰ぎたい。
■「鼻が老ける」原因は、骨格と皮膚の老化でした!
顔の、ほかのパーツとは違う「鼻」の骨格形成や皮膚の状態。それが「鼻老け」を進行させていた!美容医療の専門家で形成外科医の貴子先生が、アラフォーに起こる鼻の老化原因3つをわかりやすく解説。
①「鼻が丸くなる」のは、骨の萎縮と皮膚のたるみのせいだった!
どんなに皮膚のエイジングケアをしても、自分ではあらがえない"骨の萎縮"という現象。立体的なパーツである"鼻"は、この骨格の変化の影響をダイレクトに受けている!
骨がやせていくから鼻が目立つようになる!
「ガイコツを思い出してください。目と鼻のまわりは空洞になっていますが、加齢によってこの空洞が大きくなり、そこに接地している鼻の皮膚や軟骨はたるみとともに横に引っぱられます。それが一因となり、加齢で鼻が大きく見えたり、小鼻が広がって見えるのです。 また顔の皮膚と骨の状態を、私はよくミカンに例えます。古いミカンは水分が抜け中身が小 さくなって、皮と実にすき間ができて、皮が余りますよね。顔も同様。年齢を重ねると骨が萎縮し小さくなります。するとまわりの皮膚が余ります。この皮膚のゆるみによっても、鼻の皮膚が重力に引っぱられ、鼻が広がった印象に」(貴子先生)
②鼻の皮膚は厚いから、たるむと毛穴が目立つ!
「毛穴のまわりの皮膚も、年々たるみやゆるみが表れます。すると奥の大きさは同じでも、入口付近は広がって見えやすい。さらに皮膚の老化で、コラーゲンやエラスチンの質が低下すると、肌の柔軟性がなくなってきます。鼻は皮膚が厚いので、柔軟性のなさがわかりやすい。つまり、一度広がってしまった毛穴を戻す力が弱く、開いた印象のままになってしまいます」
(右)若い肌の毛穴はハリがあり、入口もキュッ!
(左)皮膚の老化で皮膚がゆるみ、毛穴がだらっと広がる。
③ほうれい線・ゴルゴ線…まわりのたるみで影を強調!
「わかりやすく言うと、アラフォー以降の鼻は"古墳"状態。鼻=古墳とすると、ほうれい線やゴルゴ線はまわりのお濠。鼻のまわりに溝や凹凸ができることで、"ここが鼻ですよ"と目印になっているんです。ほうれい線などの"線"を出現させるのは、①と同様、皮膚のたるみや骨の萎縮。また急に顔がやせると鼻もほうれい線も目立ちやすくなるので、ダイエットはほどほどに」
(右)ほうれい線がない状態だと、鼻の存在感は薄め。
(左)鼻は同じ大きさ。ほうれい線があると鼻の位置が明確に。