年末年始にも夏休みにもできなかった、自分にとって前例のない規模の断捨離。いやがうえにもできてしまう時間の猶予と外出できない抑制、きっとそれが、私たちにこれまで経験したことのないような感慨をもたらしたはずなのだ。
それこそが、大げさではなく“人生をやり直すような実感”。人生をやり直すなんて、そう簡単にできるものじゃない。いやほとんど不可能。とりわけ30代40代まで生きてきてしまうと、何かもう後戻りできない、もう遅いと思えてしまう。少しも遅くはないのだけれど、一体何から手をつけていいか分からないから、最初から諦めている。