キム・ミンジェ マ・フンという役を演じました。朝鮮時代の仲人集団であるコッパダンのリーダーです。性格はとても気難しくてシニカルですが、その一方でとても脆い心を持っています。
ソ・ジフン 僕が演じたイ・スは、鍛冶屋から王になる人物です。鍛冶屋だった頃、ケトンという女性を心から愛していて、彼女と結婚をしようとしますが、結局結婚することはできずに王になる、そんな役を演じました。
ピョン・ウソク こんにちは。漢陽最高の情報屋、ト・ジュン役を演じたピョン・ウソクです。ト・ジュンは、はたから見ると遊び人のようですが、意外な一面を持つキャラクターです。いろいろな魅力を持っていますが、どんでん返しの魅力にも注目していただけたら嬉しいです。
●ドラマのために特に気を遣った部分や準備したことはありますか?
キム・ミンジェ マ・フンという人物の気難しさやシニカルな面を表現するために、顔の筋肉や立ち姿、歩き方、手のジェスチャーなどについて、まずは努力をしました。感情については、共演する俳優のみなさんと話し合ってすり合わせをしながら、撮影現場でアイデアを出し合って作り上げていきました。
ソ・ジフン キム・スがイ・スへと変わっていく過程で、イ・スがどんなふうに少しずつ変わっていくか。王になったからといって口調や行動などがいっぺんに変わるわけではないので、その部分をどのように細かく変えていくかということについて、たくさん考えました。感情が混乱した状態から、少しずつ悟りの段階へと移り、守りたい欲望と政治をしたいという欲望がしだいに大きくなっていくイ・スの変化に重点を置きました。
ピョン・ウソク 僕は周囲の人々との関係について考えることが多かったです。コッパダンの中でのト・ジュンの姿、それからジファに出会ったときの姿、日常生活での行動、そして、自分の事情を表現する姿について、たくさん考えました。それらを演じるために、行動やジェスチャーについていろいろと検討しました。また、ト・ジュンは芸術的な面でさまざまな才能を持っていたので、楽器を習うなどの準備もしました。
キム・ミンジェ うーん、わかりません(笑)。マ・フンは朝鮮時代の媒婆(仲人)で、僕とは生きている時代も違っていて、架空の人物ですが、彼のトーンや感情はキム・ミンジェの感情を重ねながら僕が作ったものなので、ほほキム・ミンジェだと言えるのではないかと思います。違う部分は、先ほどお話しした、違う時代に生きていて、架空の人物だという、キャラクターを作り上げる過程だったと思います。
ピョン・ウソク ト・ジュンは本当に多彩多能な人物です。ですから個人的には、ピョン・ウソクがもう少しアップグレードしたバージョンではないかなと思っています。そんなふうにアプローチしました。とても多くのものを持っている子なので。そうした魅力を表現するためにさまざまな努力をしました。
ソ・ジフン どんな役を演じるときもそうですが、「もし僕だったら?」ということをよく考えます。経験したことはありませんが、鍛冶屋として23年間生きてきて突然王になったとしたら、僕だったらどうするだろうか、ということをたくさん考えて、悩みました。ですから実際に演技をしたときも、“僕”として演じた部分が多かったような気がします。
●最も記憶に残っているシーンを教えてください。
キム・ミンジェ 僕たちはコッパダンじゃないですか!?(笑)。コッパダンが婚事を成功させたときにいつも使う「絶好調」という掛け声があります。照れくさかったりもしましたが、かわいらしくて、楽しくて。だからこそ、いちばん記憶に残っているようです。何かをうまくやり遂げたときに掛け声をかける、その瞬間が。
ピョン・ウソク この掛け声を叫ぶときはすごく悩みました。どんなふうに演じれば面白いだろうかと序盤にいろいろ悩んだので、なおさら記憶に残っているようです。
キム・ミンジェ そうですね。最も難しいシーンであり、最も照れくさいシーンでもあったので、記憶に残っている気がします。他にもたくさんの名場面がありますが、いま思い出されるのはそうした掛け声のシーンです。
ソ・ジフン だから王は寂しいんです(笑)。僕だけ共感できないから。
キム・ミンジェ ですよね。僕たちが掛け声を叫んでいるとき、王は宮殿で政事を執っていたので。
ソ・ジフン 一人でケトンを探して……。僕は初めて王であることの重みを感じて、領議政のマ・ボンドクに命令を下すシーンがいちばん記憶に残っています。ケトンのために、また自分が大切な人を守るために、怖いけれど命令を下したという場面です。撮影をするときも緊張しましたし、記憶に残るシーンだったと思います。
キム・ミンジェ 夏の真っ盛りの暑いときに幾重にも重なった衣装を着て撮影をしたので、汗をたくさんかいたことを覚えています。かつらもかぶっていて通気性が悪いので。
ピョン・ウソク 体から涙を流していました(笑)。
キム・ミンジェ 本当に暑い中で撮影をしました。みんなもそうだったよね? (ソ・ジフンに)鍛冶屋の時は、少しはマシだったでしょ? でも王になってからは…。
ソ・ジフン 王になってからは5着ぐらい重ね着をしていました。それに、道袍や袞龍袍をずっと着続けていると、肩が痛くなってくるんです。重くて裾も長いので、長く着ていると肩が凝りました。そういう大変さもありましたね。
●撮影現場のムードメーカーはどなたでしたか?
ソ・ジフン コッパダンのメンバーはみんなムードメーカーだったと思います。共演シーンを撮影するときは、いつも笑いが絶えないぐらい楽しく撮影したことを覚えています。どのメンバーも魅力にあふれていて、ユーモラスだったので、楽しく撮影できました。
●今後、ドラマや映画で挑戦してみたい役は?
キム・ミンジェ 僕はジャンル物をやってみたいです。アクションや捜査物など。体を使うアクションに挑戦してみたいです。
ピョン・ウソク 僕はある人のためにすべてをかけて、どん底まで見せられるキャラクターを演じてみたいです。
ソ・ジフン 先ほどもお話ししましたが、不安や葛藤などを及ぼすキャラクター、必ずしも悪役ではなくても、スリルや緊張感を呼び起こすキャラクターを演じてみたいです。
キム・ミンジェ イ・スがすごく善良で、やられてばかりだったからかな?
ソ・ジフン 台本を読みながら、そういうことを考えたことはあります。イ・スはもっと悪い人になってもいいのに、心が美しいので、悪い道に外れることがないんです。そういう部分がもどかしくて、こんな気持ちになるのかもしれません(笑)。
●自分ならではのストレス解消法はありますか?
キム・ミンジェ バイクに乗るのが好きなのですが、撮影中はなるべく乗らないようにして、家でよくピアノを弾いています。僕、本当にピアノを弾くんです!
ソ・ジフン 疑ってないよ!(笑)
ピョン・ウソク 僕は聴いたことがあります。本当に上手でした!
キム・ミンジェ 昨日もピアノを弾いて、曲を1曲作りました。それで実はちょっと寝不足です。ピアノを弾くのが好きです。
ピョン・ウソク 僕は友達に会うのが好きです。それから、ひとりでカラオケに行くこともあります。長時間いるわけではなくても、よく聴いている曲を歌うとストレスが解消されるんです。ひとりカラオケの店に行きます。
ソ・ジフン 僕は子供のときからPCゲームが好きです。それ以外の方法も見つけたいなとは思っているのですが、今はゲームをしながらストレスを解消しています。気持ちが落ち着きます。
キム・ミンジェ いちばん好きな日本食は寿司です。韓国のウネンコルという寿司屋にも一時期よく行っていました。
ピョン・ウソク 行ったことある! 僕も寿司が大好きで、一週間に4~5回ぐらい食べたことがあります。急におなかがすいてきました……(笑)。
ソ・ジフン 僕も寿司です。あなごのお寿司を食べたのですが、ものすごくおいしかったです。大阪で食べたのですが、本当においしかったです。
●カップル成功率99%の結婚コンサルタントのメンバーを演じましたが、友達の恋愛相談にはよく乗るほうですか?
キム・ミンジェ 僕は恋愛相談を受けることがすごく多いです。本当です! でも人の相談にばかり乗っていると、自分の恋はできなくなるってよく言われますよね。
ソ・ジフン だから僕も恋ができないのかな?
キム・ミンジェ 人の恋愛相談を聞いてあげることが多いですが、今後は聞いてあげないことにします! 理由はよくわからないのですが、相談をされることが多いです。しっかり聞いてあげるからかなと思います。
ピョン・ウソク 僕は多くありません。友達の恋愛話はあまり聞いてあげられない気がします。何人かそういう話をする子もいますが、会う人ごとに恋愛話を聞くということはありません。
ソ・ジフン 僕はふだんから自分が話すより相手の話を聞くほうが好きなので、いろいろな話を聞いて、相談をされたら正直に答えるタイプです。「それは君が悪いんじゃないかな」とか自分が思ったことを正直に指摘するほうなので、最初は気を悪くする人もいますが、よく考えたら正しい言葉だったと言ってまた相談されるケースが多い気がします。
●反対に、もし好きな人ができたらアプローチするために誰かに協力を求めるタイプですか? それとも一人で頑張るタイプですか?
キム・ミンジェ 本当に好きな人ができたら、どちらもするんじゃないかなと思います。何としても……だって好きだから。そうじゃないかな? 僕はそうですね。
ピョン・ウソク 僕もすべてやってみると思います。
ソ・ジフン 僕は本当に好きな人ができたら、慎重になると思います。もし告白したときに相手が僕を好きじゃなかったら、そこで終わりじゃないですか? お互い気まずくなるし、それ以上何も進まない仲になってしまう気がするので、ゆっくり慎重に近づくような気がします。誰かに相談するのではなく、一人で頑張ると思います。誰かが取り持ってくれたからといってうまくいくものではないので、自分のやり方で相手の心をつかむのがいちばん大切だと思います。
●「コッパダン」の見どころを教えてください。
ピョン・ウソク いろいろな事件が起こりますが、それを僕たちコッパダンがどんなふうに解決していくのか。そして、マ・フン、イ・ス、ケトン、ヨンス、ト・ジュン、ジファそして先輩方など、さまざまな登場人物の物語に注目していただくと、より楽しくご覧いただけると思います。
キム・ミンジェ たくさんの登場人物がどんなふうに成長していくのか。さまざま事件を乗り越えて、それぞれの成長の道を歩んでいく姿をご覧になると、とても面白いです。
ソ・ジフン それから、登場人物それぞれが大きく違った魅力を持っています。それぞれのキャラクターのファンができると思いますが、後半に進むにつれて、それぞれが絡み合っていき、どの人物も応援したいという気持ちになるドラマなので、ぜひご覧ください。
●「コッパダン」はご自身にとって、どんな意味を持つドラマになりましたか?
ピョン・ウソク これまで演じた役でも僕の姿をお見せしてきましたが、今回はより多くの姿をお見せできたのではないかと思っています。「コッパダン」の中で僕のさまざまな面をお伝えすることができた気がするので、僕に訪れた幸運のような意義深い作品です。
キム・ミンジェ 僕もそう思います。そして、多くのことを学び、同時に多くのことを反省した作品です。僕にとってとても意味のある、心の奥深い部分に刺さる作品だと思います。
ソ・ジフン 新しい作品に出演するたびに、以前の作品よりもさらに学びが増えて、知り得たことが増えていくので、いつもどの作品にも感謝しています。「コッパダン」もまた、とても感謝すべき作品です。あとから見返しても後悔することのない撮影ができたと思います。演技面などは至らない点もあると思いますが、この仲間と一緒に6カ月という時間を過ごせて、僕にとって後悔のない作品になりました。
●最後に、日本の視聴者のみなさんに一言メッセージをお願いします。
キム・ミンジェ 日本にいらっしゃる視聴者のみなさん、僕たちは「コッパダン」の出演陣です。このたびこうしてインタビューを受けました。「コッパダン」がどんなドラマなのか、イ・スが紹介してくれます!
ソ・ジフン 僕ですか!(笑)「コッパダン」は花のように美しい若者たちの日常が盛り込まれたドラマです。マ・フン、ト・ジュン、ヨンス、ケトン、ジファ、イ・ス、それぞれの物語が交錯して、楽しくて悲しい、喜怒哀楽を一緒に感じていただけるドラマです。最後までご視聴いただき、たくさんの愛と応援をお送りいただけたら嬉しいです。
ピョン・ウソク この作品を作るために、本当にたくさんの人々が頑張りました。楽しく撮影をしたので、みなさんにもみなさんにも楽しくご覧いただけると信じています。楽しんでくださいね。