最新作で演じたのは裏社会に身を置く青年
ゆったりとしたシルエットのニットを、 リラックスモードで着こなしてくれた岩田剛典さん。ステイホームを経験した一年だったからこそ、「冬のおしゃれの楽しさを感じています」と語る。
「モノトーンのアイテムにマフラーで色を入れたりする着こなし、いいですよね。ステイホーム期間中に自宅から配信などをしていた時は、ヘアメイクさんも入らずにすっぴんのまま。自分にとっても新しい経験でしたし、私服のバリエーションも少なくなってきて、また同じものを着ていると思われるかも? と心配になってしまいました。下半身は映らないだろうと短パンやパンイチだったことも。リモート会議で同じようなことをしている人もいそうですよね(笑)」
俳優としても幅広い役に挑んで新しい表情を見せてきた岩田さんの最新作は、同名小説を映画化した『名も無き世界のエンドロール』。闇の交渉屋として裏社会に身を置く男、キダを静かな迫力をみなぎらせながら演じている。
「原作には『レオン』へのオマージュを感じる描写があるので、ジャン・レノをイメージしたところもあります。でも交渉屋は実際にある仕事ではないので、小説ならではの描写やファンタジーっぽさのある世界観の中で想像をふくらませながら役を作っていきました。仕掛けのあるストーリーですから、キダのちょっとした表情でそれがわかってしまうと、もったいない。目線ひとつひとつに気をつけながら演じましたね」
大切な人のために時間を使うそんな主人公の生き方に共感
この映画は家族のように支え合って育ってきた幼なじみのキダとマコトが10年の歳月をかけ、ある壮大な計画を実行に移そうとするサスペンス。ふたりの特別なバディ感が物語を支えている。
「でも実は大人になったキダとマコトは社会の裏と表で生きているので、実際に顔を合わせるシーンはそう多くはないんですよね。言葉で説明するのではなく、キダが写真を見ているような短いシーンなどでもどれだけ深い思いを表現できるのか、そこは意識していました。この映画はお互いに世界にひとりしか友達がいない、特殊なふたりを描いた物語だと思うんです。でも親友や信頼している仲のいい人のために自分の時間を使ったり、努力をしたりするという気持ちは、めちゃくちゃよくわかりました。僕自身もそういう人間なので、そこにはすんなり入っていけましたし、感情移入できましたね。見終わった時、大切な人には会えるうちにしっかり会って、自分の思いを伝えなきゃな、という気持ちにもなれる映画だと思います」
→インタビューの続きはMarisol2月号に掲載されています。
Profile
いわた・たかのり●1989年、愛知県生まれ。2010年に三代目 J SOUL BROTHERSのメンバーとしてデビューし、14年にEXILEに加入。俳優としても活躍し、主な出演作に『植物図鑑 運命の恋、ひろいました』『HiGH&LOW』全シリーズ、『パーフェクトワールド 君といる奇跡』『AI崩壊』『新解釈・三國志』など
『名も無き世界のエンドロール』
複雑な家庭環境で育った幼なじみのキダとマコト。同じ境遇の転校生の女の子、ヨッチが加わり、3 人は高校卒業までともに成長する。しかし20歳になった時、ヨッチは姿を消してしまう。行成薫の原作を映画化。1/29公開。映画の半年後を描いたオリジナルドラマ『Re:名も無き世界のエンドロール~Half a year later~』は映画公開と同日の1月29日からdTVにて独占配信。