坪田あさみ エディター・ライター
@asamit1201
@sundownertokyoomuretsu
きれいめとこなれの絶妙バランス。
オンオフ共に使える上質感!
誰もが知る名品ニットの代名詞ジョン スメドレーから新たに登場した「コモンフィット」というシリーズをご存知ですか?
シーアイランドコットンを使用したハイゲージニットで、その肌触りのなめらかさはまさに高級ニットのたたずまいですが、ほどよくゆとりあるシルエットやシンプルなディテールは今どきのユニセックスなデザインで、オンオフともに使いやすく着回し力も抜群。今、私の一番のお気に入りなんです。
この「コモンフィット」が好きな理由はいくつかあるのですが、まずは洗練された上品さと今どきのこなれ感が絶妙なバランスであること。そしてシンプルカジュアルを大人っぽく見せてくれる格上げ力にあると思います。
最近はゆったりとしたシルエットや薄艶素材のボトムが大ブームで、パンツならしなやかなワイド幅、スカートならマキシ丈が大人気。つまり下の方にボリュームがあり下半身が重くなりがちなので、トップスはほどよくコンパクトなものの方がスタイルよく見えるので合わせやすいという理由もあります。
合わせとして一般的にはTシャツやカットソーを選ばれる方が多いと思いますが、リラクシーなワイドパンツやマキシスカートはそれ自体が基本カジュアルなので、Tシャツだと40代の私にはちょっとラフすぎると感じることがありました。
またシャツでもよいのですが、これまた私にはちょっときれいめすぎて、逆にもう少し抜け感が欲しいなと思っていた時に見つけたのが「コモンフィット」だったのです。このバランス感に感動しました。
ジョン スメドレー自体は10年ぐらい前にハマっていたことがあるのですが、当時私はわざわざ伊勢丹メンズ館に赴き、メンズのSサイズを購入していたのです。なぜなら当時のレディースは色展開やサイズ感、ディテールがコンサバだったため、いまひとつ私には似合わなかったから。それでも素材の上質感とベーシックな色やデザインを求めてメンズものを購入していた私にとって、レディースのサイズ感でそれが実現した「コモンフィット」と出会い、テンションが上がったのはいうまでもありません。
ボリュームボトムとの合わせで
シンプルカジュアルが今どきに仕上がる
そんな「コモンフィット」の中から、私がこの春手に入れた3枚のニットについて、コーディネートとともにご紹介したいと思います。
▲新たにワードローブに加わったのがこの3枚。左からVネックカーディガン(ブラック)、クルーネックセーター(チャコールグレー)、クルーネックTシャツニット(ネイビー)。全て同じシーアイランドコットンを使っています。
この3枚があれば、合わないボトムはないといっても過言ではありません。そして何より大人に求められる上質さときちんと感があります。また後述しますが、高級ニットなのにお手入れも楽ちんという機能性も備わって、もはやオールシーズン着用しそうな勢いでヘビロテしています。
最初にご紹介するのはチャコールグレーのロングスリーブタイプ。これとブラックのVネックカーディガンはまさにオールシーズン着用できるパーフェクトな一枚ではないでしょうか?
定番のものよりも身幅や肩から袖のラインがゆったりしていて、今っぽさを感じさせる作り。私はさらにゆったり着たいのでMサイズを選びました。
首元がストイックに詰まっているのもよいし、袖や裾のリブも目立ちすぎず、とどまって欲しい位置でしっかりキープできるのでこなれて見せることができとても優秀。
直接肌に着用するとさらりと気持ちよく、シーアイランドコットンの上質さを堪能することができます。
ちなみにジョン スメドレーマニアが以前語っていたのですが、クタクタに古くなったシーアイランドコットンニットは、パジャマとして着ると最高なのだそう。柔らかくなった質感が極上で、私もいつかやってみたい贅沢な着方です。
最初にも書きましたが、ボリュームのあるワイドパンツは夏に欠かせないビッグトレンドなので、トップスはほどよくコンパクトに、ボトムにかけてボリュームのあるバランスにして脚長に見えるように意識。艶のある上質なリネン素材のパンツと、シーアイランドコットンの究極にシンプルなワンツーコーディネートとなっています。
私はこうした装飾なしのシンプルな着こなしが昔から大好きなのですが、これがおしゃれに見えるかどうかは、素材のよさと計算されたシルエットにかかっていると思います(シンプルゆえにごまかしようがないからです)。
そして今は時代的にも力が抜けていること、“おしゃれしてます感”が出ないことがしゃれて見える分岐点(何かが目立ちすぎると“頑張ってます感”が出てしまう)。それでも伝わる上質さ、そんなおしゃれを目指す人には、絶対に外せない一枚となりそうです。
また今シーズンはボトムにきれい色を持ってくるのも大人気。そんな時にもこのベーシックカラーのニットが重宝します。私の場合、華やかな色のトップスだと“おしゃれしてます感”が出てしまうのですが、ルーズ感のあるワイドボトムならきれい色でも力が抜けて見えるので簡単。トップスにベーシックなニットを合わせれば、どんなに派手なボトムでも問題なしです。
2枚めはVネックカーディガン。Vネックなら絶対カーディガンタイプがおすすめです。ボタンを閉じればプルオーバー感覚で着用でき、前を開ければ羽織りとして、また肩がけや首巻きにすれば夏の冷房対策や二の腕隠しにもなる万能さで手放せません。
前出のクルーネックはゆったりめのMにしましたが、VネックカーデイガンはジャストサイズのSをチョイス。色はブラックにしました。
こちらも夏の薄艶ワイドパンツと合わせています。黒は究極のまとめ役カラーなので、どんな派手な色や柄でも落ち着いてなじませてくれます。夏こそカラフルなアイテムを楽しみたい人という人は、黒のカーディガンを一枚持っておくととても重宝すると思います。
さらに暑くなってきたら活躍するのがTシャツ感覚で着用できる半袖タイプ。こちらはリラックス感のあるイメージで着たいのでネイビーのMサイズを選びました。
襟ぐりや裾の感じはまさにTシャツのようなディテール。でも艶のあるハイゲージの上質感はジョン スメドレーそのもの。このさじ加減が絶妙なのです。
ワイドタイプのチノパンツとネイビーニットというメンズカジュアルの代表的な組み合わせですが、Tシャツ風のデザインなので真面目になりすぎず、かと言ってTシャツほどくだけすぎないあたりが大人にぴったりです。
ちなみに「ジョン スメドレーのニットは繊細だから手洗いかクリーニング」だと皆さん思いますよね? それが洗濯機で洗えるのです!
私も初めて知ったのですが、ジョン スメドレーで売られているランドリーネットの中にニットを折りたたんで入れて、ドライモードなどでやさしく洗えばOKなんだそう。
このランドリーネットは多重構造で肉厚なためとてもクッション性が高く、大切なニットも型崩れせず洗えるのだそう。これからの季節は着用する度に洗いたいので洗濯機で洗えるのがうれしいですよね。
そしてこのランドリーネットはなんと吉田カバン製! 見た目がおしゃれなのはもちろん、ふかふかしていて丈夫なので、ジョン スメドレーのニットに限らずいろいろなおしゃれアイムを洗うのに重宝しそうです。
私は毎日着るヘビロテ服こそ上質で良いものを着たい派。こちらのニットはどれもまさに日常使いの名品です。良いものを大切にお手入れしながらガンガン着ること、クタクタになってきたら、今度は家着やパジャマとして、洋服人生を全うさせるほどとことん使いたいと思っています。
愛を持って丁寧に作られたものを買い、長い年月大切に着ること。それがファッション好きな自分にできるサステナブルだと信じています。今回のジョン スメドレーのニットは、そうしたことを改めて思い出させてくれる存在でした。
今回も読んでくださりありがとうございました。