ー2月にシングルアルバム「愛するあなたへ」を発表してから時間が経って、どんな音楽をしたらいいのか悩みました。コロナの時代なので、色々大変なことを考えるよりただ、聴いていい音楽を作るのがいいんじゃないかと思い、もう少し簡単に持てる感情で曲を作ったらいいのではと思ったんです。タイトル曲の「After Summer」は、僕がいちばん好きなミュージシャン、クルムさんからもらったんですが、もらった時のそのままの歌詞がすごく良かったので、そのまま使ったらいいなと思いました。最初の歌詞が「雨降りの反対側に」が、僕の2016年の曲「雨」にもリンクして、悩みの多いこの時代にこの歌詞に出会えたのが運命的だと思えたし、この曲にいろんな感情を移入できました。クルムさんの歌詞が僕の性格と違うので、それを理解して歌うのがけっこう大変でしたけど、僕が書いた歌詞の性格も違って、それを1曲に入れるよう考えたり。録音も2回、翌日にまた録音し直して満足いくものになりました。
●「Bruising」は、Peakboyさんとのコラボレーションが4年越しの実現だったとか。
ー4年も経ってしまって、けっこう怒ってたんです(笑)別にもう曲をもらわなくていいと思ってたんですけど、この曲をもらった瞬間、ああ、この曲のために僕はずっと待っていたんだなって思いました。最初の歌詞の「毎日繰り返す日常失望だらけ」が、コロナ時代にぴったりの内容で、仕事を持つみなさんに伝わると思ったんです。
●「Bruising」のリリックスビデオのアニメーションもとても作品に合っていて印象的です。
ーリリックスビデオもずっと作って来たんですが、歌詞に合うように、毎日繰り返す内容を入れたかったんです。いいことばかりじゃなく大変なこともあるし、日が昇ったり、雨が降ったり。僕とみなさんの人生と一緒じゃないかなと思って。大変な毎日というのがちゃんと伝わったらいいなと思いながら作りました。
●作品を創るとき、どんなことからインスピレーションを得ますか?
ーよく聞かれる質問なんですが、特別な場所や状況などからインスピレーションを得るというより、毎日毎日人生の中のどこかで。友達と話している時だったり、インスピレーションを見つけたくていろんな場所に行ったり、映画を観たり、海の近くのカフェで一人で一日過ごしてみたりすることもあるし。インスピレーションはいつ来るかわからないので、ずっと待っている状態で、それが来たら掴みます。
●「Every day,Enery Moment」など、ドラマのOSTでも活躍なさっていますが、思い入れのある曲はありますか?
ーウェブドラマ「恋愛プレイリスト2」の「イッチャナ」が初めてのOSTなので、印象に残っています。「ロマンスは必然に」の「Every day,Every Moment」は、僕の名前を多くの人々に知ってもらえた運命的な作品で、とてもありがたい存在です。母くらいの年齢の人たちが共感できるドラマだったので、お話をいただいた時「どうして僕にこの曲を?」と自問したんですが、その意外性が求められていたんだと後から思いました。
●アーティストとして、どんな褒め言葉がいちばんうれしいですか?
ー何より、「まるで自分にあったことを書いた歌のようだ」と共感してもらえることが嬉しいです。
●よく聴くアーティスト、いま気になるアーティストはいますか?
ーありすぎなんですけど、、、。ペク・イェリンさんもすごく好きだし。大学時代よく聴いていた中島美嘉さんも好きだし。ありすぎですね(笑)IUさんも好きだし、、、。
●韓国のエンターテイメントが世界で高く評価されている理由はどんなところにあると思いますか?
ー多分、コロナで外国にも行けないけれど、インターネットでドラマも映画も観ることができ、何でもできる時代。言葉や文化にかかわらず、色々な文化をちゃんと理解できるような様々なコンテンツがあり、その中でK-POPというジャンルはアメリカのポップにいちばん近い曲が多いし、練習生時代が長いアイドルたちのパフォーマンスが目に止まったんだと思います。
●「イカゲーム」も世界的に人気ですしね。
ーはい、僕も観ました。
●オススメのドラマや映画はありますか?「Gloomy Sunday」の歌詞にNetflixがありますが、これから観たい作品などありますか?
ー配信されたばかりなんですけどNetflixの「マイネーム:偽りと復讐」が観たいんです。配信されるのをずっと楽しみにしてたんです。
●すごく良かったですよ!!アクションも迫力があってすごかった。
ー今夜観ます!!
ー僕は、音楽を創ってみなさんにお聴かせすることが、自分にとってすごく癒しになるんです。みなさんのために歌を作って歌うことが僕の仕事だけど、歌うことは自分のためになることでもあるんです。
●マリソル読者がまた韓国を旅できるようになったらどこをお勧めしますか?
ーコロナ禍で海外に行けないけどどこかに行きたいじゃないですか。最近僕がいちばん好きな場所でもあるんですが、僕はけっこう海が観たくなって江原道の束草(ソクチョ)によく海を見に行くんです。美味しいものもいっぱいあるし、ソウルから車で2時間半くらいなのでオススメです。
●旅してみたいところはありますか?
ーずっと日本に行きたいね、と事務所のみんなと話しているんです。でも全員で一緒に行ったら大変だから、半分に分かれて行こうかとか(笑)
●学生時代、日本にも暮らしたことがあるそうですが、最も印象的だったことは?
ー別府に住んでいたんですが、温泉は毎日入っていたら本当に肌に良かったです。設備が何もない温泉もあってびっくりしました。体洗うところはどこ?みたいな(笑)別府も良かったですが、東京も好きで、学校が休みの間、新宿で小さな部屋を借りてバイトをしたりもしました。一日の終わりに食べるのが弁当で、毎日悲しい思いをしていたんです。母の手料理が食べたくなって。そんな僕のために、隣の年上のお兄さんが料理を作ってくれたのが印象的な思い出です(笑)
●好きな香りはありますか?
ー香りが無いのが好きです。香水とか好きだったんですけど、香りが無い方が楽。でも、どこにも香りは存在しますけど。自然の香りなら、森の香りが好きです。森に入るとおおらかで癒されますから。
●新たに挑戦してみたいことはありますか?
ー演技です。けっこう僕がまわりに言うと、冗談だと思われるんですが、本気なんです。演技の勉強もしていたんですが、コロナで今は休止中。ツアーが終わったら再開したいと思ってます。思い切りわがままな役とかやってみたいです(笑)パク・ジョンミンさんの演技がすごく好きなので、無理だと思うけど彼のような役者になれたらいいのにって思います。
●ファンにメッセージをお願いします。
ー日本にずっと以前から行きたいと思っているので、機会があれば日本の皆さんのまえで歌を歌いたいです。しっかり準備して曲も作っていきますので、楽しみにしていてください!