源鳳院は、京都でも屈指の閑静なお屋敷が建ち並ぶエリアに佇む宿。
元々は、華族である山科伯爵の邸宅として大正時代に建てられたそうです。
山科家は代々、十二単衣などの装束を家職としてきたため、その伝統文化を現代に受け継ぐため、こちらのお宿では、装束をはじめとする伝統文化に関する講演会やイベントも行われています。
そんな閑静なエリアを宿に向かって進むと、一見お寺?と思うような荘厳な雰囲気の門。
そこが今回のお宿、源鳳院です。
さすが代々装束を家職とするだけのことはあって、とても素敵な暖簾(?という表現では失礼な)が風にひらひらとなびいて、一緒に掛かっている鈴が鳴り、平安時代にトリップしてしまいそうな最高の演出。
すぐに広間へ通していただき、こちらでお茶とお菓子をいただきながら一服。
全面に広がる美しい日本庭園はずっと眺めていても飽きない美しさ。
そして所々に雅を感じる美しい絵や花が生けられていたり、季節ごとの伝統行事を大切にするためこの時は重陽の節句として、菊とそれにまつわるものが美しく飾られていました。
こちらの離れは、茶室を利用した空間になっていて、障子の窓を開ければ全面から日本庭園を独占できる贅沢な作り。
他人の気配を感じることもなく完全プライベート空間で、一軒家の別荘にいるかのようにリラックスできます。
茶室としての設も心が落ち着きます。
蚊取り線香とは思えないような良い香りのするお香が焚かれていて、美しい庭園と相まってまた平安時代の雅な気分を味わえました。
お風呂から上がってビールを一杯、そしてゴロンと横になる。
至福の時。
そして、お風呂の窓からも美しい緑を眺められ、ゆったりとした寛ぎのひと時を過ごせます。
アメニティもイソップやオーガニック系のもので揃えられていて気分良くバスタイムを楽しめます。
そして、日が暮れた夜もまた縁側でワインをゆっくり味わう。
秋の虫の音が途絶えることなく、最高の京都の秋を堪能できました。
講演会やイベントに絡めた特別宿泊などもあったりするとのことで、今度はそれにも参加してみたいなと思います。
京都の四季を存分に味わえる素敵なお宿です。
今回も最後までお付き合いいただきましてありがとうございました。