「そろそろニットが着たい!」と思ったのは、いつごろだったでしょうか。約1ヶ月以上前でしょうか。
そこでクリーニングと預かりを兼ねてくれる業者さんから、2つの大きな段ボール(ひとつは“畳みもの”、ひとつは“掛けもの”で)を早々に取り寄せてはいたのです。
そして、そこから引っ張りだして、ちょこちょこ着たりはしていたのです。
ところが、多忙ゆえに「きちんと総取り替えをする」ということができず、家の中はかなりおざなり状態。季節ごっちゃまぜ。薄いコットンのワンピースと、ビニール袋に包まれ黒いプラスチックハンガーに掛かった薄手コートなどが、お互い気まずそうに隣り合わせ、のような状態があちこちに。
そしてやっと今日、ちゃんとした衣替えに着手しはじめたのでした・・。
クリーニングからの戻りに加え、何ヶ月も前に展示会などで注文していた商品が数週間前から続々届き出しました。それらを空いたスペースにとりあえず入れておく!ということを重ねてもいたために、
「いったいこの部屋はいつの季節の、何がしたい人の部屋なのか、わからんな〜」という状態に。
ここまで衣替えのタイミングを引きずってしまったのは、初めてかもしれません。
いつもなら、10月にはやっていたものです。
それにしても、こういうのを「紺屋の白袴(しろばかま)」というのでしょう。
中学生の頃?に習ったこの慣用句、じつはとても好きです。
というか、出版社の女性誌編集部に入ってからこの言葉が身に染みることが本当に多かったのです。
早々とアパレル展示会に行って、かなり先の服の内容を見て、テーマを決めて、撮影をして、そして誌面に出るころだって、実際の季節よりも早い・・ということをしていると、
「今、本当は何の季節だっけ?」となります。
そして、見ているうちに、その季節をもう体験してしまったような気持ちや、自分も何かをすでに買ってしまったのだろう、というような気持ちになって(実際、少しは予約をしていたりもしますが)、
本当に暑くなったり、寒くなったりしたときに、「着る物がない!!」となってしまうのです。
袴を紺色に染めまくっているのがお仕事の紺屋さんが、自分の袴が「あ!まだ白かった!」と気づくという・・。
一生懸命仕事をしているといえば聞こえはいいのですが、私生活の準備が足りないのはガックリくることもあります。もちろん、人によりけりだとは思うのですが、ややのんびりの私には当てはまることの多い(大好きな? あ、甘えられる?)慣用句だったと思います。
ところがこの夏から秋にいたっては、異動もあり、激動のMarisol新体制の中で、白袴どころか、その白がくすんで生成りになりかけてなかった!?という勢いです(笑)。
実際には仕事上では、もう2022年春に、Marisolから出す商品のあれこれの製作が進行中なのですよね。
そして今、家ではようやくニットをきちんと並べよう、コートを下ろそう、としているところでございます。
お恥ずかしいかぎりの、おそろしいほど遅い衣替えをしていたというお話。
さて、クローゼットの中は、とりあえず仕分けはしたけど、キレイに並べることはできていない状況なので、写真は諦めました。
けれどももう少し整えられたら、トライしてみます。でも、本当に“ウォークイン”という名はついていても、めっちゃ狭い空間しか持っていないのです。
本来の夢は、昔からあの懐かしの“SEX AND THE CITY”のキャリーが持っているような衣装部屋! 服だけでなく、靴まで同じ空間にあるような。ガーリーですね・・。
脳内ではその夢は続いています。
そしてそれが夢だと思うということは、やっぱりファッションは好きなんだなぁ、とも思います。
とりあえず、毎日毎日が勝負ですが、
明日からの服探し、少しはベターな状況になりました!(笑)