今夏、そうお伝えしたときに、
「それはとても楽しそう!! 私は商品も、ページも、すべて“プロダクト”と思っているよ。良いプロダクトを作ろう!ってね」
と言ってくださったのを、今も時々思い出し、ふとしたときの行動指針や、励みにしています。
また、そのときおっしゃっていた、
「今度雑誌を作ることにしたの!」という言葉。
最近発売された「AMARC」という雑誌には、大草さんの思いとセンスがたくさん詰まっていて、そばに置いておきたくなるような一冊。さすが・・のひと言でした。
そもそも大草さんの素敵なところは、「私が知っていることは、全部共有してあげたい」「みんなを助けたい」という姿勢を常に感じさせてくれるところです。
「来たボールはすべて打ち返す」くらいの勢いで、読者からのどんな悩みや質問にも、目からウロコの回答を、惜しみなく提供してくれます。
例えば、「バッグや靴などの小物を、どんなふうに揃えたらいいかわからない」という、やや漠然とした質問にも。
「そうしたら、まずは3個ずつ、選んでみたら? キーワードは“攻め”“守り”“遊び”の3つで。何がどれに当てはまるのかは、人によって違うんだけどね」と。
そして、「小物だけでなく、服にも“遊び‘を持っておくといいね」とも。
遊び=どこかに遊びに行くためのもの、というわけでは必ずしもなくて(それでもいいのだけれども)よくよく聞いていると、
「出会ったときにときめいて、持っていることですごくワクワクするもの」とのこと。
それに対して「今日は仕事でファッション関係の人に会うから」と相手がある意識で選ぶものは、”攻め“。そして、自分をある意味、際立たせたくない、しっかり守ってくれるものがいいと思ったときは”守り“というわけ。
そういえば・・考えてみると、”攻め“や”守り“はいつも意識して揃えていはしたけれども、
「最近の私、‘遊び’がない!! 遊びを忘れていた!!」と、そのインタビュー中に思わず叫んでしまいました(笑)。
そんな私のことも、ニコニコとお母さんのように見つめてくれていたのを思い出します。
先生、師匠、などと呼びたくなってしまう存在ですが、常に太陽のように温かで。
そしてその“遊び”が足りない発言をしながら、私の頭の中に、同時に思い浮かべていたアイテムがありました。
数日前に、豊田貿易さんという会社で見た、DUNOというブランドのダウンコート。
ショート丈で、薄いピンクがかったオレンジの一着・・。
ダウンといえば、どうせなら長いほうが、防寒目的なんだしと思ったり、また色についても、ブラウン系やグレー系などのほうが合わせやすいかな?と思ってしまいます。
でもでも・・確かに、そのショート丈のダウンを見たときに、そして試着をさせていただいたときに、私の胸は高鳴っていたのでした。
「可愛い! 着たことない、新体験だなぁ」と。
「絶対いいと思う!」と言ってくださいました。
見事に背中を押され、購入した、きれいな色のショート丈のダウン。
アイテムそのものが可愛い、と言うことだけでも十分嬉しいものですが、このダウンを見ると、大草さんが言ってくださっていた、
ファッションの中での“遊び”の大切さ
を思い出すのです。
ややもすると、“守り”か“攻め”のことばかり考えているのですが、素直に自分の本能のようなものが、「よし」とするもの。
自分で自分を喜ばせてあげられるもの。
それをこれからもちゃんと意識して選びたいな!と思います。
その時も思ったのですが、それはおしゃれのことだけではなくて、人生そのものにも通じることなのですよね。
“遊び”が足りない、と思っていた私は、日常での行動についても、手堅いもの、必要なものの間での行き来だけになっていたのだと思います。
なので、あのときは本当にあらためて“目覚めた”気がしたなぁ。
自分から自分への讃歌というとちょっと大袈裟かもしれませんが、そんなアイテムも(そして行動も!)、楽しんで、忘れずに取り入れていきたいものです。
いろいろな気づきを下さった大草さんには、今も愛と感謝とリスペクトがいっぱい、なのでした。